波紋呼ぶ米中学教材『ヨーコの話』(下)
「韓国人が日本人少女に暴行」…内容に現地韓国系市民が反発
しかし、『ヨーコの話』については現地の韓国系社会でも賛否をめぐる意見の対立が起きていると伝えられている。
例えば、韓国系のジェフ・リー君(17)は「この本は本当に素晴らしい本だ。この本が学校教材としてずっと使われ続けるべきだと思う」と語ったと同紙は伝えた。
「わたしの父は鉄道会社で働いていた民間人で、戦後シベリアに抑留された」と自己紹介したヨーコ氏は、今回の件について、「わたしは韓国人を偏向した認識で書いたつもりはなく、これからも教材として使われ続けることを望んでいる。自分は平和活動家であり、日本政府は過去の戦争で犯した残虐行為について既に謝罪したと思う」と述べたと同紙は伝えた。
今回の件に関し、ハーバード大で韓国史を教えているカーター・エッカート教授は、ボストン・グローブへの寄稿文で、「この本に記されたサバイバル・ストーリーは人の心に訴える力があるが、日本が40年間韓国を支配し、従軍慰安婦の徴集や強制連行などをほしいままに行った歴史的脈絡を省略したことも、この本が強い影響力を持つことになった一つの理由といえる。結局、歴史的脈絡とバランス感覚が重要だ」とコメントした。
また、池永善(チ・ヨンソン)駐ボストン韓国総領事は、聯合ニュースとのインタビューで、「『ヨーコの話』問題は、昨年9月にボストン近郊の韓国系生徒の保護者らが本格的な反対運動に乗り出したことで火が付いた。また、ほぼ同時期にニューヨークでもこの本に対する拒否運動が展開され、この本の教材使用を禁止するための組織的な運動が本格化した。この本のため、韓国系生徒らが差別や衝撃、羞恥(しゅうち)心を感じていると訴え、米政府や政界、マスコミなどを対象に積極的な是正運動を展開している」と説明した。
続けて池永善総領事は「米国の学校でこの本を教材として使用するのは、韓国系生徒や保護者らに対する一種の人種差別であり、人権侵害だといえる。韓国系生徒の保護者らは、この問題を正すため、連邦教育省や州教育省に正式抗議する予定であり、領事館としては連邦教育省や州教育省に既に抗議書簡を発送した」と抗議活動の状況を紹介した。
カン・ヨンス記者
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