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米加州の高速鉄道計画、住民投票で州債発行が決定 事業開始へ

  • 2008年11月07日 13:42 発信地:ロサンゼルス/米国
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フランス西部エトレ(Aytre)駅からチェコのベリム(Velim)に向かうフランス国鉄(SNCF)の次世代高速鉄道「AGV」の試作列車(2008年5月13日撮影)。(c)AFP/XAVIER LEOTY

【11月7日 AFP】米カリフォルニア(California)州で今週、高速鉄道事業を開始するための州債発行の是非を問う住民投票が実施され、52%の賛成で採択された。カフォルニア州高速鉄道当局が4日、公式サイト上で発表した。今後当局は、日本や欧州の技術協力を得て事業計画を進めていくとみられる。

 国内最多の人口約3700万人を抱えるカリフォルニア州には、これまでフランスやスペインで見られるような高速鉄道が走行していなかった。時速約350キロでサンフランシスコ(San Francisco)-ロサンゼルス(Los Angeles)間を結ぶこの高速鉄道の完成後は、州内の主要都市が結ばれ、2030年までに年間1億1700万人を運ぶ交通手段になる見通しだ。

 建設事業には約450億ドル(約4兆4000億円)が投じられる予定。住民投票の結果、同州ではこの事業のため99.5億ドル(約9700億円)の債券を発行することが決定している。

 定時制のある高速鉄道の導入により、海外への原油依存を年間1200万バレル以上削減することができ、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量を年間約576万トン減少できると当局はみている。また同鉄道事業により16万人の雇用機会が創出されるという。

 アーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)同州知事も、高速鉄道事業に期待をよせている。「われわれには高速鉄道が必要だ。米国の鉄道は古すぎる。100年前と同じシステムで運用され、100年近く鉄道のスピードも変わっていない。米国でも、特にわが州で、他国のように時速数百キロの高速鉄道を導入すべきだ」

 現在米国では、アムトラック(Amtrak)の高速列車「アセラ(Acela)」が、運用されている唯一の高速鉄道となる。(c)AFP

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