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麻生首相が威勢良くぶちあげた総額2兆円の定額給付金の雲行きがいささか怪しい。当初、「全世帯に出す」としたのだが、ばらまき批判が起きて所得制限の動きが出て来た こうなると一筋縄ではいかない。所得制限は年収1千万円か1千5百万円か、2千万円が妥当なのか。前年に高額の所得があっても、今年リストラされて所得が激減した人は、もらえるのかもらえないのか。今年の所得を基準にするとしたら、肝心の支給は大幅に遅れることになる 話はややこしくなってきた。いっそのこと全世帯に「引換券」を送っておいて、高額所得者には「自発的辞退」を促す、というアイデアも出て来た。が、この苦肉の策にも、賛否の声が報じられている 話を複雑にさせたのは、ばらまき批判である。ばらまきとは「金銭を方々に気前良く与えること」と、手元の辞書にある。一概に悪いこと、批判されることとは出ていない こんな時期だからこそ、気前よくばらまくよ、とタンカを切って役人の尻をたたくのが麻生流ではなかったか。何かと物入りの年の瀬を控え、気のもめる給付金の行方である。
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