Sunday, 9 November, 2008

ブロガーに役立つデビッド・オグルヴィ氏の7通りのアドバイス

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11月 5日 at 4:30 pm by ジョナサン ベイリー -

デビッド・オグルヴィ氏は自らを単なる“広告マン”と呼んでいるが、これは歴史上、最も控えめな表現だと私は思う。実際は、今でも、・広告マンであり、エゴに支配されがちなこの業界で、アイドルとして君臨しているのだ。

同氏は30年以上前に引退したものの、その書籍や教えは、現在、広告を学ぶ学生の教科書として受け継がれている。40年以上のキャリアの中で、オグルヴィ氏は、数多くの有名な広告(印刷)の作成を支援し、同氏が設立した広告代理店、Ogilvy and Mather(オグルヴィ & メイザー)は現在も繁栄している。さらに、現在でも十分通じる2冊の書籍を綴った。

オグルヴィ氏は、“収益につながる”広告を作成することに最大の焦点を当てる。同氏のアプローチは、同業者と比べると、“創造性”には欠けていたものの、その効果は非常に大きかった。同氏が作成した広告は、広告の本分が長くなる傾向があり、その中には10,000語を超えるものもあった。実際に、オグルヴィ氏が初めて綴った書籍、“Confessions of an Advertising Man「邦題:ある広告人の告白」”は、本来、ダイレクトマーケティングの一部として綴られたものであり、将来のクライアントに向けて送られていた文章である。

オグルヴィ氏は、1999年に亡くなったが、とてつもなく大きな遺産を後世に残した。広告業界のライターだけでなく、全ての分野のライターが、同氏から何らかの教訓を得ることが出来るはずだ。インターネットの時代となった現在においても、同氏の哲学である「オグルヴィズム」、そして、法則は、40年以上前と同じように効果が高いのだ。

ブロガーが参考に出来るアドバイスも少なくはない。その中の幾つかを紹介しよう。

7. ヘッドラインに焦点を絞る

ブロガーにとって、ヘッドライン(タイトル)の作成は、非常に重要な作業であり、過小評価されがちである。良質なヘッドラインは、読者を記事に引き寄せ、中身を見るために時間を費やしたいと思わせることが出来る。しかし、同時に、関連する情報を正確に掲載することも必要である。なぜなら、本文よりも、ヘッドラインを読む人の方が多いからだ。最高のヘッドラインは、読者が知る必要のある情報を伝達し、作品全体を読むように読者に呼びかける力を持っている。しかし、10語以下で実施するのは、至難の業である。

デビッド・オグルヴィ氏が作成したヘッドラインの中で最も有名なヘッドラインは、ロールス・ロイスの広告に採用された、“At 60 miles an hour the loudest noise in this new Rolls-Royce comes from the electric clock(時速60マイルを走るロールスロイスの室内でもっともうるさい音は、時を刻む電子時計の針です)”である。このヘッドラインは、同氏の書籍の中でも得意げに紹介されており、広告を学ぶ学生達が頻繁に研究しているテーマでもある。

6. 副題も重要

文章が長いのなら、副題を使って、規則的に分割する必要がある。副題は、長い文章を、“流し読み”しやくする効果があり、読者が本文の全体的な内容を素早く理解することが出来るメリットもある。また、全文を読んでいる人にとっても、小休止を挟むことが出来るため、読みやすくなる。さらに、実際の文章の長さよりも短く見せることが出来るため、威圧感を和らげることが出来るだろう。

5. キャプション付きの写真を掲載する

このアドバイスに関しては、何を隠そう、私自身、頻繁にさぼってしまっている。しかし、写真のキャプションは、本文よりも読まれることが多いため、理に適っているアドバイスである。もし、エントリに写真を掲載しているならば、キャプションも付けておこう。写真を説明しつつも、より大きな視点でメッセージも伝えられるキャプションを作ることが出来れば、それに越したことはない。

4. ターゲットのオーディエンスに向けて文章を綴る

文章を綴るときは、ターゲットのオーディエンスを特定し、彼らに向けて綴ることが肝要である。出来るならば、メッセージを届けたい人達にとっての標準的な言葉、用語、そして、文章のパターンを用いたい。ジャーナリストを対象としていなら、ジャーナリストのような文章を綴ろう。エンジニアをターゲットにしているなら、エンジニアのような文章を綴ろう。ターゲットに選んだグループが馴染みやすい文章を綴り、彼らとのコネクションを作ることが最終目標だ。

3. 言うことがあまりない場合は、あまり言わない

オグルヴィ氏は、長い文章を好み、徹底していたが、全ての企業が、製品の素晴らしさを伝えるために、1万もの言葉を並べる必要があると考えていたわけではなかった。必要なら、恐れずに長い文章を綴ろう。出来のいい文章は、読んでもらえるはずだ。ただし、あまり言いたいことがない場合は、長い文章を綴る必要はない

2. コール・トゥ・アクションで締めくくる

コール・トゥ・アクション(行動の呼びかけ)は、あらゆる広告において、最も重要なポイントである。製品を買ってもらいたいのだろうか?誰かに投票してもらいたいのだろうか?サービスを利用してもらいたいのだろうか?あるいは考え方を変えてもらいたいのだろうか?行動を呼びかけなければ、どんなに広告の文章が巧みでも、その意味はなくなる。ブログのエントリにも同じことが言える。

自分の感じたことや考えていることを伝えるだけでは、不十分である。その重要性、そして、どのように応じてもらいたいのかを説明しなければならない。コール・トゥ・アクションは、“コメントを残してください”のような単純なタイプのものだけでなく、ライフスタイルの変更を要請するような深い行動に及ぶこともあり得る。

自分の見解を理解してもらうだけではなく、あくまでも、何らかの行動を起こしてもらうことが目標である。それを実現するためには、自分が求める「チェンジ」を詳しく説明しなければならない。

1. 詳細な情報を掲載する

知識と情報の伝達は、広告においても、そして、ブログのエントリにおいても、その作品を読んでもらうために有効な手段だと言えるだろう。しかし、それだけではなく、読者の信頼を築く上でも、実はとても効果があるのだ。読者に価値のある情報を提供することは、自らの地位を高め、アドバイスを参考にしてもらう際に、力強い味方となる。

デビッド・オグルヴィ氏の格言の一つ、“The Consumer is not a moron, she is your wife(消費者はバカではない。自分の妻だと思え。)”を常に心の片隅に置きながら、エントリを綴ろう。

敬意を持って読者に接し、良質な情報を提供しよう。それぞれの分野でベストを目指し、自分が提供するアイテムを信じることで(それが、自分自身であれ、サイトであれ、あるいは、売ろうとしている製品であれ)、読者の信頼を勝ち取るのだ。

結論

大半のブロガーにとっては、これらのアドバイスは基礎中の基礎だと言えるだろう。しかし、オグルヴィ氏が、とてもつなく大きな影響を広告業界にもたらしたことは、紛れもない事実である。

オグルヴィ氏は、文章の書き方を広告業界に伝え、現在も同氏が綴った書籍は、重要な教科書として、大学で採用されている。しかし、同氏の教訓は、広告業界だけにとどまらず、伝えたいメッセージを持っているあらゆる人の役に立つはずだ。

オグルヴィ氏は、研究する価値のある人物であり、偉人であり、そして、広告業界の革命を支えた、偉大なコミュニケーターでもある。すべてのアドバイスをすべての業界に適応することが出来るわけではないものの、私達ブロガーが応用することが出来るアドバイスはたくさんある。

オグルヴィ氏の哲学をブログに応用する際のアドバイスがさらに必要なら、Copyblogger(コピーブロガー)をチェックしておこう。

ライター紹介: ジョナサン・ベイリーは盗用、コンテンツ盗作、そしてウェブの著作権問題をテーマに取り上げ、Plagiarism Today(プレジャリズム・トゥデイ)でブログを書いている。ジョナサンはコンテンツ盗作問題に対応するウェブマスターが正確な情報を集め、この変化の激しい分野で取り残されないようにこのブログを2005年に始めた。それ以来、コンサルティングサービスをウェブマスターや企業に提供し、彼らが現実的なコンテンツ保護戦略を考案できるように、そして効果的な著作権ポリシーを策定できるように支援している。ジョナサンは弁護士ではなく、彼が提供している情報も法的なアドバイスとして捉えるべきではない。

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