▽島しょ部の対応充実へ
呉市消防局は、豊島大橋が開通する十八日、呉市本土と地続きになる愛媛県の岡村島などを管轄する今治市消防本部と相互応援協定を結ぶ。患者の搬送で互いに協力し、島しょ部の救急対応の充実を図る。
呉市消防局は今治市の岡村、小大下(こおおげ)、大下(おおげ)の三島を応援。今治市の救急艇が出動できない場合、呉市消防局大崎下島出張所(豊浜町)から診療所のある岡村島まで救急車を出動させ、公立下蒲刈病院(下蒲刈町)まで陸路で患者を運ぶ。
一方、今治市消防本部は呉市の三角(みかど)、斎(いつき)の両島を応援する。大崎下島出張所の救急艇が出せない場合、今治市の救急艇が急行して今治市内の病院に搬送する。
両市の五つの島の人口は計七百二十三人(四月末現在)で、救急搬送は年間約五十件。これまで互いに応援を要請したことはないという。橋の開通に先駆けて六月に今治市側から申し入れがあり、呉市が承諾した。
両市の市長らが開通日に協定を結ぶ。呉市消防局警防課は「人命にかかわるため、悪天候の時に限らず幅広く協定を運用したい」としている。(新山創)
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