「松本京子さんからの伝言がある」。31年前、北朝鮮に拉致された松本京子さんのものだというメッセージが、特定失踪者問題調査会に伝えられていたことが分かりました。松本さんの兄らは7日、内閣府にその伝言内容を報告しました。
これは調査会が手紙を託した中朝の貿易関係者が、先月中旬電話で伝えて来たものです。松本京子さんのものだという伝言の内容とは、「イナちゃんによろしく」というものでした。
伝言に出てくるイナちゃんとは、京子さんの同級生で、旧姓・稲田富栄さんとみられています。
「私のことを覚えていてくれて、とてもうれしかった。(松本京子さんのことを)京ちゃん、京ちゃんと呼んでいた。(松本京子さんは自分を)稲ちゃん、稲ちゃんと。私は旧姓「稲田」なので」(船越[旧姓・稲田]富栄さん)
稲田さんによりますと、京子さんは稲田さんのことを、確かに「稲ちゃん」と呼んでいたということです。
この連絡を受けた京子さんの兄・孟さんは7日、内閣府を訪れ、「早急に調査して欲しい」と訴えました。
「貴重な情報なので、これ以上の情報は出ないと思うので、政府に動いてもらいたい」(京子さんの兄 松本孟さん)
「松本京子さんの情報はほかにも複数からあり、“北朝鮮の特定の場所、特定の会社で元気で働いている”と」(特定失踪者問題調査会 真鍋貞樹専務理事)
京子さんからだという伝言は他にもあるということですが、調査会側は明らかにしていません。
「あぁ、生きているんだ。早く帰ってこられるといいなと、日々思う」(船越[旧姓・稲田]富栄さん)
(07日17:15)