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即効!業務に活かせるExcel 数式は残して、データだけを削除したい

ジャンプ機能を使えば数値データが入力されているセルだけをまとめて選択、不必要なデータを一括で削除できます。毎月同じような処理を行う場合に便利です。併せて、ISERROR関数についても紹介します。

2008年11月7日

設定前、設定後イメージ

数値データを選択して削除する

POINT 1

[編集] メニューの [ジャンプ] をクリックします。
または [F5] キーを押します。

POINT1 説明図

POINT 2

[ジャンプ] ダイアログ ボックスが表示されます。
[セル選択] をクリックします。

POINT2 説明図

POINT 3

[選択オプション] ダイアログ ボックスが表示されます。
[定数] オプションをオンにし、[数値] チェック ボックスだけをオンにします([文字]、[論理値]、[エラー値] チェック ボックスはオフにします)。

POINT3 説明図

POINT 4

ワークシート上の数値データが入力されているセルがすべて選択されます。
計算式が入力されているセル (たとえば、セル E4:E12 など) は選択されていません。
この状態で [Delete] キーを押します。

POINT4 説明図

POINT 5

ワークシート上の数値データが削除されます。

POINT5 説明図

ISERROR 関数を使って表をすっきりさせる

ISERROR 関数について

ISERROR 関数
数式の結果がエラーの場合に「TRUE」という答えを返す関数です。

POINT 6

計算式が入力されているシートの数値を削除すると、エラーがたくさん表示されてしまうということはありませんか?
たとえば、達成率を求めるような数式では割り算が使われますが、計算を行うための数値が入力されていない (削除された) 場合に、図のようにエラーが表示されることがあります。たとえば、下図(図1)の場合は、除数となるセルの値が削除されて、「0」となったために表示されているエラーです。
これではあまり見やすいシートとはいえません。

POINT6 説明図

エラーを表示しないための回避策はいくつかありますが、ここでは単純な割り算が設定されているセルに ISERROR 関数を組み合わせてエラーを表示しないようにする方法を紹介します。

ISERROR 関数は数式の結果がエラーかどうかのテストを行ってくれる関数です。
数式の結果がエラーになるかどうかをテストして、テスト結果がエラーだった場合に「TRUE」(エラーでした) という答えを返してくれます。
IF 関数と組み合わせて、TRUE (エラー) だったら空白を表示し、FALSE (エラーではなかった) だったら指定した計算式の結果を表示する、という分岐を指定すれば、割り算を行うための除数が空白 (ゼロ) でもエラーが表示されなくなります。
IF 関数については、「条件によってセルに表示する結果を変える」でご紹介していますのでご覧ください。

POINT 7

数式を編集するセルをダブル クリックして編集状態にします。

POINT7 説明図

POINT 8

=IF (論理式,条件に一致した場合の処理,その他の場合の処理) となるように数式を編集し、[Enter] キーを押します。
(図の場合は、論理式として、「セル D4 / セル C4 がエラーの場合」と指定し、条件に一致している場合は空白を、その他の場合は セル D4 / セル C4の計算結果を表示するとしているため、数式は「=IF(ISERROR(D4/C4),””,D4/C4)」となります。)

POINT8 説明図

POINT 9

除数となるセルが空白 (ゼロ) でもエラーが表示されなくなります。
他のセルでも同様の数式を利用する場合は数式をコピーします。

POINT9 説明図

まとめ

今回の操作をご紹介するために作ったワークシートのように、計算もとの数値データだけを書き換えて定期的に集計を行うということは多くあります。
古い数値データが残っていると正しい結果が求められませんので、まずはいらないところは削除する、そのときにまとめて削除できれば効率的ですね。
また、必須ではないけれど、より見やすくて使いやすいシートを作りたいということを考えるのであれば、関数などを組み合わせたシート作りも徐々に学んでいけるとよいと思います。

※画面はWindows XP、Office 2003のものです。
※設定状態やソフトのバージョンにより動作は異なる場合もございます。

石田 かのこ
株式会社クリエ・イルミネート

IT教育サービスを提供するクリエ・イルミネートにて、エンドユーザー向け教育トレーナーとして、Office 製品の教材の作成、トレーニングを担当。書籍執筆やe-learningコンテンツの作成も行っている。

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