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李韓国大統領:オバマ政権で関係強化 会見詳報(1)(2/2ページ)

 韓中日の3国協力はアジア地域はもちろん、世界全体に与える影響が大きい。特に日本は、世界第2の経済大国として役割が大きい。金融危機で米国は非常に困難な中で、韓国のような外貨の流動性に少し困難を抱えている国々にドルを供給するための通貨スワップ(交換)協定を提案してきた。日本はアジアへのスワップ協定を拡充するなどの役割を果たしてほしい。

3国が東南アジア諸国連合(ASEAN)などに協力する役割を果たすのが望ましい。

 アジア通貨問題については、ドルの世界的な地位が低下したので、ユーロのような単一通貨が必要だ。欧州連合(EU)をみると難しい危機を乗り越えて単一通貨が実現した。

韓中日が単一通貨に合意すれば、アジアに広げるのは難しくないだろう。これから時間はかかるだろうが、日本の役割が大きいと考える。

 --経済で日本が主導的役割を果たした時、中国はどう対応すると考えるか。

 ◆中国と日本の役割は、簡単には言えない。日本は自由市場経済国家としての役割を主導できると思う。

 ただ、アジアで日本が役割を主導するには、さまざまな前提がある。日中2国間だけでなく、周辺国が役割を認めるかが重要だ。周辺国が認める前提条件が満たされる必要がある。

 --大統領は、経済危機を克服できると強調している。

 ◆今直面しているのは、世界的な経済危機だというのが、各国の指導者の共通認識だ。国際経済環境があり、自分の国の力だけではどうにもならない。韓国のように輸出への依存度が高い国は、特に関連が深い。

 私が危機を克服できると言っているのは、97年のアジア通貨危機のような危機ではないという話だ。韓国国民は当時、数万件の企業が倒産し、150万人の失業者が生じる悲劇的な経験をした。しかし今は、当時のような直接的な危機ではない。雇用が悪化して庶民を脅かすレベルまでいかないよう、努力しようと思う。ただ世界的な危機なので、国民の忍耐が必要なのは事実だ。

 金融危機が実体経済に波及しているのは世界的に共通の状況だ。すべての国が税金を下げ、財政支出を増やして経済を活性化しようという共通認識を持っている。今回のG20でもそういう話が出て、合意ができるのではないか。

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毎日新聞 2008年11月11日 3時00分(最終更新 11月11日 3時14分)

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