Hatena::Diary

ウェブリテラシーを獲得するブログ

2008-11-10

NHKスペシャル、"デジタルネイティブ〜次代を変える若者たち〜"を「Rest of us」である僕が見て感じて思うこと。

ウェブが「個」をエンパワーする、その凄まじさ

ウェブリテラシーの獲得を目指す人で今日NHKにて放送されたNHKスペシャル デジタルネイティブを見た人は多いでしょう。

ウェブリテラシーのある人には何の驚きもない様な(すでに知っているだろう)内容でウェブリテラシーがなくともウェブの持つ可能性に着目している人(自分含め)も特に(知的な意味で)新しい発見は無かったと思います。

もちろん「ただ知っている」と「行動に移せるスキル」があるの2つの間にはとてつもなく大きな隔たりがあるわけで、今の僕としてはただ「あちら側」にまだ行けてない自分の状況により一層歯がゆさを感じさせられました。自分がウェブリテラシーを持っていないことに対して強い危機感・焦燥感を覚えます。

番組のナレーションで"彼らの人生の可能性はネット空間の分だけ大人たちより広がっているようでした。"と言っていましたが、そんな「ウェブがひとりひとりの視野を何十度か広げてくれる」というニュアンスを感じさせるような言葉じゃ足りなくて、今の僕の意識としては「ウェブリテラシーの有る無しでは見える範囲が何千、何万倍と違い、その差は加速度的に開いていく」ぐらいの強烈さを画面の奥から感じました。

この差は、何なんだ

ただ指をくわえて羨ましがっていても得られるものはないので、今後のウェブリテラシー獲得に向けて「あちら側」から感じられたことをいくつか。

  1. 当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、彼らはウェブリテラシーを身につけようとして身につけたわけではなく、まず先に強く魅力を感じる実現したいことがあり、その実現の過程で自然とウェブリテラシーを身につけている。
  2. Rest of us」の人たちがウェブにのめりこんでいる人達に対して一般に思い描いているようなイメージに反して、今日の番組に出ているような、本当の意味でウェブを使いこなしているような人達はネットを通した「人とのつながり」を非常に魅力的に感じて、モチベーションにしている

1に関しては、このことを改めて確認できたことが良かったと思うと同時に、最近の自分の有り様(「ウェブリテラシー」に関する思考だけが自分の脳内を独占していて、最重要事項である「その先に自分は何をしたいのか」ということについて同じくらいの真剣度で考えられていなかった)を猛省しました。本当に成し遂げたいことについて改めて時間をとって考える必要があるな、と。

2に関しては、ある意味インターネットの本質とも言える双方向性を「世界中の人々とつながっている」という温かみを伴った刺激として実感できることが、さらに彼らデジタルネイティブウェブへの熱中度を高め、色々なことを実現させるための努力を厭わなくさせるという好循環を生み出しているように感じます。

とにもかくにも

第三者的に論ばっか進めても、リテラシーとしての知識は何も身に付かないので近々大きく動いて、色々体感しよう。

2008-11-08

はじめに。決意表明

はじめに

はじめまして。僕がこのブログを書き始めたのはある身近な人の死がきっかけで、怠惰な自分でも何か努力しなければならないな、と感じたからです。健康な身体があり、これからの人生(有限ではあるが)自由にできる時間を多く持っているのだから自分を高める努力を今のうちからしていくことが充実した人生を送ることにつながるのではないかと。

ウェブリテラシーとは

早速本題に入ります。

昨年の11月、「ウェブ進化論」の著者として知られている梅田望夫氏が「ウェブ時代をゆく」という本を出しました。

リアルの世界に生きる人は、ウェブ時代をどう生きたらいいのか--梅田望夫氏講演:前編:コラム - page3 - CNET Japanにある様に「ネット時代を切り開いていく最先端の若い人たち」に向けて書かれた「ウェブ進化論」と違い、「ウェブ時代をゆく」は、「残りの人たち」(「Rest of us」)に向けて「その時代に生まれる新しい生き方の可能性」(「ウェブ時代をゆく」p.241より)を提示したものでした。

ウェブ上に膨大な量の無償の情報が溢れ知的生産の成果の公開と共有が容易にできるようになったこの時代において、個々をエンパワーしてくれるウェブの力を生かして可能になる、新たな働き方、学び方を老若男女に向けて発信した「ウェブ時代をゆく」の内容に心躍らせた人は決して少なくないでしょう。

ウェブ時代をゆく」に提示された新たな働き方、学び方(ひいては生き方?)を志向する人に向けて梅田氏がアドバイスしたのが「ウェブリテラシー」の習得でした。「ウェブリテラシーとは、たとえばこんなことである」と「ウェブ時代をゆく」のp.209において梅田氏が提示したのは以下のようなものでした。

・ネットの世界がどういう仕組みで動いているのかの原理は相当詳しく徹底的に理解している。

ウェブで何かを表現したいと思ったらすぐにそれができるくらいまでのサイト構築能力を身につけている(ブログ・サービスを使って文を書くとかそういうことでは無くて)。

・「ウェブ上の分身に金を稼がせてみよう」みたいな話を聞けば、手をさっさと動かして底に新しい技術を入れ込んだりしながらサイトを作って実験が出来る。広告収入の正確な流れも含め「バーチャル経済圏」がどういう仕組みで動いているかの深い理解がある。

ウェブ上にあふれる新しい技術についての解説を読んで独学できるレベルまで、ITやウェブに対する理解とプログラミング能力を持つ。

Rest of us」にとっての障壁

ウェブ時代をゆく」を読み、「よし、俺もウェブリテラシーを身につけるぞ」と意気込んだ「Rest of us」は少なくないでしょう。3か月前に「ウェブ時代をゆく」を読んだ僕もそのひとりでした。それまで実生活でほとんどパソコンに触ることのなかった僕はウェブリテラシーの習得を目標として学習を始めました。

とりあえずタッチタイピングを習得した僕は早速ウェブリテラシーの一項目としてそれぞれ挙げられているネットの世界の原理の理解、及びプログラミングの学習を開始し、並行してその他itに関する知識の記載されている文献やサイトを読み進めることにしました。僕と同じようにしてウェブリテラシーについて手探りながらなんとかウェブリテラシーの習得を目指した人も多いのではないでしょうか。

しかしそこで(僕を含め)「Rest of us」は大きな障壁にぶち当たります。それは学ぶべきひとつひとつの知識がどういう意味を持つのかがわからない。具体的に書き出すと、

  • ひとつひとつの知識がどう実践に生かされるのかわからない
  • 知識と知識がどう関係しているのかが分からない。(例えば、どうプログラミング能力が必要になってくるのかはプログラミングに関する文献&サイトを読んでもわからない。)つまり鳥瞰的視野が持てない。
  • そもそも(情報が膨大すぎて)どの知識を、どこから、どこまで、学べばよいかが分からない。
  • 情報をウェブ上のどこから引っ張ってくるべきかが分からない。

といったことです。

そこで、やるべきこと。

すでにネット上にはMy Image Ltd.id:Wakiさんが「ウェブリテラシー勉強会」と題した試みでウェブリテラシーを身につけるための方法を提示してくれているように、ウェブリテラシーをもつ側の皆さんが「Rest of us」に向けて情報発信をしてくれています。これは本当にありがたいことです。しかしウェブリテラシーを持つ側の方々はもうすでに社会人であることが多く、多忙な生活な中自分の時間を削って知的生産を行ってくれているわけで、そういった方々のご厚意に完全に依存するのも若干考えが甘いんじゃないかと。

そこでこちらからも能動的に情報発信およびウェブリテラシーをもつ方々の叡智を結集していく努力が必要だと思います。「Rest of us」の側であり、時間的制約も比較的少ない僕がウェブリテラシーを獲得するために試行錯誤していく過程をひとつひとつログに残していくことで、僕がウェブリテラシーを獲得できるころには、「Rest of us」にとってのウェブリテラシーを獲得するための「高速道路」(これも梅田氏の表現を借用しています)が整備されているようにしたいと思い描いています。

また、その過程でウェブを活用していき、ウェブリテラシーを持つ側の方々の知恵を拝借することで「ウェブ時代をゆく」にあるような、ウェブの持つ「個」をエンパワーするその威力を体感していけたらいいな、と考えています。

最後に

この試みに少しでも共感していただけた方はどんどんコメントしていただけたら幸いです。

また、今日初めて長文のエントリを書いたことで、「言うは易し、行うは難し」であることを実感しました。

普段何気なく読んでいるブログも発信する側としてまとまった量の分を書くというのはかなりの労力を使うんですね。