昭和伊南総合病院(駒ケ根市)は今月から、ほかの病院で出産し、退院した母子の産後ケア入院を受け入れる「産褥入院」を始めた。お産を終えた後の疲労回復や授乳などの育児の知識、技術などを助産師、看護師が支援する。
産婦人科の常勤医が不在となり、今年4月から分娩の取り扱いを休止する中にあって、「できる範囲のことをやろう」と検討を始めた。医療的な心配はないが「ゆっくり休みたい」「あと少し入院して育児の指導を受けたい」と希望する母親に対応するとともに、助産師の意欲にもつなげたいと計画した。
3階にある女性病棟の病室を活用している。日帰りや1泊2日から応じて、休息の取り方をはじめ「おっぱいの飲みがよくなくて体重が増えない」などといった育児不安の解消、授乳、赤ちゃんの入浴の仕方など、入院希望者1人ひとりの目的に合わせたコースを設定する。主治医は小児科の常勤医が担当。料金は自費入院となり、1日2万1000円、1泊2日4万2000円。
現在、上伊那地方のお産が集中している伊那中央病院(伊那市)とも連携。伊那中央に申込書を置いたり、伊那中央でも昭和伊南の産褥入院を希望者に紹介している。
11日は、宮田村の母子が初の利用者として入院した。母親は「もう少し入院していたかったので、いろいろと助かります」と話していた。
問い合わせは昭和伊南(電話0265・82・2121)へ。