2006.05.18 Thursday
会社からの報告
私は訪問介護の会社を経営しています。いまは政治に専念しているので、経営のほうは他の役員に任せていますが、ときどきメールで報告が入ります。きょうはその一つを紹介します。
会社の取締役事業所長(40代の女性)は10年以上前から介護制度の創設に取り組んできた人で、ご自身もご主人と一緒になってお母さんの介護をされています。介護の事業者であり。一方では利用者でもあります。そんな経験から、「この介護保険制度をきちんとしたものにするために、うちの会社が見本となるような仕事をしたい」といった彼女の前向きな姿勢に全幅の信頼を寄せています。 そんな所長からうれしいメールが入りましたので、全文のまま紹介します。 『嬉しいことがありました。うちの利用者さんから「ずいぶん元気になったから、一人で頑張ってみようと思う。だから、ヘルパーさんも来なくてだいじょうぶ」とケアマネを通じて連絡がありました。今日、娘さんも来ての担当者会議でした。ご本人いわく、「Mさん(所長のこと)に最初言われたように、自立して生活してみようと思う。あの時は、飯を作るなど考えられなかったけど、今ならできそうだし、今やらないと一生できないから、やってみたい」とかたい決心でした。確かに、初めてお会いした二年前は奥様を亡くされたばかりで、気力もなく、調理をヘルパーと一緒にやって自立してみましょうとの提案に「料理は無理」と一言。男子厨房に入らずでした。その彼が最後のチャンスにトライすると言ってきました。彼は90歳です。感無量です。「困ったら、電話して。すぐに飛んでくるからネ!」と約束をして介護保険から卒業です。馬渡さんには申し訳ありませんが、他の事業所にはあまりない事として、うちは自立して介護保険から卒業する利用者さんが増えています。うれしいことですが、売上的には残念です。新規依頼も増えてますから、がんばります!』 M所長は、いま行政からも協議会からも引っ張りだで、いろんな役職への就任を依頼されています。私はできる限り受けてあげてと言ってます。ヘルパーさんが書き込むチェックリストが行政からいい評価をいただいたので、独り占めしないで、他の事業所にも教えてあげています。このチェックリスト、永年にわたって改良を加えながら作ったのも彼女です。 うちの会社は”自立”をめざす介護保険法の基本に則った経営をしています(当たり前のことですが)。うわさを聞いて利用者の方が増えてます。そのおかげで4月から社員の人達の昇給をさせていただきました。チョッピリですけど…。 |