医師やジャーナリストら約40人が提言―現場からの医療改革シンポ
医療関係者が現場の視点で問題提起を行い、その解決策を探る「現場からの医療改革推進会議」の第3回シンポジウムが11月8、9の両日、東大医科学研究所で開催された。今回は、コメディカル問題や医療機器開発、臨床研究にまでテーマを広げ、医師やジャーナリストら約40人が、今後の医療の在り方などについて提言した。
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1日目は、厚生労働省改革推進室の村重直子氏、民主党の足立信也参院議員、東大医科学研究所の松村有子・特任助教、「ナビスタクリニック立川」の久住英二院長、法政大法科大学院の中村芳彦教授、福島県立医科大の佐藤章教授の6人が、「現場からの医療改革のあゆみ」をテーマにそれぞれ講演。さらに、ジャーナリストの黒岩祐治氏の司会で、山形大の嘉山孝正医学部長、東大医科学研究所の児玉有子・特任研究員、ソーシャルワーカーの早坂由美子氏ら5人による「コメディカル問題」に関する討論会が行われたほか、薬事改革と医療機器開発の分野に精通したシンポジストがそれぞれ意見を述べた。
薬事改革のテーマでは、厚労省の「薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会」の委員で、東大大学院の小野俊介教授が、医薬品の安全対策に当たる職員を約300人増員することに対し、「(約300人の職員が)誰で、いつから、どこで働くのかについて一言も議論していないのに、(検討委の中間)報告書の目玉になっている。委員がただの“提案屋さん”になっている」と痛烈に批判した。
2日目は、東大医科学研究所の田中祐次助教、兵庫県の丹波新聞の足立智和記者、東京都立墨東病院の濱木珠恵・内科医長ら6人が、「患者と医療者の協同医療」について提言。また、東北大の西田幸二教授らによる「臨床研究」に関する講演も行われた。
「医師自律」のテーマでは、虎の門病院泌尿器科の小松秀樹部長が基調講演し、「医師の適正審査と自律処分」の必要性を訴えた。基調講演後、民主党の鈴木寛参院議員の司会で、7人のシンポジストによる討論会も開かれた。
更新:2008/11/10 22:22 キャリアブレイン
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