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おい・・・これは・・・

2008/06/26 22:40
おい・・・これは・・・凄い記事だな・・・・(笑)

み、皆様こんばんは、雷句誠です。
はい、上記の感想は週刊新潮さんの記事の事です。
みなさんも、読まれた方が多いと思いますが、私ももちろん読みました。
で、インタビューよりも内容が何と言うか・・・凄い状態になってまして・・・
まあ、とにかく、事実とそうでない部分と、行ってみましょう。はぁ・・・

まずはアシスタントに対して自分が言った言葉。
「この裏切り者」「嘘つき」「前からおかしいと思っていたんだ」「こんな人間とよく仕事ができたもんだ」「どこまで馬鹿にするんだ」まず、全部違います。まずコレに関しては、怒り出すと言うと書いてありますが、自分が怒るときは仕事でのミスや不具合のときのみです。なぜ人の人格に関して怒らなくてはいけないのかわかりません。仕事に必要ないのです。しかもこの件に関して、新潮さんのインタビューは『「嘘つき」に関して酷い扱いを受けたアシスタントの証言がある。』と言う事だけでした。その他の言葉はこのインタビューでは出てません。この嘘つきに関しても、心当たりがあるとすれば「嘘は墓まで持っていくものよ」と仕事場で言うアシさんがいたので、そのアシさんの事かと思います。仕事場の雑談で本人の口から喋ってるから、仕事場全員が知ってるものです。で、それを元に自分がそのアシさんに直接怒ったりした事はありません。

「どこまで馬鹿にするんだ」この言葉は、ガッシュが終わったらもう小学館の仕事はしないと言っているにも関わらず、何も無かった振りをして仕事を持ってくる編集者には言いました。まあ、それ以前にも陳述書に書いたような対応を編集者にさんざん取られているので・・・。との事でアシスタントに向けた言葉ではありません。編集者に対しても、仕事を持ってきた編集部に直接FAXで伝えた物で、怒鳴る事はありません。

さて、次です。
「アシスタントが買い出しに行って、20分で帰って来ないと激怒するんです。元の仕事場では、階下の人間から、静かにしてほしいと苦情を言われた時、『静かにしろ!』と印刷した紙を、仕事場の壁にびっしり張ったそうです」(漫画編集者)

アシスタントには買い出しを頼んでますが、朝、昼、晩の3回をそれぞれ別のアシさんに頼んで行ってもらっています。ですから、平均的な買い出しの時間が解るのです。その中の一人が遅いと、周りのみんなにも迷惑がかかるのでそれで注意します。(この事はインタビューでしっかりと答えましたが新潮さんは書いてくれませんでした。)

「『静かにしろ!』と印刷した紙を、仕事場の壁にびっしり張った」コレはもう何と言うか、無茶苦茶です。その張り紙をした事も無いですし、自分の仕事場(昔も)は夜の音には気を使っているので苦情を受けた事もありません。(本当です。アパートの時は特に気を使ってました。)

では、次。
「うまく背景が描けなかったことがあったのですが、雷句先生は壁を穴が開くほど殴りつけました」(別のアシスタント)

コレは一部本当です。自分は、仕事に関して本当に怒ったら壁を殴ります。穴もあけました。でも、しょっちゅうではありません。壁を殴ったのは2回。机は拳ではなく握った手の小指側の腹(?)で叩く時があります。机に拳で殴った時は骨折をした1回のみです。あと、「背景が描けない」と、いうよりは、締め切りが迫ってるのに急がない。何度教えても同じミスを繰り返す。などの時です。ミスなどは、普通に注意をし、技術を教え、直しなどを出します。しかし教えた事を全く無視した仕事を何度も持ってきたり、仕事に対してふざけてる態度が直らなくなってきたら怒ります。仕事なのです。遊びではありません。週刊連載の厳しさを教えるためもありますが、本気で怒るとやっと、アシさんも本気で仕事をし、技術がしっかりと上がる人が出ます。ですが、上記の経緯でアシさんに一度目に怒って、その原因が直らず、しばらく様子を見て2回目怒っても直らなかった時は、その後冷静にそのアシさんと話をして、「ゴメン、家では育てられない。」と、辞めてもらいます。やはり漫画の厳しさ(特に週刊連載)を知っているので、自分の所で育てきれない、無理かもしれないと思った時は申し訳ありませんが、辞めるか、別の仕事場へ移ってもらっています。(自分じゃダメでも他の先生だったら育てれるかもしれないから)アシスタントは漫画家になるための道です。就職なら、しっかりとした会社の方でしなければ行けません。自分自身も一つの連載が終わったら、次の連載が上手く行くとは限りません。コレは全ての漫画家さんに言える事です。だから、この辺りは厳しくしています。きっと、今回新潮さんのインタビューに情報を出したのも、自分の所では育てきれなかったアシさん達だと思います。

念のため言っておきますが、机は自分の机、壁も少し離れた壁を叩いています。アシスタントの机やすぐそばの壁を叩いてはいません。ケガをさせたアシさんの時、胸倉を掴んだ時が、怒った時にアシさんの体に触れた最初で最後です。やはり精神的にとてもキツかったのですね。本当に反省ばかりです・・・申し訳ありません・・・

では・・・次に・・・
「夜中に編集さんに大量のファックスを送りつけ、用紙がなくなるほどの嫌がらせをしたこともありました。内容は、”お前はいつも俺を馬鹿にしてんだろう”といった類のものでした」(同)

これは全くの嘘です。ちなみにこの質問、実際のインタビューでは「夜中にアシスタントに大量のファックスを送りつけ・・・」でした。自分が「何のために夜中アシスタントに大量のファックスをするのですか?」と聞くと、新潮さん「なんの・・・ため・・でしょうねぇ・・・」と、答えていました。そして、記事になってみたら上記のように『アシスタントのファックスに』が『編集のファックスに』に変わっていました・・・もちろんこのインタビューの会話は録音してあります。ちなみにいえば、新潮さんのレコーダーでもちゃんとこの様子は録音してあります。

では、最後です。
「少年サンデー編集部に送ったファックスには、”このままでは、いつか本当に人を殴り、傷害事件を起こしそうで怖い””この文章を読んでも自分がおかしいことはわかるでしょう”などと書いていたんです」(先の漫画編集者)

コレは本当です。いわゆるアシさんにケガをさせて、自分の右手を折った時のファックスです。アシスタントさんをケガさせてしまった時点で本当にもうダメだと思いました。ですから、このファックスの書面の続きで「ファウード編が終わってから、1年でガッシュを終わらせてください。それ以降、週刊少年サンデー、及び(株)小学館でのお仕事を一切お断りさせてください。」とのファックスを送りました。あの時は、本当にあのままサンデー編集者との仕事を続けていたら、本当にストレスに耐えきれないと危険を感じました。上記の内容は、当時のサンデー編集者のやり方に「警告」も含めて出しました。当時、編集者が原因かどうかは解りませんが、とても精神的につらい状態でがんばっている、サンデーの漫画家さんの噂を人づてに聞きました。自分はこう言う編集者の仕事の仕方でも負けずにがんばるぞ!と、がんばった有り様がこの事件です。憶測かも知れませんが、当時の編集部への「警告」も含め、このファックスを送りました。もちろん、こう書くことでサンデー、ひいては小学館を出る覚悟が本気であるという意思表示も入っています。

ああ・・・・終わりました・・・やっとです・・・
もちろん、記事の中に事実もあり、自分も反省すべき所がありますが、とにかくこのデタラメ加減は笑うしかありませんでした・・・いや、今は疲れ果てています。逆にこういう情報を流している編集者は何でもいいから難癖付けろとなんか必死な感じがします。結構、いただいた応援メールの中に「きっと小学館側は、雷句誠を精神異常者と見せて攻撃してきますよ」とのメールを結構沢山いただきましたが、これなのかなぁ・・・なんだかなぁ・・・と思っています。

一応、この記事の件に関してはすでに今日の夕方、弁護士さんとの相談はすませてあり、行動を起こしてもらっています。

ちなみに新潮さんのインタビューはとても攻撃的ではありましたが、一応、自分がお願いした件とかは記事に出さないなど、(詳しくは書きませんが、自分の師匠である藤田先生まで巻き込もうとする姿勢が出ましたので、「そういうことはしないで下さい。」とお願いしたのです。)記者としての「義」は果たしてくれましたよ。最後は小学館に非があると書いてくれましたしね。

しかし! 今回の応援メールでも下記のように・・・
「何故「週刊新潮」という金儲けの為ならでっち上げなんか当たり前で有名な雑誌のインタビューを受けたのですか?世間知らずにも程があります!!あの雑誌は平気で嘘をつくんです!どんなに正しい事を言っても無駄なんです。」
なんて言ってくれる方もいました。この文章の真偽は別として自分の場合は、こんな結果でしたね・・・・だって、自分、週刊新潮さん読んでなかったんだもん・・・今回のインタビューも田舎から帰ってきて疲れてた所、ちょうど電話がかかってきて、「今日これからインタビューに行きたいのですが・・・」って・・・弁護士さんと予定を合わせる時間すらなかったです。

で、やはり申し訳ありませんが、もう週刊新潮さんのインタビューをお引き受けすることはありません・・・ちょこっと・・・懲りました・・・

質問コーナーはまた、次回です!!
沢山質問くれている皆さん、ゴメンね。今日はもうこれまで。
ではではまたお会いしましょう〜〜〜〜〜。
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質問コーナーと近況など。

2008/06/23 20:31
こんばんは、雷句誠です。
いや〜〜〜〜、やっぱり中島みゆきさんはいいですね。
2007年のライブツアーDVDを見ましたが、
あの声、そして姿、やっぱり素晴らしすぎる歌声・・・最高です。
大好きでございます。

と、ちょこっと私生活も出しつつ、今日の日記はスタート。
まずはたくさんのメールありがとうございます。
今回はほとんどが33巻の感想メールでした。皆さん本当にありがとう。
やはり最高に嬉しいです。

まずは、予告どおり質問コーナーから始めましょう!
いくぞう!!

¥くまプーさん/1、角は結局なんの意味があったんですか?

$雷句/じつは、あれはガッシュがバオウを受け継いだ証しなのです。ですからゼオンにはあの角はありません。でも、レイラの角にはバオウとかの意味は無いですよ。別物です。(実はこの質問、台湾の雑誌でちょこっと先に発表してしまってるのです。)

¥匿名希望さん、ほか沢山の人/次は、どんな漫画を書かれるのですか?

$雷句/ウフフ、内緒。(でも、それほど目新しいネタとか、題材ではないのだよ。まあ、どうなるかは解りませんが、まだどこの編集さんとも顔合わせをしていませんので・・・)

¥レンさん、その他沢山の人/魔界に帰った魔物はどんなに傷を負っていても回復する(ゴームやアシュロンのように)筈ですが、バリーの角や傷、ビョンコの頭の葉っぱ、パティの髪がそのままなのは何故でしょうか?思い入れがあるから自分でそのままにすることを選んだ、という解釈でよろしいでしょうか。

$雷句/そのとおりです!!バリーはエルザドルとの戦いで負ったあの傷を、成長の証しとして誇らしく思っているのです。パティも髪を切った事に悔いが無いのですね。ビョンコはただ、四葉のクローバーだった事を忘れているだけです。それぞれ、体を戻してもらう時にバリー達の意思で「あの姿のまま」と、願ってあの肉体になっています。

¥匿名希望さん/雷句先生、お疲れ様です!そして、ありがとうございました!!本当に良い作品に逢えたと思います。ここで質問なのですが、ラストにワイズマンがいなかったのはなぜですか?黒騎士様はいたのに…

$雷句/う・・・うん、ちょっと忘・・・ゴホン、ゲホン・・・

¥ゴメス・ゴンザレスさん/質問です。華麗なるヴィクトリーム様のメロンは、今どうなっているのですか?

$雷句/見事実がなりましたよ!!とてもおいしいメロンができました。今はビクトリームがそのメロンを持って魔法使いの元へ行き、「なんとかV字型のメロンにできないか?」と、無理難題を押し付けています。

¥JOSHUAさん、匿名希望さん、他沢山の人/卒業式で中田先生がTMリー先生じゃないのですがなぜですか?

$雷句/眼鏡を着けたからですよ。フフフ。

¥匿名希望さん/ワイトが元クリアという所は、大変笑わせて頂きました。(あまりにも変わりすぎて。)けど、なぜガッシュだけがその事を知っていたのですか?ちょっと疑問です。

$雷句/王様だからですよ。ウッフフフフ。

¥降魔さん/バリーの弱所突きに非常によく似た行動をたびたびアンサートーカである清麿やデュフォーが行っております。(最初のテオザケル対決の時の清麿、クリアの防御をすり抜けるように急所に打ち込まれたザケルガなど)。あれも弱所突きなのでしょうか? バリーの最終戦で見せた精密機械のような技術は清麿たちにはないの で「弱所を見極め、貫く能力」に関してはアンサートーカの彼らよりバリーが優れているのでしょうか?

$雷句/バリー関係の質問は本当に多い。あいつは人気なんだねぇ・・・(もちろん自分も大好き)ちなみに「弱所突き」アンサートーカーの力でも同じ事が出来ます。(もちろん清麿やデュフォーで)しかし、そこはそれ、魔物同士の戦いとなるとやはり人間は司令塔。指示が遅れれば弱所への攻めも遅れます。ですからいざ実践で見てみると弱所をすぐに見極め、パートナーと距離を置いてしまっても「弱所突き」ができるバリーの方が「弱所突き」に関しては優れていると思います。

¥玉子ぱんさん/HPのトップの雷句さんの首に描かれている首輪?のような物なんですか?又、本当にそのような物をつけているのですか?

$雷句/うん、つけてないよ。

¥うえっちょさん/ガッシュは王様になりましたが、他の魔物はどんな職に就いたのでしょうか?ゼオンとかブラゴなんか、ただ者じゃないので偉くなってガッシュ支えそうです。

$雷句/そうですね・・・ブラゴは大将軍になりますよ。ゼオンは・・・また今度・・・ね。

¥匿名希望さん/清麿が1巻から33巻にかけてだんだん大人びていっているんですが、なにか雷句先生の意図があるんですか??気になって夜しか眠れません。教えてください

$雷句/うん、自分、絵が本当に不安定でね。(下手とも言う)1巻からちょこっと大人っぽくなった感じになった所で、「いや、まだ中学生だから大人っぽくなってはイカン。」と、少し絵を幼く戻して・・・そこからまた徐々に大人っぽくなっていったり、気をつけて戻したり・・・でも最終回はやはり大人っぽくなりましたね(笑)そこはホラッ、成長した感じで・・・ね。

な〜〜〜んて感じで、今回の質問コーナーはこの辺りで・・・


ちなみに訴訟の方の応援メールは1458通、批判メール29通、批判も応援もしているメール12通です。(この批判もしてるが応援もしてるは、メールでご指摘があったのでこういう書き方にしています。)最終巻の感想と一緒にが多かったですね。もちろん最終巻の感想のみのメールは外してあります。そろそろこの数のカウントに意味があるのか?とも思いますが、やはり応援してくれる人へちょこっとでも反応や、感謝の気持ちをお返ししたいのでやろうと思います。

さて、GIGAZINEさんなどのニュースはもう見られた方もいると思います。更にいろいろインタビューを受けているのですが、そろそろ小学館側の意見が出始めると思います。先日も週刊新潮さんにインタビューを受けましたが、小学館側(サンデー編集部側)の意見がとても出ていました。自分の昔のアシさん達を編集部(?)が集めて(るのかな?)、いろいろ意見を自分に出してきてもいます。事実もあれば、事実でない事もあり、やはり事実でない事を言われると少し腹が立つ所がありましたが、そこは冷静に・・・
事実と、そうでない事はしっかりと答えておきました。あと、質問の仕方も何と言うか特徴があり、上手く答えれず、答えきれない質問も出ました。あとはもう、記者さんの書き方次第ですね。

新聞社さんなどのインタビューでも、自分の意見はとても少ないように感じるので、多分、ここから小学館側の言い分が沢山出てくるのではと予想します。(予想ですが)

どんな記事になるかわかりませんが、おかしい所があれば、またこのブログでも書いていきます。ここからが精神的につらいでしょう。でも仕方が無いです。がんばります。

しかし、質問コーナーなどはちゃんとやってきますのでそちらもどしどしメールをください。(でももうかなり質問が貯まってるのも実情なのですが(笑))

自分もゆっくりですが動き始めて形にしていかないと・・・プレゼンはそこからかな・・・?

ムッ、では、今日はこの辺りで!!皆様もお元気で!!


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また、近日更新します。

2008/06/22 15:32
こんにちは、雷句誠です。

金、土と、少し時間が出来たので田舎の両親の顔を見に行ってました。

今帰ってきて、メールを見たら174通・・・
ざっと、タイトルだけを見た所、訴訟の件もメールもありますが、
コミックス33巻の感想も多いようです。

更に、先日のブログで募集した「質問コーナー」のメールも・・・

ちょこっと今まだ時間がないので、近日更新したいと思います。
皆さん、メール本当にありがとうございます。

まずはお礼までです。
よし、がんばるぞ。

追伸・・・
カウンターが100万を突破している・・・凄いですよ・・・
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金色のガッシュ!!33巻発売。

2008/06/18 16:42
こんにちは、雷句誠です。

さて、本日6月18日、金色のガッシュ!!33巻(最終巻)
発売です!!
もう既に手に取ってくれた方も大勢いると思います。
本当にありがとうございます。
皆様のお陰で無事完結する事ができました。
本当にありがとうございます。

訴訟の話題で一杯でしたこのブログも、今日のブログはまずこの33巻について。
もう既に感想のメールなどもいただいております。嬉しいです。

サンデーでも読んでいた人は、加筆した部分が解ったかな?
そしてコミックス派の皆さん、これが金色のガッシュ!!のラストです。

そして、ロゴとかの入ってない表紙の絵をアップしておきます。
いやぁ、ガッシュと清麿の2ショットですが、これが本当に手こずりまして・・・
でも、2人の良い感情が描けたのではないかと思います。
画像

そして、裏表紙の100名の魔物+ちょこっと千年前魔物の集合写真、
物語本文で清麿が受け取った写真と、ガッシュの衣装が違うって?
ええ、やはり裏表紙をみて、ネタがばれてしまってはマズいので、そこはコミックス派の読者さんが最後まで楽しく読めるように配慮しました。
画像

で、もちろん物語本文の清麿が受け取った写真バージョンのカラー(ガッシュの衣装が◯◯)も、実はこのブログでアップするように描いた訳ですが、まだ、コミックスを読んでない人のためにこちらの絵の掲載は数日後にしたいと思います。待っててね。

金色のガッシュ!!に関しては、本当に今日、肩の荷が全て下りました。
無事発売されたコミックスを見て、何度も安堵の深いため息をついております。
今の訴訟の件もあり、心配してくださった読者さんも本当にたくさんいました。心配をかけて本当にご免なさい。手に取っていただけたら本当に嬉しいです。

(株)小学館に対する訴訟の件では、今の所一通りの取材が終わった所で一息ついている所です。(もちろん新たに取材の申し入れが入ってるので、これからの取材もあります。)取材に来た方々も、今回の件はとてもお話を聞きたいようで・・・そしてなにより「皆さんの声」、ネットの反響の大きさに驚いていました。いろいろな掲示板、そして応援メールは1298通、批判メールは20通とまだまだ増え続け、漫画家さん達ご自身のブログでは、いろいろな思い、また、体験談などを綴った物がたくさん増えていってます。とにかくふくれあがる情報にて、それらのサイトをまとめてくれているページも現れました。
興味のある方は下記のURLへ飛んでみてください。↓
http://syougakukan.blog19.fc2.com/
「雷句誠が小学館を提訴まとめ」

自分もたくさんのサイトを見ては参考にしたりしています。
漫画家さんや、編集さん、アニメーターさんまで、いろいろな文章を見てはうなずいたりしています。
週刊少年マガジンでは、久米田先生が目次コメントで新たな情報を・・・
ウム〜〜〜〜〜〜・・・・本当に・・・何と言うか原稿自体の管理が・・・

※追伸 久米田先生のコメントに関しては、この日記掲載の後、たくさんの人から「久米田先生ならではのネタの可能性が大きいです。」とのメールをいただきました。そうか・・・スミマセン。真に受けてしまいました・・・このコメントに関してはグレーゾーンと言う感じですね。自分もあまりこういうコメントに安易に反応する事はやめます。何かと騒がせてしまうようです。スミマセン・・・

また、更新して行きます。
応援メールなどで、いただいた興味深い内容や、反響なども書いて行きたいですし、
単純に、質問コーナーをやってほしいと言う意見もたくさんいただいています。そうですね。楽しみにしているファンの方もたくさんいると思いますので、こちらも合間を縫って、徐々に復活して行きますね。・・・と、今回初めてこのページを覗いたファンの方達もいるので、1っ個だけ質問に答えておきます。

〓イレフトリバーさん/ゴーレンは誰に倒されたのでしょうか?ガッシュの父が倒したという説もありますが…

▼雷句/はい、実はそのとおり、ガッシュの父と、3体の仲間で協力して倒しました。

コミックスのオマケページでここのサイトを見つけてくれた読者の皆さんも、こんな感じでここでは楽しい企画もやってますので、これからも良ければ覗いてね。

さて、提訴した当時より、更新が頻繁ではなくなりましたが、皆様のメール、そしていろいろな情報などはしっかりと目を通しております。これからもどうか皆様、ご声援の程を・・・本当によろしくお願いします。

また長くなってしまいましたが本当にありがとうございます。
今回はこの辺りで・・・・

・・・はぁ〜〜〜ガッシュが無事完結できて、本当に良かった・・・ 
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更新をしなくても・・・

2008/06/14 11:40
ブログの更新をしなくても、応援メールはたくさん届くのですね、
こんにちは、雷句誠です。

応援メールは1140通、批判メールは19通、それぞれに、私の元に届いています。
本当に、ありがとうございます。

その中で時が経つと、私の体の心配をしてくれるメールがとても増えるのですが、一応、大丈夫ですよ。(笑)元気です。生活時間帯がちょこっと安定しないくらいでしょうか・・・皆様、本当にありがとうございます。

さて、WEBサンデーの方にサンデー編集部としての意見も出されたのですが、その文中にて、

「もとより、ブログにある弊社および弊社社員についての記載は事実とは考えておりません。今後は、法廷で当方の考えを明らかにしてゆくつもりでおります。」

この一文がサンデー側から出ただけでも、「やった!」と言う感じではないですか。

私の陳述書に書いた編集者の態度、仕事の姿勢をサンデー編集部の方から否定してくれたのです。「事実とは考えておりません」この一文はいろいろと取り方があるのですが、とにかく、サンデー編集部としても私の陳述書に書いた編集者の姿は否定するべき姿だと言ったのです。(いや、正確に否定と言う意味での文では無いかも知れませんが、一般的な見解として否定していると思います。)

これで少なくともこれからは、私の陳述書に書いた編集者の態度は改められます。特に自分の元に届いた漫画家の卵達の悲痛なメールの内容、明らかにおかしい対応を受けている子達の担当編集者の対応は変わってきます。もし、これでも自分の陳述書に書いたような編集者の対応がまだ続いたとしても、「その仕事の仕方はおかしい!」と、言う事が出来るのです。編集者の方に「これが漫画の世界だ。」「こうやって漫画を作るのが当たり前なんだ。」と、一方的に漫画家に言い聞かせ、漫画家が何も言えなくする事は出来なくなるのです。そして、何も言えない子でも、「一般的に見ても、今の自分の担当さんの仕事の仕方はおかしい。」と、感じ、そこからいろんな相談事が出来るようになります。

これはやはり一重に皆様の力に違いありません。
皆さんの意見が、「何がおかしいか?」を、しっかりと示してくれたのです。
自分一人の意見では絶対に出来なかった事でしょう。多くの人の「声」でしか、成し得ない事です。本当にありがとうございます。これで今現在、ひどい状況でがんばってる漫画家達は少しでも変わる事が出来ます。

念のため言っておきますが、
私がこのブログに記載した陳述書に書いた内容は事実です。
サンデー編集部が「考えておりません」と、書こうが、事実です。

裁判所に提出する文書です。ウソを書いて提出すれば罪になる事ぐらい、自分は知っています。本当は隠しておきたい部分、自分としてもとても恥ずべき部分も、苦しみましたが書き記しました。

それでも、ここまで応援してくれる人がいました。自分のみっともない部分を見ても、たくさんの応援をいただきます。感謝としか言いようがありません・・・


第1回の口頭弁論期日を、先日のブログにて告知いたしました。そして、「その口頭弁論に雷句誠は来ますか?」との質問を数人からいただきました。

もちろん、出席します。

口頭弁論は弁護士だけという形も多いみたいですが、自分は必ず出席します。よければ、裁判所までその様子を見に来てください。よろしくお願いします。

最後に、メールの内容は本当に多種で・・・今回は「いじめ」に関する裁判を今回の訴訟に合わせ、応援してくれる人がいました。とてもうなずくような内容で参考にもなりました。(元気でました)大学の法学科で学ぶ学生からも数人、この訴訟に対して応援、ご意見などをいただきます。
漫画家さんでお知り合いが声をかけてくれるのはやはり心強い・・・そして純粋な批判や、誹謗中傷もきますが、意見はしっかりと受け取っています。
もちろん一番多いのは一般の方、ファンの方のメールですよ。暖かいメールが多いのです。単純に嬉しいのです。そしてヤフーさんのニュース記事のコメントでも1000を越えてるのを見ました・・・全てを見る事は出来ませんでしたが、皆さんがこの問題に目を向けている事がとても嬉しかったです。やはり「みんな」の力ですね・・・

また、なんだかメールや、応援文などの事で締めになってしまいましたが・・・
体を壊さないようにがんばって行きますので、これからもよろしくお願いします。
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「漫画家」は敵ではありません。

2008/06/11 22:55
みなさまこんばんわ、雷句誠です。
(何だか最近夜の更新ばかりですね。いや、前もそうかな?)

この問題がとても大きく広がりつつあります。
明日発売の「週刊文春」にて、この原稿紛失問題に関する独占インタビューを受けた記事が掲載されます。
そして、他の雑誌や、新聞等の取材も入っていますので、これらもいつか世に出る物と思います。(結構緊張です。)

みなさまのメールは常に増え続けています。
メール総数は950を越え、もう今日中か、日付が変わって数時間で1000を越えると思います。
応援も、批判も含め、とても大切なメールです。
なによりほぼ全ての人が、この問題を重要視し、大きな問題として見ていてくれています。

メールを送ってくれた人の職場の問題と、重ねてこの訴訟の内容を見ている人。

社会の大きな流れの中での変化として、警告としてこの事態を取っていてくれてる人。

働いてる人達の意見は特に真剣にこの問題を受け取ってくれています。
もちろん先日のブログ内でだした、漫画家さん達の応援文、若い漫画家の卵達のメールもふえています。(もちろん匿名も多いのですよ。)「新條まゆ先生」の、ファンの方からもたくさん応援メールをいただいています。暖かいファンですよ。

そして、メールをくれた人から、この訴訟をアピールするために
「HPに貼る画像をいただけないか?」
とのお願いをいただきました。と、言う事で下の画像を使ってください。
このチラシは、「提訴の日、記者会見をします。」との事で、5、6時間で急遽作った物ですが、こちらは自由に転載していただいて構いません。この画像以外の絵等の転載はいけないですよ。(念のため)
どうぞ。
画像

そして、先日のブログにちょこっと「いろいろありますが」と書きましたが、そこら辺を・・・

じつは昨日週刊少年サンデーから、「昨日お尋ねの橋口たかし先生のブログの件ですが、ご本人のブログであると確認できました。」とのFAXを、いただきました・・・が、残念ながら、送信した編集者の名前も、確認の経緯も記されてはいません。(送信元の番号は確かに少年サンデーの物です。)実はこの時自分のFAXの調子が悪く、FAXは送られてきているが何故かエラー表示。きっとサンデー編集部のFAXでもエラーとでたためか、時間帯をずらし、何枚も送られてきました・・・サンデー編集部で通信がエラーとわかっていて、直接自分の所に電話で話すでも無く、あくまでFAXの短い1文で事を伝えようとしたあたり、どうも・・・
その日には皆様からのメールで更に「橋口たかし先生」が再び書いたと思われるブログの情報がたくさん・・・
自分がまた直接少年サンデー編集部に電話をしようと思ったのですが、やはり、既に先日の日記にて、「自称橋口たかし先生」が書いたブログについての意見は書いており、それを今更正体を突き止めて何になる?との思いから、電話はよしました。

申し訳ありません、この「自称橋口たかし先生のブログ」に関する多数の情報を寄せてくれるファンからのメールも多いのですが、なんというか、今回のこの訴訟の相手は「漫画家」ではありません。自称橋口先生のブログも一つの意見として意見交換をしたかっただけです。敵ではないのです。
(まあ、その文の内容で少々自分を攻撃し、自分も少々落ち込む所もあったのですが・・・うん・・・)
メールからの情報ですと「愉快犯」と言う人が、面白がって橋口先生の名をかたり次々立ち上げてる等、とても情報が混乱してるとも思います。サンデー編集部からのFAXも、編集部を一度覗いた人は解ると思いますが、編集者ならば誰がいつ送ったかなど確認できない状態です。自分は正直このFAXの信頼度は低いです。逆に正体を突き止めたら突き止めたで、必要以上にその人物に対する攻撃も出るかと予想できます。

事がとても大きくなってますので、その辺りは、どうか、冷静にしていただけると助かります。

自分はこれ以上、「自称橋口たかし先生のブログ」の件に関して追求するつもりは一切ありません。なにより、「危険」を感じます。どうか、メールを送ってくれるファンの皆様、このページを見ている皆様、ご理解をお願いします。

上記にも書きましたが、

今回のこの訴訟に関して「漫画家」は敵ではありません。

(「敵」と言う表現は少々強すぎる感もしますが)
皆様から来るメールにて、「もう少年サンデーは買いません。」などのメールも多数(いや、かなりたくさん)来ています。しかし、それは困ります。

少年サンデーでは、自分の尊敬する先輩の漫画家さんを始め、若い漫画家さんも必死で漫画を描いています。特に高橋留美子先生の「犬夜叉」は、次号の「少年サンデー29号」にて、永きに渡る連載の最終回を迎えます。これは是非、皆様にも見ていただきたい。高橋留美子先生ほど、漫画を愛し、漫画家としても尊敬できる先生はいません。本当に漫画に対して真摯な姿勢で描き続けている素晴らしい先生です。ファンの一人として、この最終回は見届けていただきたいですし、「少年サンデー」も、出来れば愛読していただきたいのです。藤田和日郎師匠を始め、自分の知る漫画家さんもたくさん描いています。自分のアシスタントをやってくれた子もがんばっています。(本当にみんながんばってるのよ。)どうか、この件で「少年サンデー」を見捨てる事はやめて下さい。平に・・・お願いします。

ああ・・・後何か書こうとしたかな・・・
いや、今回はここまでで・・・一番伝えようとした事は書いたので。うん。

最後に、既に小野智彦弁護士さんのブログページにて知った方も多いと思いますが、第1回の口頭弁論期日が決まりました。

7月28日午前11時30分です。場所は、東京地方裁判所第522号法廷です。

こういう裁判は一般の方も傍聴が出来ます。上記記載の裁判所へ行けば、普通に誰でも傍聴できます。(入り口で刃物等の危険物チェックはあります。)興味のある方は是非、いらしてください。
しかし、今回の裁判所の傍聴席は50〜60席となります。傍聴希望多数で、席数をオーバーする予想が出来た場合、事前に傍聴券交付手続が抽選になる可能性もあります。
抽選になった場合は、また、このブログ内でも告知して行きたいと思っています。
そして、傍聴の仕方等のマナーがありますので、傍聴を希望される方は、下記記載のURLへジャンプ!

http://www.courts.go.jp/kengaku/botyo_tebiki.html
「見学・傍聴案内 傍聴の手引」

この訴訟には、これからまだまだ小学館側の対応等、
いろいろな事が出てくるのとも思います。
ですが、みなさまのアドバイスも含め、慎重にがんばっていきます。
応援は、本当に感謝です。あなた達がいなければきっと、ここまでもしっかり戦えてなかったとも思います。批判や、注意、警告等をくれる方もとても感謝しています。

では皆さん、また、このブログにて・・・
(今回も長くなっちゃいました・・・ゴメンね。)
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ひとまず、ご連絡等・・・

2008/06/10 21:52
みなさまこんばんわ、雷句誠です。

いろいろと出来事はあるのですが、ひとまず、ご連絡を。

午後3時30分くらい〜9時30時分まで、
メールボックスが容量オーバーでメールの受信が出来ない状態となってました。
その間、自分のメール↓
raiku-nopost∞memoad.jp
(∞を@に変えてお送りください。変えないと届きませんよ。)
に送ってくれた方は、自動的に返信されてしまってると思います。
もしよろしければ、送り直していただけると助かります。

今、ボックスの拡張と、不要メールをサーバーから無くしましたので、
現在再び、メールの受信が出来るようになりました。
(たくさん、できます。)

応援メール等もそうですが、弁護士さん等、ご連絡が必要だった方々、
申し訳ありません、もう一度メールの送信をお願いします。

スミマセンでした。
どうぞ、よろしくお願いします。

追伸
小野智彦弁護士さんのブログにて、(このブログの横のリンクからジャンプできます。)
第1回の口頭弁論期日が掲載されています。
自分もまた、これらの情報は載っけて行きます。
どうぞ、よろしくお願いします。
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更にいろいろな反響。

2008/06/09 22:31
こんばんは、雷句誠です。
先日の日記以降も本当にたくさんの応援メール、励ましメール。
皆様本当にありがとうございます。

応援メールが680通と、700を越えそうな勢いです。
もちろん全部読んでいます。頭に「熱さまシート」を貼って読んでいます。(ちょこっと目がつらいですが・・・)

もちろんご批判のメールも来ています。総数で10数通ですが、しっかりとした内容、厳しい視点でのご意見です。自分としても反省すべき点など、多々いただきました。ありがとうございます。

メールの文章でたくさんの批判をしながらも「でも俺は(私は)雷句誠を応援している。」と、文章を締める暖かいメールも沢山いただきました。

やはりまた業界関係者の方が多く、「それぞれの編集部で反省点として受け取りたい。」とのお言葉もいただいています。本当に同じ出版業界の方達からのメールは素晴らしいと思って読んでいます。更に漫画家さん達の応援文、悲痛な若い漫画家の卵達のメールもふえています。
そして驚いたのは、「会社経営者」いわゆる社長さん、病院の院長さん。それぞれ名のある組織のトップからの応援が多かった事・・・「こんな大きな人がなぜ?」と、不思議でしたが、皆様真摯なエールを送ってくれています。本当にありがとうございます。

もちろん、多くの応援メールは「金色のガッシュ!!」の読者、ファンの方々です。先日のブログにて、

『「雷句誠」一人のみで戦って行く考えです。』

と、書き記しましたが、一人ではないのですね。メールをくれる一人一人の声や文章が自分を支えてくれています。本当に感じます。ファンの人達、本当にありがとうございます。

そして、先日の私のブログに書いた「迷惑なんて気にするな!」と言いそうな先輩漫画家さんからのお電話もいただきました。(笑)やはり熱いのですよ・・・あの人。ワハハ。
「新條まゆ先生」という少女漫画家さんブログでも応援メッセージをいただきました。
新條先生の作品のファンの方に、新條先生の舞台裏を見せるのはとても勇気がいる事と思います。マイナスのイメージも伝わってしまいます。私のような物のためにこんな応援文、つらい告白文、本当にありがとうございました。(やはり嬉しい物です。)

その他でもブログで体験談を語ってくれてる漫画家さんから、メールをいただいています。リンクを貼るかどうかはとても悩みましたがスミマセン、そちらからのリンクの申し出が無いので今の所貼らないでおいておきます。(自分からの紹介ページとなると、やはり何かしらのご迷惑が行きそうです。)しかし、その文章にはとても力をいただきました。ありがとうございます。

前述にて、「一人ではない」と、書きましたが、新條まゆ先生のブログや、自称橋口たかし先生のブログなどの情報を教えてくださったのも多くのファンからのメールです。
そして先日の私、雷句誠のブログにて「橋口たかし先生」のブログについて、私がコメントしたい。と、書きましたら、その日のうちにたくさんのファンの方から「本人かどうかも危ういのでコメントはまだ様子を見た方が良い。」とのアドバイスをいただきました。(この辺り、本当にファンの皆様と一緒に戦っているようです。)

アドバイスどうりにすぐにコメントは控え、今日、月曜日になったので早速週刊少年サンデー編集部に直接電話しました。(午後4時頃です。)本人のブログかどうかの確認です。「雷句誠ですが・・・」と、言うと、やや、電話の向こう側が氷つく感じがしましたが、用件を話すと「お待ちください」との事。保留音の後、縄田正樹副編集長が、出てくれました。

雷句「橋口たかし先生のブログがネット上で出てますが、本人が書いたものかどうかご確認をお願いできますでしょうか?」

縄田正樹副編集長「まだそのブログの内容自体知らないので、はたしてそのブログの内容が少年サンデーが関わる仕事かも解らない。」

このようなやり取り(会話は簡略してあります。一応レコーダーで録ってありますが)をし、そして、そのブログのURLをFAXで少年サンデー編集部に送りました。
電話などのお返事は結局今の時点でサンデーからはいただけなかったのですが、夜の8時くらいになってその橋口たかし先生のブログを覗いてみたら、総括という題名にて「閉鎖します」となっていました・・・

けっきょくこの「橋口たかし先生」のブログは本人が書いた物かどうかは解らなかったのですが、随分と内部事情に長けた方とは思っています。

もう、このブログに対する意見も出す必要が無くなったとも思うのですが・・・簡単に書こうと思った事を・・・

この「自称橋口たかし先生のブログ」に書かれた文章内で、自分が陳述書に出した編集さんの態度が「いつもニコニコしている」「真面目な人間」(これらは一回目に載っていた文中からです。)など、自分の陳述書とは違って、 とても良い人です。 との擁護の文がありましたが、これも真実であるとの事を、私は書こうと思っていました。
自分が陳述書に書いた内容でも、「自分が怒ってから態度が直った」との表現の文章を所々入れています。しっかりと怒れば、ちゃんとした仕事ができる編集者なのです。ちゃんとした仕事ができれば自分も笑いかけますし、編集さんも笑顔です。だがやはりその「怒る前」、一方的に言う事を聞いてると、どんどんおかしくなってくる態度や仕事の姿勢。

どちらもその編集者の持つ「顔」なのです。

冠茂氏について、酒井先生も冠茂氏と良い付き合い方をされた時期もあるでしょう。しかし、酒井先生の作品に対して口を出し始めた時のあの態度、力で押さえつけるような態度も現実にあったのです。
自分も陳述書に挙げた編集者さんで、先輩や、友人の漫画家さんからとても良い評判を聞いてたのに、いざ、自分の担当になれば、まるで違う仕事の態度だった例を複数見てきています。

もしかしたら、上の人間(上司)にいろいろ言われてそう言う態度になってたのかも知れません。

もしかしたら、やはり、その編集者の本心で、言う事を聞きそうな作家には力で押さえつけるような態度や、漫画家をなめるような態度を取っているのかも知れません。

自分は「怒る事」が出来ます。「おかしな態度をとる編集者」「仕事をやらない編集者」に対して怒り、ちゃんとした仕事を出来るようにする事が出来ました。
でも、怒れない人もいます。「怖くて言う事を聞くしか無い」「逆らえない」人がいます。若い人は特に多いでしょう。そう言う漫画家さん達はどんどんおかしな対応をされて行くのです。

時には編集者も怒る事が必要です。若い漫画家は特にダメな所はダメと言わないと育ちません。全ボツも必要です。しかし、あまりにも「度」が過ぎた仕事のやり方や、何も仕事をしないでただ威張ってるだけの編集者が本当に増えてきました。そこに対しての今回の訴訟なのです。

「これ以上漫画家がバカにされてはいけない!」との訴訟なのです。

昔の編集者さん達の真摯な仕事ぶりを、自分がまだアシスタント時代にこの目で見てきたから出来る事かも知れません。
昔のがんばっていた編集者さん達の姿を、バカにしてるような仕事を平気でやる、若い編集者が増えたから怒っているのかも知れません。

とにかくこれ以上、「漫画編集者が漫画家をバカにしてはいけない。漫画原稿にそして漫画家にしっかりとした価値を作らなければいけない。」そんな大きな意味での訴訟です。「金額が全てではない。」「お金が問題ではない。」この意図はこの訴訟を見てくれているほとんど全ての人がもう感じてくれているはずです。

まだ、自分の弁護士さんから小学館側からの意見は届いていません。
ですが、必ず最後まで戦い続けます。ファンの皆様、自分の身を心配している家族、友人、知人、漫画家さん。
よろしければ、この裁判の行く末を最後まで見てください。

どうぞ、よろしくお願いします。

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反響など・・・

2008/06/08 01:47
6月6日に(株)小学館を提訴した日記について、とても多くの反響、メールをいただきました。

本当にありがとうございます。とてもたくさんのメール、
今の所、381通。(ああ、スミマセン、またメールの着信音が・・・この数は掲載時には前後します。)ほぼ全て、応援、そして励ましのメールです。
全て心がこもったメールです。

もちろんこの訴訟に対しての批判。抗議のメールもありました。
しかし、その批判や抗議のメールは少なく、批判や抗議のみのメールは6通と自分が覚悟していた数より、とても少ない物でした。
ちゃんとこの訴訟、自分が書いた陳述文を、中立の立場、「小学館側からの言い分が入って無いので善悪の判断はまだつきません」とのしっかりした考えのメールもいただきました。

あと、情けない事に日記の文や、陳述書等での「誤字」のご指摘のメールの多い事(10通程)・・・
昨日は編集作業が全く終わりませんでした・・・申し訳ありません・・・

そして、多かったのが、同業者の漫画家さんの応援文、同じ思いをしましたとの告白文。編集者の告白文、そして若い漫画家の卵達の切なる応援文。
もちろん名前を出す事はいたしません。特に同じ出版業界でありながら、応援や、内部事情等をお話ししてくれた勇気はとても大きな物だと思います。しっかりと名前も書いてありますが、ブログや裁判であなた方の名前を載せる事はありません。

ちなみにこの訴訟にて、自分は友人の漫画家さんや、先輩の漫画家さんに一切の相談はしていません。自分の漫画の師匠である藤田和日郎先生にも相談はしていません。皆それぞれに大切な連載を持っています。ここにて無理な賛同のお願いをしよう物なら今執筆している漫画の運命も危ういと思います。(漫画家は作品が命、それを待っている読者のためにも)中には小学館ではなく、講談社等でがんばっている漫画家さん達もいます。しかし、自分が起こしている裁判は出版社を越えての漫画家生命に関わる物です。漫画家の先輩達に相談を持ちかけること自体ご迷惑になるでしょう。(中にはそんなの気にするなと叫ぶ人もいるでしょう、心当たりが・・・(笑))
陳述書にて「小山ゆう先生」の50周年記念の漫画の例を出しましたが、この辺りでもスミマセン、そこから想像できる陳述は私の想像です。もしそれに関して小山ゆう先生が編集者に対しての不満を持っていたとしても、あの漫画に描く事で編集者の事を全て許してる感じがいたします。勝手に名前を例に出してご免なさい。大御所の先生に本当に失礼をいたしました・・・

ひとまずは自分「雷句誠」一人のみで戦って行く考えです。
表立って、話題に上る議題が出れば、自分が話して行こうと思います。

いただいたメールにて、「橋口たかし先生が、雷句誠の訴訟に対する抗議のようなブログを掲載している」とありました。現在はそのページがインターネット上から無くなってしまいましたが、できれば残して欲しかった。抗議でも何でもしっかりと身分を明かしてる人は尊重します。自分はそのブログを消される前に見る事が出来ました。その内容は冠茂氏や、高島雅氏、飯塚洋介氏をかばう内容の文でした。その文章にはしっかりとした真実も入っていると思います。それに対して自分の意見もこのブログにて書こうと思っていたのですが・・・

もし出来る事なら再びブログを掲載して欲しいとも思います。そして自分の意見をしっかりと述べたいと思います。そうすれば、自分は弱い立場の人間を議題に上げているとの事が喋れるのです。しっかりとした意見の交換が出来ます。

あと・・・個人的連絡になるようでスミマセン。
どうやら「冠茂」氏から、酒井ようへい先生の携帯に何度も連絡が来ているようです。酒井先生はその電話を受け取っていませんが、冠茂氏の記事に関しては、「雷句誠」が、掲載した物です。今回酒井先生に「話題に出してくれ」と、お願いされた物ではありません。「自分、雷句誠のアシスタントが酷い目に遭ってたから自分がこう言う事例を後に作っては行けないと考えての掲載」です。用件があるなら、自分の所へ連絡をお願いします。サンデー編集部が自分の電話番号を知らないと言う事はありません。

どうぞよろしくお願いします。

追伸
このブログを掲載して、10分足らずで橋口先生のブログのキャッシュを送ってくれた方がいました。・・・これは勝手にここで載っけて良いのかな?ブログを一度掲載した人が自らの意思で消したブログの掲載は法的に大丈夫なのだろうか・・・?本当なら橋口先生の意思で掲載し直して欲しいのですが・・・この内容に関しての掲載は小野弁護士と相談した上で決めます。少しの間、待っててくださいね。
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(株)小学館を提訴。

2008/06/06 20:40
画像

平成20年6月6日午後1時 提訴
平成20年(ワ)15321号
東京地方裁判所民事第7部担当 受付年月日 平成20年6月6日

こんばんは、雷句誠です。
もうニュースなどを見て、知った方もいると思います。
上記の時間に(株)小学館に対し、紛失したカラー原稿、5枚の損害賠償を請求する訴訟を起こしました。
無くされたカラー原稿は下記記載の5点です。
画像

この訴訟に関して、自分の言いたい事は
「陳述書」として、裁判所に提出。
この自分が書いた「陳述書」に
この裁判にいたる理由が全て詰まっています。

小学館が提示した紛失したカラー原稿の賠償金の金額を見て、
今回のこの訴訟を踏み切りました。

私は以下に記載する「陳述書」にて、
編集者など、個人名を記載しています。
理由はこの文章の内容を明確にするため、(株)小学館の中にも真面目な良い社員はいます。その人たちを巻き込まない様にするためです。そして、裁判は「公開」が基本の世界です。
裁判所に提出したそのままの文を記載いたします。

なお、私も滅多な事ではこういう公の文章にて個人名を出して非難すると言う事はいたしません。きっと些細な事でそう何度も個人名を出して非難していては、友人さえいなくなってしまいます。
こういう公の文章で名前を出すという事はよっぽどの被害がでているか、名前を出さなければどうしようもない状況とお考えください。
この点に関しましてはご理解をお願いします。

そして、これから記載する「陳述書」。長いです・・・A4で12ページあります。
その後に小野智彦弁護士さん(この日記の横にリンクがあります。とても協力してくださいました。これからもよろしくお願いします。)が作ってくれた「訴状」もあります。こちらはA4で8ページ程になります。
もし、ご興味のある方は時間にゆとりを持ってお読みください。

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 陳   述   書

1 この提訴に至るまで。
(1)「あまりにも編集者、出版社と言う物が漫画家を馬鹿にし始めた。」
   これが訴訟へと動いた動機です。
   (株)小学館、週刊少年サンデー編集部が私、雷句誠の漫画「金色のガッシュ!!」のカラー原稿を5枚紛失。そのカラー原稿に対する小学館側がだした賠償金の金額をみて、訴訟を決意しました。
   賠償金の金額は原稿料の3倍でした。
   私のカラー原稿の原稿料が1枚17,000円×3で51,000円。
   そのうちの一枚はカット扱いとされ、1枚10,000円×3で30,000円。
   51,000×4(枚)+30,000円=234,000円が賠償金。
   その金額に何故か「補償金」と言うのが付き、その金額が266,000円
   合計500,000円が小学館の出した、紛失したカラー原稿に対する金額です。
(2)単純計算で1枚10万円。白黒原稿ではなく、カラー原稿で10万円です。しかもこの計算式で怖いのは「賠償金」と、「補償金」に別れている事です。「補償金」って、何なんでしょう?辞書での直訳では補償=「損失などの埋め合わせ」である。普通、それも含めて賠償金と言うのではなかろうか?
(3)賠償金だけなら原稿料の3倍、カラー原稿で、です。補足として書きますが、カラー原稿は普通の白黒原稿よりもとても時間がかかります。白黒原稿が1枚仕上げまでスタッフを使っても平均約3時間、カラー原稿は最低10時間はかかります。時間だけでも3倍はかかる。中にはカラーをあまり描き込まず、もっと速く上げる作家さんもいます。しかし、2倍以上の時間はかかってると思います。
   だとすると、今回の「カラー原稿」の場合ではなく、「白黒原稿」の賠償金は1.5倍。もしかしたら1倍、即ち、もう一度原稿料と同額の金額を渡して事を済まそうとしているのです。
(4)そこで一番怖いのは編集者が漫画の原稿と言う物をぞんざいに扱い始め、「どうせ紛失したって、原稿料払い直せば事は済むんだろ?」と、思われ始める事です。
   漫画の原稿と言うのは、漫画雑誌の編集者にとってももっと貴重に扱われていたはず。それがここまで酷い扱いになっては行けないのです。
   もし私がこの金額で了承の判を押してしまったら、これより先、白黒原稿なら約1倍の金額で全ての賠償金が設定されてしまう。自分の白黒原稿は1ページ13,000円、そして、自分より先の漫画家には「補償金」と言う、意味の分からないお金が消え去り、いわゆる賠償金約1倍のお金、すなわち13,000円のみになる可能性は大きい、さらに自分より若い新人の漫画家は、 「雷句誠がこの金額で納得して、君が文句を言うのはおかしいだろ?」 と、何も言えなくしてしまう事も出来るのです。それだけは絶対に防がなくては行けません。
(5)「どうせ紛失したって、原稿料払い直せば事は済むんだろ?」
   この台詞、「そんな事を言う編集はいない!」と、思う人もいるかも知れません。しかし、今のサンデー編集部ならば、あり得ない話でありません。そこまで、私達漫画家は仕事相手としての対等な付き合いをされていないのです。
2 少年サンデー編集部の実態
(1)本来、漫画家と、編集者(出版社)は、対等の付き合い、フィフティーフィフティーの関係でした。全没(始めから全てやり直し)が出たら、編集さんは深夜でも自宅のFAXで直しのネームを受け取り、すぐにチェックをし、原稿に取りかかれるようにする。そして直しを出すにしても、その先に漫画が面白くなるような展開を話し合う、漫画家を納得させて、漫画家も面白くするために努力する。もちろんお互いを仕事相手としても見ています。しかし、その関係はもうサンデー編集部にはありません。少なくとも、私、雷句誠においてはそんな関係はありません。
(2)私、雷句誠の漫画「金色のガッシュ!!」の最初の担当畭俊之氏はまだ、「仕事」をしていました。確かに厳しく、悪口も多く、ネームの全没もよくだしましたが、「仕事」はまだやっていました。
(3)2代目担当の村上正直氏も、最初は本当に非協力的でケンカ腰でしたが、私が一度怒りをぶつけてからは、しっかりと一緒にガッシュを作ってくれる人でした。
(4)3代目担当の袖崎友和氏からは、最初こそ良かったものの、そのうち遅刻が当たり前の状態、袖崎氏が決めた締め切りに必死になってカラー原稿を上げたら、その原稿は取りにこない。「なぜか?」を聞けば、「いつでもいいだろ」との返答、この人もまた仕事場で怒ってからやっと遅刻も直り、喧嘩を売る態度も消えました。
(5)4代目担当の高島雅氏にいたっては、担当替えの当日からニヤニヤした感じで私にガンをつけてきている。
   「なぜ、替わる担当替わる担当、喧嘩を売ってくる必要があるのだ?」
   そして高島雅氏から出た言葉は、「僕は編集部の中でも怖い編集といわれていてね。」「僕は冠茂と仲がよくってね。」
   この冠茂氏と言う編集は後で詳しい事を書くが、あまり良い噂を聞かない編集者である。だから、なぜ、そんな事を初対面で言う必要があるのだ?!自分の担当は全て編集長から「雷句誠に喧嘩を売ってこい!」と命令されているのか?
   ちなみにこの高島雅氏から、自宅のFAX番号は教えてもらっていない。聞いたら、「自宅のFAXは壊れている。」半年か1年経っても「まだFAXは壊れている。」もうここまでくればわかる。「自宅に仕事を持ち込むな。」との意思が。
   この担当編集とはいろいろあり、右手の骨を折って、連載を休載したのもこの時期である。
(6)その次の担当(5代目)、飯塚洋介氏にいたっては、誤植を注意したらガンを付けてくる担当編集である。ミスを注意して逆ギレされては、もうどう仕事してよいのかもわからなくなる。そのうち、電話も会話が終わると、自分にわかるように受話器を叩き付ける様に切る。
(7)自分はいちいち細かい事を言ってるかもしれない。しかし、遅刻もこの電話の切り方も社会人ならば普通にできなければならない礼儀である。仕事相手に対してする行為ではない。
   時間もギリギリで、精神的ストレスも高い週刊連載で、なぜ漫画家はこうも仕事相手とは思えない対応を受けるのか?
   時には漫画家があまりにも締め切りを守らなかったり、雑誌としての人気がないのに我を張り面白くない展開を続けたり、など、雑誌や関係者に迷惑をかけていたら怒っても良いと思う。しかし、何の理由もなく漫画家に対して喧嘩を売る態度など、全く必要ない。
3 金色のガッシュ!!の連載を止めるに至った経緯
(1)私は右手の骨を折った時、2005年12月13日に「ファウード編終了後、後1年で金色のガッシュ!!の連載を終わらせてください。その後週刊少年サンデー、及び(株)小学館のお仕事を全てお断りさせてください」とのお願いをFAXにて送りました。
  (補足として書きますが、「ファウード編」とは、その当時に描いていた「金色のガッシュ!!」の漫画の一編です。)
(2)右手の骨を折ったのは、精神的ストレスの結果でした。
   当時、この高島雅氏は編集長に「金色のガッシュ!!」の引き延ばしを命じられていました。私との最初の打ち合わせで、引き延ばしのネタをたくさん出しましたので。しかし私の気持ちはもう「金色のガッシュ!!」は終わりを考えていて、それらしい事を編集にも伝えていました。
   ですから、よっぽどの良いアイデアやお話展開でなければ「金色のガッシュ!!」を引き延ばすつもりはなかったのです。残念ながら高島雅氏の出してきたネタはあまり良くありませんでした。
   引き延ばしは駄目でも、普通にガッシュのお話のネタはたくさん出してきました。が、残念ながら使えないそのネタは「アイデア」ではなく「思いつき」の段階で止まっている。アイデアとは、数ある「思いつき」を、その漫画のキャラ、お話にあて、面白くなるかどうかを頭の中で何度もシミュレーションする。
   その中からほんのわずかだけがキャラを活かし、お話を面白くする「アイデア」となる。単なる「思いつき」を無理矢理押し込めばキャラも無茶苦茶になるし、お話も死んでしまう。
   しかし、高島雅氏は強引に「思いつき」をゴリ押しし、後のお話に仕上げる展開、どんな矛盾やページ的無理があろうとやれと言う、そして大幅にオーバーしたページ数を出せば、「そんなの18ページに入るわけないだろ?!」と高島雅氏はキレ始める。
   そんななか何とか話を面白くしようとするがやはり限界はある。自分であらかじめ考えてたお話を潰して、なぜ苦しんでまでつまらないお話を描かねばならないのかとストレスがたまる。
(3)その頃、同じミスが続き、机を思いっきり殴り、拳の骨が右手の皮膚を突き破りました。ミスをしたアシスタントにミスをした所をしっかり見ろと、顔を近づけさせたところ、そのアシスタントも勢い余って顔を机にぶつけ、ケガをする。
   幸いケガは大した事がなく、後もわからないまでに直るが、過失とはいえ、傷害事件にできる事故である。腕を折った自分も包帯を右手に巻いたままアシスタントの子のお母さんへ電話をかけ、必死に謝る。よく許してくれたと思う。
   この時に「もうサンデーでは駄目だ、小学館では仕事は無理だ。」と感じてのFAXです。
4 骨折後の小学館の対応
(1)当時担当編集の高島雅氏はその日のうちに了承のFAXを自分の家に送ってくれ、週刊少年サンデー編集長の林正人氏の翌週には私の仕事場まできて、了承をしてくれました。
   その後で、とある先生の仕事場に行くと、編集部の間でこの事件は「雷句誠がアシスタントを殴って手の骨を折った」との噂になっていた。
   自分はしっかりと林正人編集長と高島雅氏に事を話したのに、何故こうなっているのだ?!殴った傷かどうかは病院のカルテをみれば一目瞭然である。
(2)とにかくこの編集部を離れたかった。しかし「金色のガッシュ!!」は楽しみにしている読者がたくさんいる。私としても本当に大事な作品である。絶対に尻切れとんぼにしてはいけない作品である。そこで期限を決めての続筆です。
5 連載終了後
(1)やっとサンデー本誌の連載が終わったと思い、これまで預けたカラー原稿の返却を求めたら、「数枚、原稿を紛失してしまっています。」との返事。
   行方がわからなくなったカラー原稿を探してもらう。何週間かで数枚カラー原稿がでてくるが、まだ8枚足りない。そんな時、担当の飯塚洋介氏が編集長と副編集長が話がしたいと言う。
   内容を聞くと、紛失したカラー原稿の話もあるが、私が小学館を離れる事に付いても話があるらしい。飯塚洋介氏は言う。
  「いるじゃないですか・・・一回もうサンデーでは描かないといって、また戻って描く人が。」
  「・・・」自分はもう言葉がない。ただ返事をします。
  「しっかりとお話をしたいと思いますので編集長と副編集長との予定を決めてください。」
  後に林正人編集長、縄田正樹副編集長と、担当の飯塚洋介氏がくる。林正人編集長が言う。
  「ファンも待ってるし、またサンデーで連載をお願いしたい。」
  もちろんできる訳が無い。自分が腕を折った時、どういう思いであのFAXを出したか、どんな思いでガッシュを最後まで描いたか、なぜ編集長は今更こんな台詞が言えるのか?私は机を叩き、(また右手で叩いてしまう、)編集長に怒鳴ります。とにかく怒鳴りまくりました。
 すると、横にいた縄田正樹副編集長が言います。
  「これからも時々こちらに顔を出して話をしても良いですか?」
  私は答えます。
  「家にきて、何の話をするのですか?」
  縄田正樹副編集長はやはり飯塚洋介氏と同じことを言う。
  「いるじゃないですか?もう描かないと言って、また戻って描く人が・・・」
(2)最後まで担当編集者が自分に対して喧嘩を売る態度を取っていたのはこの言葉があるからである。漫画家にいくら編集者がふざけた態度を取ろうが、喧嘩を売ろうが、どうせまた漫画家は小学館で描かせてくれと言うだろう。
   だから、私が右手を折った時、漫画自体が描けれなくなるような思いをして「小学館でのお仕事をお断りさせてください」と言おうと、この編集部は「どうせこいつもまた口だけだ」と笑っていたのである。
6 原稿紛失についての小学館との話し合い
  私は、「もう(ガッシュの仕事が終わったら)来ないでください。」と、縄田正樹副編集長に答え、その上で、当時既に小野智彦弁護士と相談をした内容、なくしたカラー原稿の捜索期間をもうけた事、それまでにカラー原稿がでてこなければ小学館側で紛失したものと断定。賠償金の請求、もしその金額が納得のいかないものであれば、損害賠償訴訟を起こしますとのお話を出し、こちらの意思を伝えました。

  この話を出したときも縄田正樹副編集長は言います。
  「8枚でいんですね?」
  なくした原稿のお詫びよりも、若造の漫画家がたてついた事にいらだつ感じの声でいい、その場を立ちました。
  その後、設けた捜索期間内に3枚カラー原稿がでてきて、紛失したカラー原稿は計5枚となり、小学館側が賠償金を提示してきました。その金額がこの文の頭で書いた金額です。
7 小学館に対して思うこと
(1)本当ならば、もうガッシュを描き終えた時点で何もせずサンデーを、小学館を去るつもりでいました。とにかくもう関わり合いたくなかったのです。担当編集者から電話がかかってくるだけでイライラしてくる気持ちがわかるでしょうか?
   ですが、最後の最後でこの原稿紛失、その賠償金の金額の中身、その金額が指し示すこれからの編集者の行動を想像し・・・今回のこの訴訟へとなりました。
   いつから漫画雑誌に取っての漫画家はここまで馬鹿にされる様になったのか?高島雅氏の話の時にでた冠茂氏という編集者は私のアシスタントをしてくれていた酒井ようへい先生の担当編集で、冠茂氏の言う通り描かされ、酒井先生が、自分の描きたくないストーリー展開に抵抗すれば、「死ね!3流漫画家!」と、作画中に電話で罵倒され、後半はそれに対する酒井先生の抵抗もつらくなり、冠茂氏の言うまま描くも、お話を無茶苦茶にされ、人気も上がらず、最後引っ掻き回したお話を収集しないまま、別の編集者へ担当を変え、責任も取らず冠茂は逃げる。酒井先生はその引っ掻き回したお話を収めるだけで初の週刊連載を終わる事に・・・
   このお話は当時の酒井先生が何度か自分の所へと相談に来ていたので、覚えている話です。本当に「道具」扱いである。
(2)つい最近週刊少年サンデーが創刊50周年を迎え、その記念として、今までの大御所の先生方にサンデーでの思い出を漫画で描いてもらうと言う企画がありました。その中で小山ゆう先生という大御所の作家さんが、2008年16号の週刊少年サンデー掲載の漫画の中で、ひたすら小山先生に失礼をしている編集者の漫画を描いていました。最後は想像オチ(こんな編集、いるわけないよ)みたいな感じで現実ではないと描いてましたが、こんな50周年というおめでたい企画で、はたして小山ゆう先生が何の原因もなく、こんな嫌みになる漫画を描くであろうか?
   私はそれまで小山ゆう先生の描かれた、漫画の中の編集さんの態度に似た行為をとても多く見てきました。
   きっと、小山ゆう先生ほどの大御所の人にもひどい対応をしてるのではと想像できます。
8 少年サンデーのみならず、(株)小学館そのものと今後仕事をしない理由
  自分が仕事をお断りするのが週刊少年サンデーだけではなく、(株)小学館にした理由は、一つは(株)小学館は「移動」の多い会社である事。編集者がよく部署を移動し、いくら雑誌が変わろうと、上記に上げた編集者がまた自分の目の前にでてくる可能性は高い。
  2つ目はサンデーだけではなく、どの雑誌でも仕事のできない、いや、仕事を「しない」編集者がいる事、これは自分の漫画家さん仲間からとても嫌な話がたくさんでている。
  3つ目は経理にて酷い目にあった事。私は一時期、個人事業を有限会社にし、会社としての経理、原稿料や印税などの支払い計算をお願いしました。しかし、担当編集を通して伝えたにもかかわらず、個人事業としての支払いを続け、確定申告後に税務署から230万円の課税支払いを命じられました。もちろんこの金額は小学館側に支払わせました。
  ですがその後も、こんな事件があった後も会社形式の支払いに直さず、数ヶ月後に怒り、やっと会社形式に直してくれると言うものです。経理でも怒鳴らなければまともに仕事をしてくれない。おかしいと思いませんか?
9 漫画家が望む編集者との関係について
  もう、これ以上漫画家は編集者に馬鹿にされてはいけない。まともに仕事相手としてみなければいけない。
  漫画雑誌では当たり前だが、漫画家がいなければ造れない雑誌である。普段漫画家を見下して馬鹿にしている編集者も、絵は描けなくても漫画原作者として一人立ちし、漫画雑誌を支えろ!と言われたら、誰一人として漫画原作者になる人はいないだろう。大ヒットを飛ばせれる自信はないだろう。それだけ漫画というものは難しいものと編集者はわかっているはずなのだ。それなのに何故、ここまで仕事相手としての対応をしないのか?
  今、小学館の漫画編集者で、担当している漫画の資料(写真や文献)を自らの足を使って集め、漫画家に協力している編集者はどれだけいるだろう?寝ないで自分の担当する漫画のアイデアを考える編集者はどれくらいいるだろう?
  最初の担当の畭俊之氏は、一番働き、アイデアも出したが、担当期間の中盤からは、自らネタを出す事はしていない。あくまで自分の出すネタ、アイデアの選別と、それに関するアドバイスのみ。写真などの作画資料も村上正直氏が本当に担当が変わる最後に、本を1冊探してくれたのみ。引き延ばしを命じられた高島雅氏も「ネタは晩酌しながら出してる。」である。

  しかし、これでも上記の編集者は「働いている方」だと小学館内部の方に聞いた。畭俊之氏は言う
 「漫画編集なんて楽だよ、漫画なんて漫画家に描かせればいんだから。」
  畭俊之氏はそれでもしっかりガッシュのために働いていた。全没をだしても深夜のネーム直しのFAXに応じた。
  だが、働かない編集者がこの言葉を平気で使う様になっては、もう終わりだ。何もしないで威張っている編集者が、作品の意味も、キャラの性格もわからずに作品の直しを出し続ければ、作品はつぶれ、漫画家は壊れる。
  きっと漫画家のほとんどはほぼ24時間、自分の作品に付いて考え、悩んでいる。それに対して編集者は一体どれだけの時間、担当している漫画に時間を費やしてるだろう?
10 本訴提起に際して思うこと
(1)私は今回、こういう風に無くされた漫画原稿に対し、損害賠償訴訟を起こした。しかし、原稿を無くされて泣き寝入りをしている新人漫画家はきっといる。噂だが、同じ小学館で、そういう悔しい思いをした漫画家がいたという事実が耳に入ってきている。
   きっとその漫画家さんが泣き寝入りした気持ちも、きっと
   「もうこんな編集者とは関わり合いたくない。」だろう。
(2)本来なら、こんな漫画の裏側など公の場に出すものではない。漫画家は読者に対してエンターテイメントだけ発信していれば良い。そう思っていました。
   私の漫画家の先輩である。椎名高志先生が時折自身のブログにて担当編集者が担当している椎名先生の漫画を読んでいない事実や、訳の分からぬ担当編集者のネーム直しなどを書き、編集の不備を世間に出しています。
   私は実はこの行為はやるべきではないと思っていた。ぐっと耐えて、面白い漫画さえ出していれば良いと思った。
   だが、今のサンデー編集部では、これが必要なのだ!名前を出して、名指しで注意をしないと、編集長も怒らない、ミスという事実すら周りもわからない。怒った所で「どうせ怒っても、手は出せないんだろ?」と、なめてかかる。飯塚洋介氏のように、ミスを注意した所で逆にガンを付けてくるのが実情なのである。
11 まとめ(私の絵の美術的な財産的価値について)
(1)長くなりました。しかし、編集者が漫画家を馬鹿にし始めた感じは伝わると思います。原稿を紛失した所で「どうせ紛失したって、原稿料払い直せば事は済むんだろ?」と、言い出しそうな状態は伝わると思います。
(2)自分が損害賠償にて提示した金額について説明します。
   カラー原稿1ページに対して30万円(補償金という訳のわからない金額はなくしてあります)。自分のカラー原稿料の約17倍です。
   本来ならば白黒原稿は原稿料の10倍、カラー原稿ならば原稿料の30倍は提示したい所でした。しかし、私にカラー原稿の規準価値がなかったため、ヤフーオークションにてでた私の「金色のガッシュ!!」のカラー原稿の金額が平均25万、失った原稿は実際に雑誌本文で使用されたものと、オークション自体、ほとんど宣伝せず、あまり読者に知られてない中での開催という事で、5万上乗せし、30万円としました。
   この金額に対して(株)小学館はどんな答えを出すかはわかりません。低い金額で押し通すならばそれでも良いでしょう。それが今の小学館の姿です。

以  上

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  収  入       訴    状
  印 紙     
 (3万円)

                          平成20年6月6日

 東京地方裁判所民事部 御中

        原告訴訟代理人弁護士   小   野   智   彦

  (本来ならばここに自分の住所が入るのですが、このブログでははぶいております。)
   原        告   河   田       誠
  〒170−0002 東京都豊島区巣鴨2−11−4 第3高橋ビル3階
            豊島法律事務所(送達場所)
上記訴訟代理人弁護士   小   野   智   彦
             電 話 03−3915−5523
             FAX 03−3915−5175
  〒101−8001 東京都千代田区一ツ橋2−3−1
        被        告   株式会社 小学館                
        上記代表者代表取締役   相   賀   昌   宏
  
損害賠償請求事件
 訴訟物の価格 490万円
 貼用印紙額    3万円

第1 請求の趣旨
 1 被告は、原告に対し、金330万円及びこれに対する訴状送達日の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
 2 被告は、原告に対し、別紙絵画目録記載の絵画のポジフィルムを引き渡せ。
 3 訴訟費用は被告らの負担とする。
 4 第1項につき仮執行宣言
第2 請求の原因
 1 当事者
 (1)原告は、ペンネームを「雷句誠」とする漫画家であり、「金色のガッシュ!!」の著作者であって、その原稿(以下「原画」を意味する)の所有者である。
    2001年1月より、被告が出版する「週刊少年サンデー」誌上で、「金色のガッシュ!!」の連載を開始し、2007年12月まで好評の下に続いた。同作品は、2003年より「金色のガッシュベル!!」としてテレビアニメ化され(フジテレビ)、2006年まで続いた。第48回(2002年度)小学館漫画賞受賞(甲1)。
 (2)被告は、雑誌・図書出版、通信販売等を業とする株式会社である。

 2 原稿連載契約及び出版契約の締結(甲2)
 (1)原告は、被告との間で、平成12年秋頃、被告が出版する「少年サンデー」において、自らの作品(金色のガッシュ!!)の連載をする契約をした(口約束)。その際、原告は、被告より準備金として30万円を受領した。
    契約当初の原告の原稿料は、白黒原稿が1ページ1万円(後に小学館漫画賞受賞により1万3000円にアップした)、カラー原稿が1ページ1万4000円(その後1万7000円にアップした)であった(いずれも口約束)。原告が被告に入稿した原稿は、いずれも貸与であって、その所有権は原告のものである。
 (2)その後、「金色のガッシュ!!」の評判が頗るよかったため、2001年5月27日、被告は原告に対し、少年サンデーコミックスとして出版することを申し込み、原告はこれを承諾した。
    そのため、被告に貸与した原稿は、白黒原稿についてはコミックス出版後半年程経過したころに各々すべて返還されたが、カラー原稿については、少年サンデー誌の巻頭ページに再使用されたり、広告媒体などに再使用されることがあったため、連載終了に至るまで、被告が保管することとなった(原稿についての寄託契約)。

 3 被告の債務不履行(原画の紛失)による損害(原画の美術的価値)
 (1)平成19年12月26日、連載終了に伴い、原告は、被告(担当:飯塚洋介氏)より、被告が保管中のカラー原稿を合計201枚、モノクロ原稿を43枚、写真2枚、ポジ2点、ネームノート2冊の返還を受けたものの、以下の原稿が不足していた(甲3)。
   @ 本文カラー
     コミックス1巻の6P,7P(2枚)(甲4)
     コミックス9巻の115P(1枚)(甲5)
     コミックス15巻の59P(1枚)(甲6)
   A コミックスカバーイラスト
     11巻折り返しのカラーイラスト(1枚)(甲7)
   B 2002年、26号サンデー表紙用カラーイラスト(集合表紙)
   C アニメ化記念、景品用図書カードイラスト、ガッシュ、ティオ、キャンチョメ、ブラゴ、の計4点。
 (2)平成20年2月29日、被告より、紛失原稿についての連絡があり、B及びCのカラー原稿が見つかったとの連絡が入った。従って、被告が扮失した原画は、上記@及びAの計5枚の原画ということになる。(甲8の1,2)
 (3)被告の善管注意義務違反
    被告は、善良なる管理者としての注意義務を持って本件原稿を保管していなかったため、紛失するに至った。
 (4)損害額について
   @ 「金色のガッシュ!!」について(甲9)
     本件原稿は、被告出版による、週刊少年サンデー2001年6号から2008年新年4・5合併号まで連載されていた作品で、単行本(コミックス)は、提訴日現在において32巻まで発刊されている(33巻が平成20年6月18日に発刊予定)。
     同作品は、「金色のガッシュベル!!」の名で、東映アニメーション制作でテレビアニメ化され、フジテレビにおいて2003年4月6日から2006年3月26日まで、全150話が放送された。アメリカにおいても「Zatch Bell !」として放送された。
     さらには、2004年8月および2005年8月にそれぞれ映画として公開されている。
     その他、ゲームボーイアドバンス、PS2等でコンピュータゲーム化された他、トレーディングカードゲームについては、番組が3年間続く原動力となるほどの高い人気を誇っていた。
     作品の内容としては、「友情、努力、勝利」という少年マンガの王道を行く熱い作品であり、現在においても絶大な人気を誇っている。
   A オークションでの落札価格について
     マンガの美術的価値としての損害の填補としては、前例がないことから、今回、紛失した原稿と同様のカラー原稿を、ヤフーオークションで売りに出すことで、自らの原稿の客観的な価値を探った。
     2作品をオークションにかけてみたところ、1つは35万4000円で落札(甲10)、もう一つは16万4000円で落札された(甲11)。
   B 原告の描いた原画の美術的価値の算定
     上記オークションでの売買価格の平均値が25万9000円であること、紛失された原稿は実際に雑誌本文で使用されたものでありプレミアがついていること、オークションの開催自体が読者に余り知られていない中で行われたこと等を考え合わせ、一応原稿1枚につき、30万円と算定した。
     従って、紛失された原画原稿が5枚あることから、総額150万円の美術的価値が侵害されたものといえる。
 (5)ポジフィルム返還の合意
    平成20年2月29日、被告は、原告に対し、紛失した未返却原稿について、紛失原画に相当するポジフィルムの返還を約束した(甲8の1)。ポジフィルムがなければ、同一のマンガを出版することができないことは言うまでもない。

4 慰謝料(不法行為)
 (1)被告が原告から預かった原稿を、紛失するということは、あまりにも杜撰な管理体制であったというべきである。
 (2)このような被告の注意義務違反(過失)によって、原告の所有する美術的価値のある原画5枚が滅失したのであって、明らかに被告による所有権(財産権)侵害である。
 (3)財産的損害としては、先に述べた3(4)Bがここでも当てはまる(請求権競合)。
 (4)精神的損害としては、原告が魂を込めて仕上げた原画(特にカラー原稿)であり、かつ、非常な愛着を持っていたのであって、このような作品を被告の全くの不注意によって滅失させられた原告の精神的な損害は著しく、これを金銭的に評価すれば、1枚あたり30万円、合計150万円を下るものではない。

 5 弁護士費用 30万円

 6 本訴の意義
 (1)「1970年代までは、漫画原稿そのものに価値はな」く、「漫画は印刷されて初めて『完成品』という見方がある。生原稿は印刷するための素材に過ぎず、用が済めば捨てられてしまうことも珍しくなかった」(2003年8月22日讀賣新聞夕刊・マンガ評論家・米沢嘉博氏のコメントより引用)。
    しかしながら、現在は1980年に操業された「まんだらけ」が漫画に財産的価値を見いだし、原画の市場をつくることにより、マンガの原稿を「美術品」とみる傾向が現れた。最近では、漫画を展示したり所蔵したりする美術館も増え、例えば、1994年に、東京都現代美術館は、アメリカン・コミックに似せたポップアートを描くリキテンシュタインと言う画家の作品(ヘアリボンの少女・甲12)に6億円を投じたように、漫画の美術品としての扱いは益々一般化している。
    しかしながら、法的な側面でみた場合、未だ漫画の原稿を「著作物」として扱われることはあっても、「美術品」として扱った前例がない。漫画の原稿の紛失については、数々の事例があるが、いずれも「美術品」としての損害賠償請求がなされたことがない。
    その意味で、数ある原稿紛失に対抗する手段として、漫画原稿が「美術品」としての位置づけを勝ち取り、漫画が美術品、つまり芸術品としての社会的地位を獲得するとともに、編集者に対して「美術品」を扱っているという自覚を持たせるべく、今後同じような過ちを犯して欲しくないという思いから提訴するものである。
 (2)また、本訴は、漫画家が、編集者、出版社から、あまりにも対等でない扱いを受け続けていることに対して、一種の警鐘を鳴らすものである。
    漫画家の報酬は、全て後払いである。つまり、自腹を切って、アシスタントを雇い、仕事場を確保し、締め切りに追われて原稿を仕上げ、作品が雑誌に掲載された後に初めて報酬をもらうという、極めて不安定な状態である。例えば、連載の仕事をしたとしても、報酬が全て後払いであるため、出版社、編集者からすれば、無理難題を押しつけても、それに従わないとアシスタントたちに払う給料を確保できない漫画家の足元を見て、いじめが横行するのである。この構図は、漫画家が売れたとしても余り変わるものではなく、一般的に両者の間には圧倒的な力の差が存在しているのである。
    本件原稿の紛失に際し、被告が提示した賠償額は、1枚に付き、原稿料の3倍という、原告の漫画家としての仕事を嘲るがごとき金額であった。被告に対して多大な貢献をした原告であってもである。これが、原告ほど売れていない漫画家であったならば、なにをか言わんである。
    漫画界の世界で成功を収めた原告の、後に続く新人の漫画家たちへの最低限の責任として、「雷句誠がこの金額で納得して、君が文句を言うのはおかしいだろう?」と何も言えなくしてしまう状況をつくってしまうことは絶対に避けなければならず、本訴はその意味では、後輩たちへの原告の使命でもあるのである(甲13)。 

 7 よって、請求の趣旨記載の裁判を求める。

証拠方法          
1 甲1        フリー百科事典「ウィキペディア」より
2 甲2        出版契約書
3 甲3        確認書
4 甲4        原画コピー(コミックス1巻の6P、7P)
5 甲5        原画コピー(コミックス9巻115P)
6 甲6        原画コピー(コミックス15巻59P)
7 甲7        原画コピー(11巻折り返しカラーイラスト)
8 甲8の1      被告からのファックス(「いつもお世話になっております。」で始まる文書)
9 甲8の2      被告からのファックス(「この度は未返却原稿の件」で始まる文書)
10 甲9 フリー百科事典「ウィキペディア」より
11 甲10       ヤフーオークション 35万4000円で落札された際の文書
12 甲11       ヤフーオークション 16万4000円で落札された際の文書
13 甲12 ヘアリボンの少女(リキテンシュタイン)
14 甲13       陳述書


附属書類          
1 資格証明書 1通
2 甲1ないし13号証(写し)    各1通
3 訴訟委任状             1通


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感謝状をいただきました。

2008/06/04 00:37
さて、夜遅くにこんばんわ、雷句誠です。

実は今日の朝、ヤフーチャリティーオークションにて
ご協力いただき、チャリティーの寄付先でもある、
「メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン」さんが
自宅まで感謝状を持ってやってきてくれました。
画像

上の写真が感謝状です。子供の絵はやはりとても良いですね。
難病にも負けず、これほど夢のあふれる絵を描けるのは素晴らしいです。
早速飾ろう。フッフッフ。

今回のオークションは落札者さんも、とても良い方で、
本当に自分の絵が欲しくて参加、そして落札してくださいました。
イラストが届いた後も私宛、「メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン」さん宛にお礼のメール、お手紙をいただきました。
このように落札した後も個人的にお礼の文、喜びの声が聞けれるのはほんのわずかだといいます。
大事に絵を保存してくれてそうで、自分としてもとても嬉しいです。
とても素晴らしいオークションとなりました。
協力してくれた方々、参加してくれた方々、本当にありがとうございます。

ちなみに子供の絵と言えば、自分も「金色のガッシュ!!」でいただいた子供達(大人も多数)の絵を沢山飾っています。みんな味があり、とても楽しい絵です。我が仕事場の一角を華やかに飾ってくれてますよ。こちらも本当にありがとう。
画像

さすがに全ては一度に飾れませんが、時おり中のハガキとかを交換しています。

後、最近の出来事としては、以前の日記にて図面とは違う庭石の撤去をSXLさんに求めていた件で、なんとか撤去できそうだとの返答をいただけました。まだ日程とかも全く決まってはいませんが、スタッフさんが尽力を尽くしてくれているみたいです。ありがとうございます。こちらの方もどうぞ、よろしくお願いします。

さて、では貯まりに貯まっている質問コーナーをまたちょっとだけ行ってみましょう!!

♨ハリーさん/単調な質問の仕方で申し訳ないのですがなんで皆言葉が通じているのですか?最近ガッシュを貸した学校一の秀才ちゃんも気になったそうです。

△雷句/むむ!君は2回目だね。当選おめでとう!なんてね。さて、ガッシュの中で世界中の人が会話できている点ですが、これは、ガッシュの世界がいわゆる「そう言う世界」(世界中の言語はあるけれど、会話は普通にみんな出来る)に設定してあるからです。ガッシュが現代の世界の中でのファンタジーとしている所ですね。この「世界設定」はもう一つあります。それは「へんてこな魔物が普通に生活していても、特に術とかを目の前で出さなければ、周りの人は全くその存在について気にしない。」と、言う事です。納得しましたか?ウマゴンが2足歩行で歩いていても、TV局が取材に来ないのはこの世界のおかげです。こう言うちょっとしたルールを設定すると、漫画としての幅も広がるし、面白い所ですよ。

♨白鷺さん/簡潔に強さの順だけ教えてくださいませんか?ギガノ<ディオガ<シンぐらいならわかるんですが。〜オウや、ラージア、ザケルガなど「ガ」系、エクセレスやディオ、ディ、中級や上級など他いろいろ?ですよね、どうも判別がつきづらく気になります。

△雷句/来た・・・強さの質問だ・・・ちなみに、この文章の前に「呪文の正確なリストと種類の区別を教えてくださいっ!!」などと言う凄まじく労力の要するお願いがありましたが、これは無理なのでこちらの質問の方で少しだけでも・・・「ガ」系は、初級よりも強く、主に力を収束(集中)させた感じです。(たまに収束してないのもある)「ラージア」は威力は初級に毛が生えた程度ですが、広範囲に広がるのが特徴ですね。「〜オウ」(バオウとかに代表されるもの)は、その魔物の持つ特別な才能が異形の形をとると言う感じで、大体普通の時は「ディオガ」と同等クラスの力と思ってください。しかし、その〜オウ系の術々で、個人の「力の差」「元々持っている才能の差」がでるので、同じ「〜オウ」でも少しだけ強い弱いがあるのですよ。そして、やはりこの魔物同士の戦いでは「心の力」によって優劣が別れるので単純にランクで示すのは難しいです。ゼオンのザケルのように、普通に使っても力がダンチみたいな例もありますので・・・
ちなみに一人一つと理解していて、その一つの質問の中にたくさんの質問を入れるのはやめよう(笑)今回もここまで(笑)

♨九郎さん/ズバリ、ガッシュの将来のお嫁さんは誰なのでしょう?w(現在の本命でも可)

△雷句/さあ、誰かなぁ・・・・(笑)まだまだ答えられません。(笑)ちなみに解ってる読者も多いと思いますが、ガッシュはまだ、恋心と言うモノに目覚めていません。ティオも、コルルも残念ながら「お友達」感覚です。(笑)

♨匿名希望さん/仲村マリ子、アルベール、玄宗、デモルトは、先生の短編集に登場したキャラクター(「ユリネ・グレイト」の文子、「玄米ブレード」のアルベール・シモンズ、玄米の父、「哀愁戦士ヒーローババーン」の怪物)と似ているように思うのですが、これらの短編のキャラクターはモデルだったのでしょうか。

△雷句/おお!よく気付いたね。と言うか、結構この質問ありました。はい、予想の通り、彼ら、彼女らをモデルにして作ってます。気に入ったデザインなのですよね。

♨キースさん/アースの3つの奥の手のことです。バルバロス、ギャン、ヴァルセーレなのですがこの三つは全てディオガ級なのでしょうか? 

△雷句/はい、アースの3つの奥の手ですね。「バルバロス・ソルドン」と、「ギャン・バギャム・ソルドン」これは2つとも大体ディオガ級くらいの力ですが、「バルバロス」は「〜オウ系」の呪文を相殺する力に優れています。そして「ギャン・バギャム」は単純に攻撃力のみ!攻撃力だけなら「ギャン・バギャム」の方が強いです。そして最後の「ヴァルセレ・オズ・マール・ソルドン」は魔物の力を吸い込む剣、「ヴァルセーレの剣」が今まで吸い取った魔物の力を吐き出す術なので、それまでに「どれだけの魔物の力を吸い取ったのか?」が、強さの分かれ目となります。ですから、ゴームと戦った時に出た時では、ディオガ×3〜4は有ったと思います。多分!え?それなら「ヴァルセレ」さえあれば、ファウードの封印を壊すときに他の魔物の術、3つ程いらなかっただろって?うん・・・そうだね。エリーが最初からリオウに協力していたら、ガッシュのバオウもいらなかったなぁ・・・・あとキース・・・言葉遣いが丁寧になったな。良い事だと思うぞ。

♨希紗来さん/デュフォーの髪型は、ダニーと同じように天然ですか?個人的に彼は、毎朝洗面所で髪の毛をセットするタイプには見えないのですが・・・

△雷句/はい、天然です!上に逆立ってはいますが、なかなか柔らかなウェーブヘアーですよ。

♨じゃぐちさん/アポロさんは自分で自分の家のことを「小さな財閥」言ってますけど、魔物の戦いのサポートで使っている金額やコネクションを考えると全然小さくないですよね?あれは謙遜ですか?そして彼のフルネームが知りたいです。ものすごく気になってます。

△雷句/はい、実は謙遜です。スッゲー財閥の跡取りです。そしてアポロのフルネームは「アポロ・ジェネシス」です。カッコイー名前でしょう?

♨日ノ出さん/来年の5月、同じく雷句先生ファンの彼と結婚します。子供が出来たら絶対に『金色のガッシュ!!』を読ませたいと思ってます。教科書には載ってない、大切な事が沢山載っているから…<追伸>結婚予定の彼は昔、なぜか「ヒーローババーン」のコスプレをした事があります。……手作りなので上手くいかず、カッコイイとはいえなかったけどかなり面白かったです。あのヘルメットはなかなか作れないんですよね…

△雷句/ありがとう!そしておめでとうございます!!きっとあなたのだんなさんはこれからの結婚生活をとても楽しく(「ヒーローババーン」のコスプレ・・・ブフッ、)してくれるでしょう。そして幸せにしてくれるでしょう。ちなみに日ノ出さんのご両親に、旦那さんのコスプレの写真はお見せになられましたか?

♨ブリさん、Tenmaさん、その他多数/まるかじりブックでは魔物の寿命は内緒と書かれていましたが、実際はどのくらいなんですか?

△雷句/な・い・しょ。ウフッ。

♨匿名希望さん/提案があるんですか新人漫画家を育て自分で出版社を作った方がいいです。

△雷句/お・・・おい君・・・そんな、簡単に・・・君・・・無茶を言うな・・・君・・・・

♨優さん/本当にガッシュには笑いも、心も凄く色々伝わるものがあって感動した漫画です。先生が岐阜出身と最近お聞きして驚きました^^;(遅いですね)岐阜では蛍も出始め、もうすぐ長良川の花火があるので今年も行こうかな、と思っています。

△雷句/ありがとうございます。自分も今年は長良川の花火は見たいです。本当に最高だよね。

♨Primulerさん/ 千年の前には交通が発達されていなかったです. Did they have Demon King tournament in one country?

△雷句/え〜〜〜っと、翻訳こんにゃく〜〜〜〜!「千年の前には交通が発達されていなかったです.彼らは1つの国で魔物の王を決めるトーナメント を開催したのですか?」
なるほど、確かに千年前は交通が発達してなかった。しかし、彼らは歩いた。走った。泳いで太平洋をわたった。飛べる魔物もいた。ワープする魔物もいた。コツコツと時間をかけて出会い、がんばった。そして、レベルが高くなるにつれ、アシュロンのような高速移動の出来る魔物も多くなります。そうやって、今回の戦いと同じように世界中に散らばった魔物が大陸を渡り歩き、戦い合いました。でも、今回のように、2年程で決着がつくなんて事は無く、何十年もかけて戦い合いましたよ。

♨ゆーほ♪さん/さて、質問ですがコミックス4巻でティオの友達だったマルス、いるじゃないですか。あの子魔界に帰ったあとティオと仲直りしたのですか?教えて下さい。ずっと気になってます

△雷句/ええ、もちろん仲直りしました。ティオがあまりにも凶暴・・いや、強くなってしまったと言うか、マルスがティオにビクビクしてるというか・・・それをティオが優しい目で見てると言うか・・・

♨乳酸菌さん/各キャラのえっちらオットセイの合いの手を教えて下さい。特にブラゴが気になって昼も眠れません

△雷句/「えっちらオットセイ!」
ブラゴ「どりゃあ!!」

♨ブラゴ大将軍さん/30巻でデュフォーが俺に『心のどこかでパートナーに対し、余計な気遣いが生まれている。』と言ってきたがこれは…恋なのか?

△雷句/うん、これはブラゴに聞いてみよう。どうだ?ブラゴ?
ブラゴ「どりゃあ!!」

さて、今日もそこそこ答えましたが・・・・貯まってるメールは何と言うか・・・凄い量になってる物で・・・答えられなかった人、ご免なさい。そして、感想や応援だけのメールも本当に沢山いただいています。本当にありがとうございます。強さ系の質問はやはり答えると文章も長くなってしまうので、少ししか答えれません。ごめんね。そして、韓国や台湾のファンの方もたくさんメールをくれるようになりました。本当にありがとうございます。また、こりずに送ってくださいね。

送り先は解っていると思いますが、このブログの右にある・・・
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これの∞を@に変えて送ってください。
「ライクのポスト」と覚えてね。待ってるよ〜〜〜〜ン。

さあ、これから数日、少し忙しくなります。がんばるぞ!
ではでは皆さん、また会いましょう!!
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