2008年11月13日木曜日
2008年11月12日12時42分
成田市で当時35歳の女性が自殺したのは、通院していた成田赤十字病院(同市飯田町)の担当医師らが入院の措置を取らなかったためとして、女性の遺族が十一日までに、同病院を運営する日本赤十字社(東京都港区)を相手取り、二千五百万円の損害賠償を求める訴えを、千葉地裁に起こした。
訴状によると、女性は一九九三年から統合失調症の治療のため、同病院に通院。昨年三月末ごろから、女性は眠れなくなり自殺願望が強くなったため、遺族は入院治療を再三依頼したが「病棟に空きがない」として帰宅させられた。女性は興奮して救急搬送された四月中旬、同様の理由で帰宅させられ、二日後に自宅近くで焼身自殺したという。遺族は、担当医師らが同病院または他院へ入院させる措置を取れば、自殺は防げたとして、女性本人と遺族の精神的苦痛に対する慰謝料を求めている。
成田赤十字病院は「入院は必要ないという医師の判断で措置を取らなかったもので、過失責任はなかったと考えている。遺族の方にご理解いただけず残念」としている。
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