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清志郎ショック“同士”の死「とても残念」

 筑紫哲也さんの悲報に、同じ病魔(喉=こう=頭がん)と闘病中のロック歌手・忌野清志郎(57)は大きなショックを受けた。今春には一緒に温泉へ行っており「仲間意識があったので、とても残念です」と悲痛な思いを明かした。

 喉頭がんが腰に転移し、7月から音楽活動を休止して闘病に専念している清志郎。9月に事務所スタッフが筑紫さんと話した際に「とても元気だった」と報告を受けていただけに、大きなショックを受けている。

 文書で「突然の訃報に驚いています。共に病気と闘っているという仲間意識があったのでとても残念です」とコメント。休業後、初めて公に出したコメントが筑紫さんへの追悼の言葉となった。

 88年夏、反核・反原発を歌った問題作「カバーズ」が東芝EMI(現EMIミュージック)から発売中止となった頃に知り合った。歌で社会問題に切り込む清志郎とペンで戦ってきた筑紫さんは意気投合。仕事を離れると、穏やかなほほ笑みを浮かべるところもそっくりだった。

 がんになったのは筑紫さんが1年後輩。年下の清志郎を「先輩」と呼び、病気への向き合い方を相談した。

 今年3月2日の京都でのライブには夫人同伴で訪れ、前説も担当。同月末には一緒に温泉旅行し、その時の模様は「NEWS23」でも放送された。その時の「また(前説)お願いしますよ」と言った約束は果たされなかった。清志郎は「長い間お疲れさまでした。ゆっくり休んでください」とコメント。

 清志郎の歌の中でも特に「JUMP」(04年発売)が好きだった。

 ♪なぜ悲しいニュースばかり テレビは言い続ける なぜ悲しい嘘(うそ)ばかり 俺(おれ)には聞こえる――。ニュースキャスターである筑紫さんはこの歌に、自身が貫くべき姿勢を投影していた。「あのやわらかな笑顔が忘れられません。ありがとうございました」と感謝の言葉で締めくくっている。


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