2008.11.07 Web posted at:  21:15  JST Updated - CNN
USA

中国、北朝鮮異変時の対応策協議を拒否と 米政府が申し入れ

米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は7日、ブッシュ米政権が中国政府に対し、北朝鮮の金正日総書記(67)が死亡もしくは統治不可能となった緊急事態に備え、対応策の協議を申し入れたが、拒絶されたと報じた。複数の米政府現・前高官の情報としている。

協議を提案した時期は不明。中国外務省当局者は、この提案についての情報はないとしている。

総書記には今年8月中旬、脳卒中などの健康悪化説が浮上。動静報道がしばらく途切れていたが、北朝鮮の公式メディアは最近、サッカー観戦、音楽公演の鑑賞などを写真付きで伝えている。ただ、真偽は不明で、内外に総書記の健在ぶりを誇示する「工作」との見方も出ている。

北朝鮮の非常時に備えた協議提案を中国が拒否したことについては、応じた場合、北朝鮮指導部を刺激し、敵対的な国際謀議と受け止められかねないことを危ぐしたためとみられる。同紙は中国人学者らの見方として、中国政府は金正日総書記が仮に表舞台から姿を消しても、北朝鮮が一気に不安定化するとは見ていないとも伝えた。

また、北朝鮮の異変が地域の安全保障の構図を大きく変えるとは考えておらず、米国の過剰反応とも受け止めているという。

米国はこれまで、北朝鮮の動乱対策で、中国、韓国との共同の原則づくりを試みてきた。同紙によると、米国は異変が発生した場合、中国軍が中朝国境線の河川、鴨緑江を越えて北朝鮮に進軍しないとの約束を求めた。米韓はまた、不安定化した北朝鮮での人道支援で韓国が主導出来る確約を得ようとしたという。

中国は北朝鮮に対する最大の経済援助国となっている。米政府高官は金正日総書記の現状について、身体の一部が麻痺しているものの、政策決定権を依然、握っていると見ている。

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