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大和市立病院が分娩受付を中止/常勤医1人退職で、再開のめど立たず
- 社会
- 2008/11/11
大和市立病院(五十嵐俊久院長、四百三床)は十一日、産婦人科の常勤医一人が来年三月末で退職するため、十日から分娩(ぶんべん)の予約受け付けを中止した、と発表した。再開は「複数の医師確保まで」としており、めどは立っていない。
同病院の産婦人科は現在、退職する一人を含め、常勤医三人。二〇〇七年度は三百八十六件の分娩があり、市内の医療機関での分娩の約一割を占める。
病院によると、退職する医師は今年夏ごろ市外に開業する意向を伝えていたという。病院側は「分娩を維持するため県内外の大学病院に医師の派遣をお願いしてきたが、かなわなかった」と説明。十日から始めた分娩予約の受け付け中止を事前に市民に公表しなかった点については「ギリギリまで確保に向けて努力していたため」と釈明している。
同病院は昨年七月以降、派遣元の大学の医局に戻るなどの理由で、それまで四人いた常勤医が三人または二人という状態が続いた。
このため同月から分娩制限をするとともに、一件の分娩につき二万五千円という自治体病院では当時、県内最高水準の手当の支給を始めたものの、人材の流出で新たな医師確保に向けた試みはつまずいた形だ。
同病院で出産予定の二百十四人については、これまで通り診察を行った上で分娩でき、残る二人の常勤医も勤務を続けるという。
県医療課によると〇七年度以降、分娩を休止した病院は厚木、三浦の両市立病院など民間も含め四カ所ある。
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