2008年11月13日 (木)おはようコラム 「教育委員に机を」

(阿部キャスター)
 大分の教員採用をめぐる汚職事件をきっかけに問われているのが、市民の立場から教育行政に携わる教育委員の役割ですが、期待とは裏腹に教育委員に専用の机がないことが今問題になっています。

Q1.教育委員に机がないって本当なんですか?

 

A1.文部科学省が把握しているところでは、机があるのは全国の都道府県のほんの数県に過ぎません。教育委員の役割が大事だという割には、お寒い状況なのです。

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Q2.教育委員は机がなくてもいいような仕事なんですか?

A2.そんなことはないと思います。教育委員は、法律上、市民の代表として教育行政の重要な事項を決定し、その結果に責任を持つという役割があります。たとえば大分の事件で問題になった先生の人事を最終的に決めるのも教育委員の役割です。ところが、非常勤であるがゆえに「おぜん立てした審議事項をこなしてくれればいい」と事務局からいわばお客さん扱いされる傾向があったのです。そのために十分機能していないではないかと教育委員会不要論が言われてきました。

Q3.それが机とどうして結びついたのでしょうか?

A3.大分の事件を受けて臨時に招集された全国の教育委員長会議で横浜市の今田教育委員長が「それだけの役割を担っているのに机がないのはおかしい」と指摘したのがきっかけです。出席者の多くが「自分たちは非常勤だし机がないのは当たり前だと思っていたが、たしかにおかしい」と各地で教育委員会に机の設置を求め始めたのです。

Q4.机があるとどう変わるのでしょうか?

A4.責任への自覚が高まったということです。横浜市の場合は、机ができ、資料が置けるようになったおかげで次の議事の勉強会を自主的に開くようになったということです。専用の机は、教育委員の責任と覚悟を示すバロメーターともなるわけです。

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机があれば足を運びやすくなる。会議のときだけ行って説明を受けるといった姿勢から、自ら議事について調べた上で会議に臨むというように変わったということです。その分、非常勤だからと自らの責任を逃れることはできなくなったわけです。たかが机といった以上の重みがあるのです。とは言え、机があろうがなかろうが教育委員には本来果たすべき役割をしっかり果たしてほしいのは言うまでもありません。

投稿者:早川 信夫 | 投稿時間:23:59

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