「韓国は一人で立っているようだ」
ミハエル・ガイアー駐韓ドイツ大使は一昨日、大韓商工会議所が主催した懇談会で、「ドイツは周辺国や北米大陸の同盟国と緊密な関係を維持しているが、韓国は一人で立っているようだ」と述べた。韓国の国民としては、針で刺されるような痛みを感じらせる言葉だ。
韓国が国際社会で孤立しているのではないかという最近の不安が、われわれだけの懸念ではなく、国際社会の目にもそう映っていることを指摘した発言であるからだ。
ガイアー大使は、「韓国も統一を願っているが、関連国との関係はドイツのように強くなく、友好関係においてもドイツとは違う状況に置かれている」とし、「ドイツは難しい変化の時期を(関連国との)強い関係と友情で乗り越えた」と述べた。
これは、韓国と韓半島の統一に利害関係と影響力を持っている米国、日本、中国、ロシアの4か国との関係が、外から見ても未熟なことをやんわりと表現したものと受け止められる。
まさしく、現政権が外交関係において国益ではなく理念を物差しにし、半世紀以上築いてきた従来の同盟関係は揺らぎ、そのために他の国が韓国を見る目が変わったのは事実だ。だからといって、従来の同盟の代わりになる新しい同盟の代案も見出せずにいるのが、この国の実情だ。
分断から統一に向かう道程で、米国をはじめとする同盟国の絶対的な協力を得たドイツの経験に照らし合わせ、孤立無援の状態に等しい現在の韓国がもどかしく見えたのだろう。周辺の大国との衝突や摩擦を繰り返している韓国に、韓半島の統一環境が整った瞬間、どの国が無条件に支援の手を差し伸べるだろうか。
安保・外交だけはない。韓国が自由貿易協定(FTA)を締結した国はチリだけだ。韓国の経済外交も「一人で立っている」と言えるだろう。日増しにネットワークでひとつになる国際社会で、しかも統一という課題を抱えている韓国が、「一人で立っている」ように映っているのなら、それこそ国の一大事である。
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