代議士まわたり始末控

衆議院議員 まわたり龍治のブログです。

会社からの報告
私は訪問介護の会社を経営しています。いまは政治に専念しているので、経営のほうは他の役員に任せていますが、ときどきメールで報告が入ります。きょうはその一つを紹介します。

会社の取締役事業所長(40代の女性)は10年以上前から介護制度の創設に取り組んできた人で、ご自身もご主人と一緒になってお母さんの介護をされています。介護の事業者であり。一方では利用者でもあります。そんな経験から、「この介護保険制度をきちんとしたものにするために、うちの会社が見本となるような仕事をしたい」といった彼女の前向きな姿勢に全幅の信頼を寄せています。

そんな所長からうれしいメールが入りましたので、全文のまま紹介します。

『嬉しいことがありました。うちの利用者さんから「ずいぶん元気になったから、一人で頑張ってみようと思う。だから、ヘルパーさんも来なくてだいじょうぶ」とケアマネを通じて連絡がありました。今日、娘さんも来ての担当者会議でした。ご本人いわく、「Mさん(所長のこと)に最初言われたように、自立して生活してみようと思う。あの時は、飯を作るなど考えられなかったけど、今ならできそうだし、今やらないと一生できないから、やってみたい」とかたい決心でした。確かに、初めてお会いした二年前は奥様を亡くされたばかりで、気力もなく、調理をヘルパーと一緒にやって自立してみましょうとの提案に「料理は無理」と一言。男子厨房に入らずでした。その彼が最後のチャンスにトライすると言ってきました。彼は90歳です。感無量です。「困ったら、電話して。すぐに飛んでくるからネ!」と約束をして介護保険から卒業です。馬渡さんには申し訳ありませんが、他の事業所にはあまりない事として、うちは自立して介護保険から卒業する利用者さんが増えています。うれしいことですが、売上的には残念です。新規依頼も増えてますから、がんばります!』

M所長は、いま行政からも協議会からも引っ張りだで、いろんな役職への就任を依頼されています。私はできる限り受けてあげてと言ってます。ヘルパーさんが書き込むチェックリストが行政からいい評価をいただいたので、独り占めしないで、他の事業所にも教えてあげています。このチェックリスト、永年にわたって改良を加えながら作ったのも彼女です。

うちの会社は”自立”をめざす介護保険法の基本に則った経営をしています(当たり前のことですが)。うわさを聞いて利用者の方が増えてます。そのおかげで4月から社員の人達の昇給をさせていただきました。チョッピリですけど…。
| 介護事業 | 23:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
介護事業とは(経営者としての立場から)
午前中は介護保険のことで相談があるという方が名古屋事務所に見えました。
現在、ヘルパーとして勤務していて、近い将来訪問介護の事業所を
立ち上げたいとのこと。
私の経験から、いろいろお話しました。
まず、規模によって違いますが、訪問介護事業できちんとした利益が出るまで、2年近くはかかるということ。
何よりも、目先の利益を求めるのではなくて、「自立」をめざした、利用者側にたった良質のサービスが提供できるように努めて、信頼を重ねていくこと。
そのためには、ヘルパーさんの研修をしっかりと行うこと。
けっこう地道な努力が必要でそれが将来の安定した経営基盤を作ることにつながる、などのお話をしました。
その方は、もう少し勉強をして良く考えてからまた相談にみえることになりました。
私はぜひそうすべきだと申し上げました。
「これから超高齢者社会に突入するから、介護事業をやれば儲かる」と考えるのは安易で、むしろ今よりも厳しい状況になることが予想されます。事業所は高レベルのサービスが求められ、手を抜くと淘汰されてしまう時代になるからです。
介護保険制度を「持続可能なシステム」として堅持していくには、利用者・行政・事業者の相互理解と相互扶助が必要なのです。
企業として利益を出すことは重要ですが、介護の世界はそれだけではうまくいかないということを理解していただいたようです。
このあと、午後からソフトボール同好会の納会、お寺の檀家さんたちの忘年会、医師会の総会に行ってきま〜す。
| 介護事業 | 19:54 | comments(2) | trackbacks(0) |
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