更迭された田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長(60)=3日付で定年退職=が日本の侵略を否定する論文を投稿したアパグループ主催の懸賞論文に、航空自衛隊小松基地(石川県小松市)の第6航空団の62人も投稿していた問題で、同航空団トップの司令名の指示で同じテーマでの論文を書かせ、投稿していたことが、防衛省の調査で分かった。
増田好平防衛事務次官が10日の定例会見で明らかにし、組織的関与を認めた。だが、田母神氏からの依頼の有無やなぜ組織的に投稿したかは、「(現時点で)確認されていない」とし、さらに調査を続ける姿勢を示した。
増田次官によると、第6航空団では今年8月4日、アパグループの懸賞論文の存在を明らかにした上で、同じ「真の近現代史観」というテーマで幹部論文を書くように指示。締め切りは8月25日で、同航空団として内容をチェックした上で、本人の同意を得た論文62通を9月上旬に応募したという。アパの懸賞論文の締め切りは8月31日だったが、アパ側から「締め切り日以降も応募可能」という返事を得ていたという。
アパの懸賞論文は空幕教育課が5月20日にファクスで各部隊に通知。その後、同航空団で幹部論文のテーマに選ばれたという。
投稿した空自隊員94人のうち62人が、田母神氏がトップだった同航空団所属だったことが判明している。