この資料では、デバイス ドライバについて説明します。
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デバイス ドライバとは、オペレーティング システムが、ディスク デバイス、ディスプレイ アダプタ、マウスやトラックボールなどの入力デバイス、モデム、FAX、プリンタといったハードウェアを管理するのに使用するコードのことです。
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モノシリック ドライバ
Microsoft Windows 3.1 では、ほとんどのデバイス ドライバがモノシリックでした。したがって、Windows 3.1 を使って動作するデバイスに対しては、ドライバがすべてのサービス、ユーザー インターフェイス、API (Application Programming Interface) 関数、ハードウェア アクセス サービスを提供する必要がありました。Windows 95 以降は、ユニバーサル ドライバ / ミニドライバ アーキテクチャが実装されました。このアーキテクチャにより、ハードウェア クラスごとに、最初からベースとなるデバイス サービスが提供されることになりました。この結果、独立したハードウェア ベンダ (IHV) は、特定のハードウェアのデバイス固有のコード (ドライバ) のみを提供するだけで済むようになりました。
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ユニバーサル ドライバ
ユニバーサル ドライバには、オペレーティング システムの適切なコンポーネント (プリンタや通信サブシステムなど) とやりとりを行うために、特定のデバイス クラスのドライバで必要となるコードのほとんどが含まれています。ミニドライバは、容量が小さく、仕組みが簡単なドライバで、特定のデバイスで必要とされる特別な命令が含まれています。しかし、多くの場合、特定のデバイス カテゴリのユニバーサル ドライバには、そのカテゴリで一般的な規格として設計されたデバイスを動作させるのに必要なコードも含まれます。たとえば Unimodem ドライバは、AT コマンドをサポートするすべてのモデムで動作します。
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仮想ドライバ
仮想デバイス ドライバ (VxD) は、複数のプログラムが同時にリソースを使用できるよう、ハードウェア デバイスやプログラムなどのシステム リソースを管理する 32 ビットのプロテクト モード ドライバです。"Vxd" という用語は、汎用の仮想デバイス ドライバであることを示しています。"x" には、デバイス ドライバの種類が入ります。たとえば、ディスプレイ アダプタの仮想デバイス ドライバは VDD (Virtual Display Driver: 仮想ディスプレイ ドライバ)、タイマー デバイスの仮想デバイス ドライバは VTD、プリンタ デバイスの仮想デバイス ドライバは VPD などと呼ばれます。
VxD は動的にデバイス ドライバをサポートしますが、仮想デバイスは、特定のデバイスを使用するプログラムのためにデバイスの状態を監視しています。
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Win32 ドライバ モデル
Windows 98 および Windows Me では、Win32 ドライバ モデル (WDM) アーキテクチャも採用しています。このアーキテクチャにより、Windows 98、および Windows Me と将来の Microsoft Windows NT のバージョンが理解できる入出力 (I/O) サービスの共通セットが提供されます。WDM アーキテクチャの採用により、開発者は、デバイス ドライバを 1 つ開発するだけで、そのドライバを両方のオペレーティング システムに対応させることができます。
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ヒューマン インターフェイス デバイス ドライバ
Windows 98、および Windows Me では、ヒューマン インターフェイス デバイス (HID) のデバイス クラスをサポートしています。HID のデバイス クラスとは、キーボード、マウス デバイス、ジョイスティック、ゲーム パッドなどの入力デバイスの規格です。
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この資料は米国 Microsoft Corporation から提供されている Knowledge Base の Article ID
253671 (http://support.microsoft.com/kb/253671/EN-US/)
(最終更新日 2000-09-12) をもとに作成したものです。
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