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宇宙飛行士イ・ソヨンさん、打ち上げ直前に風邪

一時は宇宙飛行断念の危機

 韓国初の宇宙飛行士イ・ソヨンさん(29)は11日午前0時50分、ロシアの有人宇宙船ソユーズとドッキングした国際宇宙ステーションに足を踏み入れた。韓国人が宇宙に第一歩を踏み出した瞬間だった。

 そんなイさんが打ち上げ直前に宇宙飛行を断念せざるを得ない危機に直面していたことが分かった。韓国航空宇宙研究院の関係者によると、イさんは打ち上げを数日後に控えた段階で、カザフスタンの宇宙飛行士用ホテルに滞在中に風邪を引き、ロシア側の関係者が対応に追われたという。

 ロシア側は直ちにイ・ソヨンさんに全ての活動を中止させ、休息を取らせた。ジョギングも禁止し、サウナに頻繁に入浴させたという。一種の監禁状態だった。幸い症状はすぐに回復し、8日の打ち上げ日の最終医学チェックで搭乗にゴーサインが出た。主治医のチョン・ギヨン航空宇宙医療院長は、「イさんはしばらく体調がすぐれなかった。一般人には問題がない体のサイクルの問題だ」と話した。チョン院長はイさんにビタミンCや数種類の薬を処方したという。イさんの現在の体調は「絶好調」だという。

 予備宇宙飛行士、コ・サンさん(32)は、「宇宙では無重力のため(平衡感覚を司る)前庭器官が混乱を起こし、具合が悪くなる。打ち上げ後2日間はひどかっただろう」と話した。チョン院長は「イさんはもともと乗り物酔いを起こしやすいタイプなので、問題が生じた場合には薬を処方する」と説明した。幸い今のところイさんの健康に何ら問題はなく、薬も処方されていないという。イさんは34種類の薬を宇宙に持参している。

モスクワ=李永完(イ・ヨンワン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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