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寄贈:県立栗原高生徒や近隣の人たち、北里大学病院NICUに未熟児用肌着 /神奈川

 ◇家庭科担当教諭の出産経験聞き、未熟児用肌着心こめ手作り--きょう寄贈

 県立栗原高校(多田野昌弘校長、座間市栗原)の生徒や保護者、近隣の人たちが手作りした未熟児用肌着が11日、相模原市の北里大学病院新生児特定集中治療室(NICU)に寄贈される。寄贈はこれで計90着。未熟児用の肌着は市販品がなく、同病院小児科は心のこもったプレゼントに大喜び。生徒たちに肌着を着た赤ちゃんがいる治療室を見学してもらう。

 肌着作りのきっかけは、同校家庭科担当の木村知子教諭(31)が、選択授業「発達と保育」の時間に出産経験を話したこと。現在、4歳児の母親の木村教諭は同病院で出産したが、赤ちゃんは23週目で生まれた576グラムの未熟児だった。

 木村教諭によると、既製品の肌着は身長40センチ以上を対象にしたもので、それ以下の未熟児には袖をまくって着せるしかないという。当時、肌着を手作りしていた木村教諭は授業でこの話をして、肌着製作を生徒たちに提案した。木村教諭は「実習に熱が入るように」と、病院に寄贈を申し出たところ、同病院からは「大変ありがたい」との返事。生徒たちも「自分たちが作った肌着が赤ちゃんの役に立つなら」と意欲的に取り組んだという。

 8日に同校で開かれた肌着製作会では、木村教諭と2年の女子生徒4人が指導。保護者や卒業生、近隣主婦の計13人が縦20センチ、横25センチの小さな肌着を1人2着ずつ作った。

 卒業生3人で参加した横浜市の川窪優子さんは「素晴らしいことをしている後輩にエールを送ろうと手伝いに来ました」と熱心にミシンをかけていた。また、授業で小さな型紙を見て驚いたという2年の黒坂愛美さんは「こんな小さな子がいるんだ、と思いましたが、早く肌着を着た赤ちゃんに会いたいです」。高田愛子さん(2年)も「私も北里病院で生まれました。製作はとても貴重な経験になりました」と社会貢献につながることを喜んでいた。【長真一】

毎日新聞 2008年11月11日 地方版

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