ほとんど目が見えない視力障害1級を装って札幌市から生活保護費の障害加算などをだまし取ったとして詐欺罪に問われた同市南区石山1の8、無職、丸山伸一被告(51)に対し、札幌地裁は6日、求刑通り懲役4年を言い渡した。嶋原文雄裁判長は「障害者への福祉制度を悪用した卑劣かつ悪質な犯行。福祉を食い物にし、反省もせず刑事責任は相当重い」と述べた。
丸山被告は「目が見えない」と無罪主張し、この日も手探りで証言台に向かうそぶりを見せた。判決後、嶋原裁判長は「最後に一言だけ言っておく。下手な芝居はやめなさい」と諭した。
判決によると、丸山被告は03年1月~08年2月、障害1級になると受けられる生活保護の障害加算額計約210万円をだまし取ったほか、ホームヘルパーによる介護サービス(計約330万円相当)を不正に受けた。【芳賀竜也】
毎日新聞 2008年11月6日 11時35分