政府見解と異なる論文を発表して更迭された航空自衛隊トップについて、麻生総理が「不適切」の理由を述べました。麻生総理は、先の大戦での日本の侵略に反省とおわびを表明した村山談話を自らも踏襲していることなど、初めて具体的に説明しました。
「私は基本的に村山談話というものは、踏襲をしてまいります。集団的自衛権についても、憲法上許されない立場を変更しているつもりはございません」(麻生太郎首相・参院本会議)
一方、参議院民主党の西岡議院運営委員長は「文民統制を揺るがしかねない」として、麻生総理が委員会に出席し、より具体的に国民に説明すべきだという考えを示しました。
その上で、麻生総理の委員会での質疑が実現しない場合には、議員運営委員長としての立場から、給油継続法改正案を採決する参院本会議の開会を拒否することもあり得るとの考えを示しました。
「政治的な活動に関与せず、強い責任感を持って――」(外薗健一朗航空幕僚長 新空幕長辞令交付・防衛省)
こうした中、田母神前空幕長に代わる新しい航空自衛隊トップに、防衛省情報本部長を務めていた外薗健一朗氏が就任することになりました。
防衛省では同じ轍を踏まないため、外薗氏の過去の言動について調査したことを明らかにしています。(07日17:20)