食品加工会社「キャセイ食品」(東京都中央区)が中国産の野菜を使用して冷凍食品を製造していたにもかかわらず、「国産」などとして取引先に出荷していたことが分かった。農林水産省はJAS(日本農林規格)法に違反しているとして、改善指示を出す方針。
同社によると、冷凍野菜は長崎工場(長崎県南島原市)で約20商品を製造。このうち、少なくとも▽オクラ▽インゲン▽ブロッコリー▽サトイモ▽カリフラワー--について、01年ごろから国産野菜に中国産を混ぜ、「国産」「九州産」としてマルハニチロ食品(千代田区)や学校給食を取り扱っている業者など約10社に出荷した。偽装した商品は今年だけでも、少なくとも200トン余りになるという。
同社は「国産需要が多かったが賄いきれず、取引先からコストを下げてほしいと言われ中国産を使ってしまった」と釈明している。【奥山智己】
毎日新聞 2008年11月10日 12時44分(最終更新 11月10日 14時27分)
11月10日 | キャセイ食品:冷凍食品の野菜、中国産を国産に |