日本海を試験航行中だったロシアの原子力潜水艦で消火システムの誤作動により20人が死亡した事故で、ロシア当局は本格的な原因究明を始めました。
この事故は8日夜、ロシア極東沖の日本海を航行していた原潜の艦内で消火システムが誤作動し、艦首の部分に充満したフロンガスを吸い込むなどして、民間の技術者17人を含む20人が死亡したものです。
原潜は9日、自力でウラジオストク近郊の港に到着しましたが、ロシア海軍の調査では放射能漏れなどはないとしています。
事故を起こしたのは、原子力潜水艦「ネルパ」と見られ、先月下旬から試験航海に出ていたということです。
「ネルパ」は1991年に建造が始まったものの、資金難でいったん中止され、ここ数年の好景気を背景に、最近、ようやく完成しました。
ロシア最高検察庁の検事は、「違法行為があったかを含め調べを進める」として、本格的な原因究明を進める方針です。(10日11:14)