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【社会】

中国人元実習生がトヨタ下請け提訴

2008年11月12日 朝刊

記者会見で現在の心境を語る祝列紅さん(中)=11日、愛知県豊橋市の中部地区市民館で

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 低賃金で長時間、働かされたうえに不当に解雇されたなどとして、名古屋市などに住む29−31歳の元実習生の中国人女性3人が11日、トヨタ自動車の下請けの自動車部品製造会社「マルアイ」(愛知県田原市)と、中国人の実習生を受け入れている「ミカワビジネスサポート協同組合」(同県豊橋市)、「全日本建設産業協同組合」(東京都)を相手取り、未払いの賃金や慰謝料など約1550万円の損害賠償を求める訴えを名古屋地裁豊橋支部に起こした。

 訴えたのは、名古屋市港区の祝列紅さん(30)ら3人。

 訴状によると、3人は2006年7月末に来日。8月から同社の寮に住みながら、1年間は研修生として日本語や技術などを学ぶはずだったが初日から働かされ、最低賃金以下で月平均60時間の残業をさせられた。

 労働が認められる実習生となった2年目以降も、手当なしに休日出勤を強いられた。

 3人は来日当初からパスポートを取り上げられたほか、携帯電話を持つことや休日の外出も禁止されていた。今年7月に、3年目以降は賃金が下げられる方針を伝えられたために抗議したところ、契約が1年残っているのに突然、解雇された。

 

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