第29号(1433)
2008年9月16日(火) 「いじめ」について考えよう
やっぱりいじめは良くないし,いじめははんざい,やってはいけない。それに,やっぱり友だちを大切にしたい。

 金曜日の授業参観,学級PTAは,お疲れ様でした(用事で参加できなかった皆さんは,PTA資料の方で中味をご確認ください)。二学期も,子どもたちとともに,楽しく深い学びが創り出せるように,しっかりとり組んでいきたいと考えています。よろしくご協力下さい。

 さて,PTAでもお話ししましたが,先週,いじめに関する授業を実施しました。子どもたちが営む「世界」のほとんどは,ほほえましくあたたかいものなのですが,残念ながらそれは,時々残酷で冷たい現実を見せることもあります。学校でのいじめは,私たち大人が子どもの時もまぎれもなくありましたし,今後もなくなることはないでしょう。だからといって,「いじめ問題」をそのままにしておいて良いはずはありません。常に,その愚かさについて学ぶ場が準備されなくてはならないし,みんなで考え合う時間が必要だと思っています。

 今回は,二冊の本を糸口にして子どもたちと考えていきました。谷川俊太郎著「ともだち」(玉川大学出版部)と森順二・美加著「啓祐,君を忘れない」(大月書店)です。

 はじめに,「ともだち」の本を読み聞かせながら,子どもたちの反応を読み取り,それぞれが持っている友だち観を交流し合いました。彼らは,肯定的に描かれた友だちの世界を,納得と共感を持って受け止めてくれたようでした。

 続いて,「啓祐〜」の本。この夏,わたしは著者である森美加さんの講演を聴きました。彼女は,二年前に福岡県で起きたいじめ・自殺事件で亡くなった,森啓祐さんのお母さんです。わが子をいじめによって奪われた悲しさを乗り越え(ようとして),二度とこの悲惨な事件が起きて欲しくないと,息子の事件を語っておられます。

 わたしは,少しためらいましたが,最も衝撃的だった啓祐さんが家族に発見される場面にしぼって,本を読みました。子どもたちは,まさに息をのむように,静かに耳を傾け聞いてくれました。

 二つの本の世界に描かれた「友だち」の違い。この対比から,いじめについて考えてもらいたいと思いました。その中で,自分のこれまでをふり返り,いじめの体験を語ってくれた子や,今まさに五年二組で考えなければならない問題を綴ってくれた子もいました。「いじめ」は,今後も考え,語り続けてかなくてはならないテーマです。

 それでは,授業を終えての感想,生活日記の中からご紹介します。今回は,匿名にて紹介させて頂きます。

★子どもたちの感想

  いじめについ
 わたしは,他の小学校の時,三人ぐらいの人たちからいじめられていて,学校へ行く勇気もありませんでした。わたしが,この学校に転入してくる時は,いじめられないか心配しました。
 けど,すぐにいっぱいの友だちが作れました。今は一年生の時みたいにはいじめられていないです。

  いじめについて
 今日の三校時,いじめについて話し合いました。
 ぼくは,三年生の頃もいじめられていました。そして,いじめた人の名前はあまり言いたくありません。その時のいじめは,仲間はずれや悪口や,ぼくが失敗したことをいつまでもからかう,ぼくは子分として扱われました。
 ぼくは,みんなも知っての通り,ダメな奴なので「ここはやるぞ!」と思ってやっても,失敗。みんなを笑わせようとしても面白くなく,ただ「うざい」と言われるだけでした。
 昼休みも,友だちに「遊ぼう!」と言っても,他の人と遊んでいて,ほとんど校庭を一人でトボトボ歩いていました。時々誘われることもありました。そして,学校に来てから帰るまで,そんな感じでした。
 何でその人に「やめて」と言わないのかと思った人がいると思います。ぼくをいじめていた人は二人いて,その二人は人気者で,行くと大人数で来ます。一人は体が大きくて力が強く,もう一人は体は小さく力はあまりなかったけど,頭がいい人でした。その二人にちゃんと「やめて」と言ったのですが,「いじめしてねぇ」と言われ,口げんかで負け,体の大きい人になぐられました。まるでぼくがドラえもんに出てくるのび太,二人はスネ夫とジャイアンでした。
 またここで,なんでなぐられたらなぐり返さないのかと思った人がいると思います。なぜかと言うと,ぼくはなぐり合いげんかは,したくないのです。そして,さっきドラえもんのキャラクターにたとえましたが,普通ならのび太はドラえもんにたよります。ぼくたちにとってのドラえもんは,友だちだと思います。
 ここでまた,なんで友だちに相談しなかったかと思った人もいると思います。ぼくがもし友だちに相談したとして,その子が助けてくれるとします。ぼくが助かったとしても,次にその子がいじめられるとしたら? そう考えると相談しにくくなってしまったのです。
 そして,もう一つなんで親に相談しなかったのかと思っている人もいると思います。それは,はっきり言って,親に心配させたくなかったからです。その時は,お母さんが単身ふにんで家事がいそがしかったので,心配かけられませんでした。
 けっきょく,先生に相談して,ことは解決しました。やっぱりいじめは良くないし,いじめははんざい,やってはいけない。それに,やっぱり友だちを大切にしたい。

 「いじめ」と聞いて
 わたしは,今日先生が話した「いじめ」のことについて,わたしはとてもびっくりしました。それは,やられたことがあるからです。少し自分もやったこともあるけど,人を殺してしまうとは思っていませんでした。
 よくわたしは,マンガでいじめのお話を読みますが,それ以上に怖くて,とてもリアルでした。人の気持ちを考えて行動したいです。

  いじめ
 今日,三校時にいじめについて考えて行きました。ぼくもいじめていたのかもしれません。
 けいすけ君は,いじめられて,いじめられて死んでしまい,いじめた人が最低最悪だと思いました。

  いじめ
 今日,わたしはいじめの授業をしました。まず先生が「ともだち」の本を読んでくれて,わたしは,お兄ちゃんとお姉ちゃんにいじめられてとてもいやで,私たい姉ちゃん,おにいちゃんで,いつもわたしはお母さんにいいつけます。

  いじめのこと
 今日の三時間目にも,いじめのことを話してくれました。ぼくは,いじめことで自殺したことをびっくりしました。今もいじめていないけど,これからもいじめないようにしたいです。

  いじめについて
 今日,先生が「いじめ」というものがどんなに恐ろしいものかということを教えてくれた。
 森啓祐君は,中学一年生で命をうばわれた。クラスのみんな対啓祐君一人という。とても啓祐君一人ではかてません。でも,啓祐君は笑っていました。でも心の中では,きっと辛かったはず。
 そして,ある日突然,啓祐君は倉庫の中で首をつって自殺してしまいました。わたしは,とても悲しくなりました。そして,わたしは人をいじめたことって,あったかな。いやがることはしていないかなと思いました。
 そういえば,わたしはけんかをしてしまうことがあります。でも,すぐに仲直りできます。でも,大人になったら仲直りはうまくできないそうです。今のうちから,仲直りできる力を身につけて,人にいやなことをしてしまおうとする心を持たないで,いじめられている人がいたらほっておかないで,はげます,優しくて親切な心を持ち続けたいです。

  いじめについて
 わたしは,森啓祐君の話を聞いて,ぞっとしました。今まで自分はいじめをあまく見ていた。いじめられて自殺する本なんてよく見ていた。見ているだけで内容を読んでいない。この本は,いじめをなくすためにおおげさにした話だと思っていた。でも,よく話をしてみて,おおげさになんかしていない。本当のことなんだ。と改めて思ったからだ。
 自分は,冗談だと思ってしたことも,まわりの人はいやなんじゃ…。心配になった。
 今日,わたしがいじめらしきものをしていないか聞こうと思う。

  いじめについて
 わたしは今日の授業で,わたしも「友だちいじめているかも」と思いました。
 これからは,いろいろ考えて行動します。

  いじめについて
 今日の三時間目に,「いじめ」について考えました。小学生のうちは,まだあまり大きないじめはないけれど,中学生,高校生になると「死」にかかわるようないじめがあるので小学生のうちにいじめをなくすといいと思いました。これからは,自分のまわりでいじめられている人がいたら,助けてあげたいです。

  いじめについて考える
 三時間目に,いじめについて考えました。悪口を言ったりしても,いじめと言っていたので,わたしはやっているのかなと考えました。いじめは,絶対にしたらいけないと思いました。いじめは,人を傷つけたりして,最悪なことです。わたしは,この授業でいろいろな大事なことがわかりました。

  いじめについて
 今日先生に,いじめについての本を読んでもらいました。啓祐君という子が,クラス全員にいじめを受けていたそうです。わたしは,四年生くらいに少しだけしました。
 啓祐君は,いじめられてもがまんができなくて自分から自殺してしまいました。いじめがこんなにひどくなるとは思いませんでした。

  いじめ
 今日,いじめの勉強をして,いじめをしてはいけないと知った。いじめは,人を殺すことだと知った。ぼくが,○○君にやったことは,相手が理由を言わないから悪いと思っていたけど,○○君にもちゃんと事情があったからしょうがないと知った。これからは,やりたくないです。

  いじめ
 ぼくは,今日先生の話を聞いて,啓祐君はみんなにいじめられながらも,それを無理に笑ってごまかしているということは,すごく辛く嫌な気持ちでした。ぼくは,啓祐君にいい友だちがいればよかったのにと思いました。

  かわいそう
 三時間目は,いじめについての授業でした。
 毎日,毎日,つらい思いをすると「もう学校になんて行かない」って,わたしだったら思いました。

  いじめ
 今日の三時間目は,いじめについての授業でした。ぼくは,前にもしたような気がしました。森啓祐君の本と「ともだち」という本では,全然違う本でした。「ともだち」という本は,幼稚園生が読むような絵本でしたが,その本を中学生や高校生が読むべきだと思いました。ふざけてやっていることが,一つの命にかかわることがわかりました。ぼくは,これからも相手の立場を考えて動こうと思います。

  大切な命
 今日,学活の時間に命についての話をしました。
 啓祐君という男の子が,いじめられ,心が傷ついて自殺をするのって怖いと思いました。
 命は大切にしたいと思います。

  いじめられている子がいたら
 わたしは,いじめにあったことがないのでよく分かりませんが,いじめにあった人は本当につらいのだなと思いました。まるで毎日地獄にいるような感じです。
 わたしは,友だちをすぐに作るタイプなので,たくさん友だちがいます。でも,はっきり言って,いじめられている子と仲良くするのは怖いです。なぜなら,本当は仲良くしたいけれど,自分もいじめられる気がするからです。
 でも,先生に,いじめられた子の本を読んでもらって,気持ちが変わりました。もし,いじめられている子がいたら,その子の力になってあげたいです。

  いじめについて
 わたしは,啓祐君の話を聞いて,いじめは,骨折など治る怪我ではなく,命にかかわる治らない心に傷が付くことを知りました。
 わたしは,正直,いじめをしたことはないとは言えません。なので,いじめは絶対しないようにしたいと思います。もしも,いじめられている人を見かけたら,先生や親に相談して,助けてあげたいと思います。

  いじめ
 今日は,三時間目にいじめについてみんなで考えました。
 ぼくは,前にニュースを見ていたら,いじめて飛び降り自殺などしているというのがわかりました。「死ね」の一言で,こんなになるとわかりました。
 これから友だちを大切にしたいです。

  いじめについて
 ぼくは,いじめられて自殺をした啓祐君は,とてもかわいそうでした。多数対一人のいじめを受け,自殺した啓祐君と啓祐君のお母さんの気持ちを分かってほしいです。いじめ反対!

  いじめのこと
 ぼくは,いじめをして嫌な人がいたら,ほとんど自殺しているので,いじめをやめる方がいいと思いました。

  いじめの話を聞いて
 今日ぼくは,学活でいじめのことを聞きました。
 先生が持ってきてくれた本は,いじめで自殺をした人のお母さんの話の本でした。
 ぼくは,その話をきても,いじめは自殺までさせるのかと思いました。
 それで,いじめはすごく悪いことだとわかりました。

  いじめについて
 今日の学活の時間に,いじめについて話し合いました。
 主役だったのは,啓祐くんでした。啓祐君は,いじめで自殺してしまって,とても残念でした。いじめは,いじめられている人を追いつめ,最後には不登校などにつながると思うから,いじめられたくないし,人をいじめたくもない。

  いじめのこわさ
 今日,先生がいじめについての本を読んでくれました。ぼくは,みんなで一人をいじめるのは最低なんだと思います。いくら冗談だからって,人をからかったり,悪口を言うのもとてもかわいそうでした。だけど,五の二の男子は,とても仲がいいので大丈夫だと思います。

  いじめ
 ぼくは,いじめをしている人に,やっても意味ないのにとか,いじめなんてやろうと考えるのがばかばかしいなどのことを言いたいです。
 ぼくは,いじめなんて人を苦しめるだけで,自分は何も得しないそんなことをやっても意味も何もないと思います。いじめられている人を早く助けてあげたいです。

  いじめはいけない
 今日,啓祐君の話を聞いて,とてもどきんと来ました。もう言葉には表せそうもなくて,心でも考えられない残酷な話でした。
 啓祐君は,どんなにいじめられていたかを聞くと,とてもかわいそうで仕方ありません。もし,わたしの友だちの中でいじめられている人がいたら,わたしは仲間として助けます。

  いじめについて考えよう
 今日の三時間目に,「いじめについて考えよう」という授業がありました。先生が読んでくれた方に,男の子がいじめられたことが書いてありました。わたしもかわいそうで,悲しくなりました。自分がなったらどうだろうと思いました。わたしは,いじめをぜったいしたくありません。

  いじめについて
 「いじめ」というのは,どういうところで出てくるのでしょうか? なぜ「いじめ」などがあるのでしょうか? わたしは,いじめないのがなくなればいいなとと思っています。わたしは,いじめがなくなるようにしたいです。

  いじめについて考えよう
 今日は,先生が話したのは啓祐君が自殺をしてこの世を去った話でした。そしてその原因が,いじめでした。
 なんでいじめをする人がいるんだろうと思いました。そんなことをして,どんな意味があるのかわかりません。
 でも,一人でも友だちがいたらなぐさめてくれて,その命が助かったと思います。絶対にしたくないです。

  いじめについて考えたよ
 みんなでいじめについて考えました。先生が「どんなことでもいじめになる。」といった時,「もしかしたらあんなことやこんなことで友だちが傷ついたかもしれない。」と,とても怖くなりました。
 いじめられ命を絶った人もいると聞きました。私は,いじめられたことはないけど,すごくつらかっただろうなと思います。いじめは,された人の心に深い傷をつける,どんなものよりも鋭くとがった言葉の武器だと思います。だから,人の気持ちがわかる人はしないと思うし,したらいけないと思います。

  いじめ
 今日は,三時間目に,先生がみんなの前でいじめに関する本を読んでくれました。ぼくは,多数対一人はいけないと思います。なぜなら,野球でいえば一人対九人みたいなことなので,ダメだと思いました。いじめは絶対に禁止です。

  いじめ
 わたしは,今日先生に読んでもらった森啓祐君の本をきいて,いじめは人を傷つけて死まで追いやるこわいことなんだなと思いました。この学校でもいじめがないようにして欲しいです。

  いじめ
 わたしが昨年,とても仲が良かった友だちが,いじめにあったことがある友だちでした。どんないじめかということ,ほとんど無視だったそうです。その子は,お嬢様っぽかったので,どこどこに行ったーと言っても,みんなには自慢のように聞こえたみたいです。
 わたしは,それを聞いて,心がいたくなりました。絶対にそんなことしたくありません。