30年前から沼津市民らに親しまれ、昨年7月にいったん製造を終えた細長い「のっぽパン」が、沼津・仲見世商店街でほぼ1年ぶりに復活した。口コミなどで話題を呼び、再開した27日と28日で計1万本が完売。3日目の29日も開店前から通勤途中に買い求める市民らが相次ぎ、夕方に急きょ追加生産した1000本を含む4000本が完売した。
長さ33センチ、生地は食パンよりやや硬め。チョコなど15種類あり、定番の「クリームのっぽ」(130円)は切れ込みに甘いクリーム入りの素朴なパンだ。もともとは78年に「沼津ベーカリー」が製造、県内外のスーパーなどに販路が広がった。
復活を熱望する声を受け、同社の関連会社「バンデロール」(本社・同市、峯田昌知社長)が今春、静岡駅ビルの「のっぽバンデリ静岡パルシェ店」で販売を再開。今回が2店目になる。同社の再開プロジェクト担当の清水善則さん(33)は「発祥の地で再開できたが、予想を上回る売れ行きです」と、増産に追われる。問い合わせは「のっぽバンデリ沼津仲見世店」(055・962・5001)へ。【安味伸一】
毎日新聞 2008年9月30日 地方版