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子ども相談室:1歳3カ月の男児、意味ある言葉を話さない=小児科医・加部一彦

 ◇Q・1歳3カ月の男児、意味ある言葉を話さない

 1歳3カ月の男児。一人歩きはしますが意味ある言葉を話しません。2カ月前から保育園に通い、兄姉もおり、言葉のシャワーは浴びています。話しかけると身ぶりや表情で返事をします。発達が遅れているのでしょうか。(奈良県、母親)

 ◇A・現時点で心配の必要なし、笑顔で明るく話しかけて

 1歳半健診で言葉の遅れを指摘される子どもは少なくありませんが、その後、短期間にたくさんおしゃべりできるようになることも多く、心配ないことがほとんどです。まだ1歳3カ月で、身ぶりや表情でのコミュニケーションは取れているなら、現時点で言葉の遅れを気にする必要はないでしょう。

 赤ちゃんも1歳を過ぎると動きも活発になり、訳の分からない言葉(喃語(なんご))を話していたのが、「意味のある単語」を話し始めます。

 一般に、1歳半で2~4語程度の単語を話せる子が多いです。ただ、言葉の発達にはきょうだいの有無や家庭での生活の状況(会話の多い少ない、テレビやビデオの視聴時間)など、いくつもの因子が影響し合っていると考えられ、その発達度合いにはかなりの個人差があります。

 日常生活で、お兄さん・お姉さんが下の子の「意思」を身ぶりからくみ取って手助けしていませんか。下の子にすれば、言葉を使ってコミュニケーションを取る必要をあまり感じていないのかもしれませんね。

 この時期は、生活のリズムを整え、親子・きょうだいで楽しく遊ぶことが何よりも大切です。きょうだいや周りの大人たちは、子どもに笑顔を見せながら明るい声で話しかけましょう。そのうえで、子どもの興味に合わせて「言葉かけ」をしたり、ゆっくり・はっきりと分かりやすく話しかけたり、子どもが発する音や言葉を繰り返して言ってあげましょう。次第に言葉によるコミュニケーションが育ちます。

毎日新聞 2008年11月9日 東京朝刊

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