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イ・ソヨン氏、帰還中3重事故に遭っていた(上)

精密検診の結果、首などに打撲症

 4月19日に宇宙から帰還したイ・ソヨン氏(29)が搭乗していたソユーズ帰還船が、推進船を分離するのに失敗しただけでなく、姿勢制御推進体が故障して通信システムが途絶えるなど、3回も故障を重ねていたことが確認された。イ・ソヨン氏は帰還から10日たったが、未だに歩くことができない。これも宇宙船の度重なる故障で速度を落とすことができないまま地上に落下したことにより、交通事故に遭ったようなけがを負ったからだ。

 最初の事故は地球の大気圏に入る直前に、宇宙船から分離される時点から始まった。ソユーズは国際宇宙ステーションとドッキングする軌道船と、宇宙飛行士が搭乗する帰還船、宇宙で動力を得るための推進船が連結されている。予定通りなら大気圏に入る前に、軌道船と推進船が相次いで前後から離れ落ちていくことになっている。その後帰還船は7度の角度を維持しながら大気圏に突入する。

 米航空宇宙局(NASA)は、「ソユーズ帰還船が地球の大気圏に入る前に、推進船と分離される過程で問題が生じた」と明らかにした。帰還船と推進船が分離しない状態のままで大気圏に突入し、帰還船の角度が7度以上に傾いて垂直に落下する弾道飛行をするようになったということだ。そのため帰還船の速度が予想よりも50%以上速くなり、宇宙飛行士は自分の体重の10倍近い衝撃を受けた。通常ならば4倍ほどの圧力で済むはずだった。

李永完(イ・ヨンワン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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