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 国会議員の年金制度     2006年2月4日更新

 「国会議員年金廃止法」成立
 国会議員年金の廃止法案が2006年2月3日の参院本会議で可決、成立しました。
 2006年4月1日施行されます。

 その概要は、

■在職10年以上の現職議員については、在職中に納付した金額が20%削減された退職一時金か、今の制度の給付水準より15%削減された年金かのどちらかを受け取る。

■在職10年未満の現職
 納付金総額のから20%減額した、退職金一時金として一括して受け取る。

■元職議員
 現行から4〜10%減額された年金として支給継続。

 国会議員年金が完全に廃止されるのは、40年〜50年先になる見込みです。

 国会議員は、国民年金に加入しているはずなので、国会議員年金が廃止されても、国民と同じ老齢基礎年金は支給されます。


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 新議員年金制度の答申(2005年1月20日)  
 衆参両院議長の諮問機関「国会議員の互助年金等に関する調査会」は2005年1月20日、新議員年金制度案を答申しました。
 これによると議員が負担する納付額を70%以上増やす一方で給付は30%減とし、国庫負担率を72.7%から50%まで引き下げることとしているようです。これは国民からの批判が強い国庫負担率について国民と同じ「50%」にすることにしたと思われます。
また、受給資格年数を10年在職からから12年在職とすことが盛り込まれています。

疑わしい国庫負担率50%
 これを見ると一見、大ナタを振るったように見えますが、現職国会議員の半数近くは現行制度をベースにした給付を受けることができるといわれています。どうやらベテランに有利で、新人に不利となるようです。それもそのはずで、答申案は衆院議員OBの「前議員会」が示した試案にそっくりとのことです。つまり、ベテランの既得権を守るためのしわ寄せを若手や「次の世代」に押しつける制度となっているようです。

 さらに、議員の負担で給付が維持できなくなれば、国庫負担もいくらでも増えるシステムを残しているといわれています。どうもこの国庫負担率「50%」は疑わしいものです。
 ご存じの通り、国民年金は国庫負担率が法律で決まっているため、給付額が維持されなければ「負担を増やすか、給付を減らすか」のいずれかを迫られます。
 それにひきかえ議員年金は、「50%」はあくまでも目安であり、固定されてなく給付額が足りなくなれば、いくらでも国庫から補充できる内容のようです。
 言うまでもありませんが国庫負担率は、国民年金と同率を法律で定めるべきです。

 「国会議員の重要な職責」(答申案)と述べられている国会議員自身が、自ら受け取る年金についてどのような議論をするのか注視したいものです。
 
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 国会議員の年金制度を見てみましょう(平成16年度現在)

 引退した国会議員が対象になるのは、国会議員互助年金(議員年金)制度です。
 議員年金の受給資格は在職年数10年以上です。国民年金は受給資格が25年ですから、それの4割の短期間で受給できます。
 税金である国庫負担の割合(国庫負担率)は平成15年度は3分の2になっています。
 ちなみに国民共通の基礎年金の国庫負担率は3分の1です。

国会議員互助年金 と 国民年金 の比較(平成15年度)
議 員 年 金 国 民 年 金
年金の受給要件 議員に10年間以上在職 被保険者期間25年以上
保険料(納付金) 月額10万3干円に加え
期末手当から約3万円
月額1万3,300円
年金の給付額
 (年間)
10年在職で412万円
在職1年ごとに
約8万2干円ずつ増額
40年支払いで
79万7干円
受給開始年齢 65歳 65歳
遺族年金 年金額の1/2 18歳未満の子どもがいる
場合のみ。他はなし。
国庫負担率 3分の2 3分の1
受給資格に満た
ない場合
3年以上10年未満の場合
納付した金額の8割返還
保険料の返還なし

参考
議員年金は引退した議員でなければ、給付されません。
引退した、元首相の中曽根康弘氏(85)は月額約62万円。
在職年数30年の小泉首相(61)が仮に現在引退したとしたら、もらえる年金額は月額約48万円。
民主党の管直人氏(57)なら在職23年で約43万円。
ちなみに厚生年金は、40年加入で厚生年金・国民年金合わせての支給額は17万円(月額)程度です。


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