悪魔の対話術 ~ビジネスで「したたか」に成功する~

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【第17回】 2008年09月09日

いつも「笑顔」は逆効果。
むしろ「無表情」に徹する

 相手の考えは、何でもお見通しだという素振りを身につけよう。

 圧倒的な威厳を感じさせよう。

 「こういう人物には、小手先の方法は使ってもダメだ」とか、「隠し事をしても見抜かれるだろう」と相手に諦めさせるからこそ、相手もホンネを語ってくれるのである。私たちは、実力差のある相手とは、そもそも競おうと大それたことは考えないものだからだ。

 いうなれば、「手ごわい人物である」という評判が高まるほど、あなたにウソをつく人は少なくなっていく。

威厳のない人に
ホンネは明かさない

 年齢が若かったり、頼りなかったり、威厳が少なかったりすると、私たちは、そんな相手にホンネを明かそうとしないものである。

 たとえば、商談相手に先方の担当者でなく、御用聞きのような若者がやってくることがある。そんなとき、私たちは、その若者に本当の要求や希望を明らかにするよりは、大きな依頼をしたり、信じられない追加要求を出したりして、その人物を騙そうとか、困らせてやろうとするのではなかろうか。

 「こいつにホンネを明かしても、最終決定権はこいつの上司にあるだろうから、どうせムダだな」と思うものだし、「こんな若造なら、自分のいいように引き回せるだろう」という打算が働くためである。

 こんなときは、怖い人だと思われることをためらってはいけない。下手に出れば出るほど、相手はつけあがっていくのだから、そうさせないことが重要だ。

 そのために必要なのは、「笑顔を見せずに、何を考えているか読ませないようなポーカーフェイス」に徹することである。

 能面のような無表情は、何を考えているのか相手に読ませないので、不気味な雰囲気を漂わせる。始終ニコニコとしていると、とりわけ年齢が若い人などは、いいように相手の言い分を飲まされてしまうのがオチだ。

「○○さんも、つきあいが長いんだから、今回はこれくらいの条件で泣いてくださいよ」

と相手の担当者が調子のいい事を言ってきても、「いやぁ、まいったなぁ~」などと笑顔を見せて微笑んではいけない。こんなときは、何かを考え込むようなしぐさで黙り込んでしまい、笑顔など見せてはいけないのだ。

 ある意味では、怒っているようにも見えるポーカーフェイスに徹すれば、相手も無理な注文を引っ込めてくれるはずだ。そして、ホンネを見せてくれる。というのも、あなたが不気味で怖いからである。

 ニューヨークにあるヴァサー・カレッジで心理学を教えるアミー・ハルバースタット博士は同僚と一緒に実験を行ない、笑顔を見せれば見せるほど、それだけ「弱い人間」だと評価されることを確認している。

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執筆者プロフィル

内藤誼人
(心理学者)

慶応義塾大学社会学研究科博士課程修了。(有)アンギルド代表取締役。現在は、企業研修や講演等で、心理学の法則をもとにした人材育成や販売促進、企画力促進などに力を注いでいる。著書に『「人たらし」のブラック心理術』(大和書房)、『人は「暗示」で9割動く!』(すばる舎)、『パワーセルフ』(ダイヤモンド社)ほか多数。

この連載について

ビジネス成功したいなら「お人よし」になるな!ビジネスに「ズルい」という言葉はない!自分のホンネはさらさずに相手のホンネを一方的に探り出すための「したたか」で「狡猾」な“悪魔の”対話術を伝授する。

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