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2008-11-04

東方厨になってしまった事に気づいた

日本のメジャーアニメの衰退 - ヒツジノユメ

自分が書いた上記のエントリでガツンと来たブクマコメントが。

id:anigoka さんより

冒頭のおざなりアニメはふぁっくゆーぶちころすぞ宣言に拍手しようとした矢先に最後の東方ワッショイ記述ですっころんだ


しまった!

と、思った。そう東方で締めた事にしまったと思ったし、自身も既に東方厨の仲間入りした事にこのコメントで実感したのだ。


自分は本当についこの前まで東方の存在すら知らなかったのに・・・・



初めて東方projectの存在を知ったのは確か今年の5月のGWに、以前勤めていた会社の友人と久しぶりに会った時「間違えて二枚買っちゃたから上げるよ」と貰ったのが。


f:id:speedry:20071212140240j:image

東方河想狗蒼池

これを受け取った時はジャケットだけを見て「これは俺の趣味*1じゃないなぁ、かわいいけど」と思っただけで、その友人がもう既に34歳でニコ厨だと言う事もあって微笑んでバックの中に出そうと思ってた言葉もCDもしまい込んだ。

まあそれからバックの中からそのCDは2ヶ月くらい出る事はなく、知人友人に会った時自身の「痛さ」を見せつける為の道具としてIOSYSのジャケットを見せつけた。


銀座のグラフィックデザイナーの人たちは面白がり。

ファッションモデルをやってる子はキショイと言い放ち。

主婦業に専念する人からは冷たい目線で見られた。


とまぁ、僕の中ではあくまでIOSYSの電波ソングCDなんてネタでしかなかったし、いつも適当にバックの中に入っていたので、封を切ってもいないのにCDケースにはヒビが入ってる始末、だけど気にはせずに薄汚れてゆく東方河想狗蒼池。そんなもんでした。


しかし8月頃一度目の転機がああった、まずはニコニコ動画の楽しさを知ってしまうことだ。

友人からメールで送られてきた「1000円で立体スキャナを作ってみた」を見た時、素直に「ニコニコすげー!」と思った。まずはいわゆるニコニコ技術部のタグが付いた物を見始めて、そうしているうちに他のランキングやボカロー、イクゾー等その他各種のニコニコが舞台の動画を見るようになってきた。それに周りの非オタの友人達もイクゾー動画を話題にしたり、ボカローで遊びだす連中もいたからだろう。その時一日20分はニコニコはしてたと思う。

だがその時期も東方には興味は全くなかった。

そして9月に入った頃だろうか、周りのオタ系の友人と話してるとドンドン東方ジャンルに同人が流れていること、友人サークルも東方に向かう事を知り、更にオンリーイベントで1000サークルとか、4次創作が生まれつつある等々、一瞬本当なのか? 「だってあれ元ネタ同人作品じゃないか?」と思ったけど、ここで初めて東方projectの盛り上がりを知り興味を持ち始める。だけどもその場で東方キャラ(キャラ名等は知らなかったけど)のあのフリルとか帽子とかが嫌なんだよねと言い放った所、周りの東方好きは皆もっと反感を持って反論するかと思ったらそうでもなく、それは認めてる様子。 

正直東方キャラデザインは好みではない、むしろ嫌な感じのするキャラデザインで洗練さがなく野暮ったい感じがした。不躾に言えば「ださい」とも思ってた。


しかし10月に入る頃だろうか、東方のアレンジCDは何枚か興味があったのを買ったりニコニコの各種MADを見ながらニコニコしたりするマッタリとした自身の東方ライフであったのに、また一つの転機を迎える。

それがpixivで見た俺と海さんの4コマ漫画であった。

俺と海さんの漫画はあやなみ星人の頃から知っていていたけどしばらく見てなかった、しかしその緩みきった描線ながら、キャラクターを使い切る姿勢で東方キャラを使った4コマに、僕はいたく感銘を受けて、そして多いに笑い転げた。

本当に笑い転げた。

pixivの俺と海さんの投稿作品としては「良心」、 サイトのはうnの方では東方漫画の5番がもう笑った、今でも笑える。*2


この漫画で僕の中での東方感はかなり確定された*3


そして先々週の10月24のエントリで描いたチルノ魔理沙が初めての東方キャラの絵なのである。


はっきり言って自分はよほどの事が無い限り版権絵等は描かない、それは自身がデザイナとして勉強し働いていた経験からの意地なのか、それとも版権元を超えられないジレンマ*4なのかは内心理解できてないが、まず版権物は自らの意思では描かない。*5


であるのに東方のキャラクターの絵は描いてしまった、ずっと頑に描かなかった版権を描いてしまった。しかしそこに別に葛藤は存在しない、なぜなら自分が描いた東方の魔理沙が一番好きだからだ。

これは面白い感覚で、普通アニメやら漫画のキャラを描いてもあまり興奮しないのはそもそも「原作者が一番」という前提条件があるのだが、これが東方だと失礼だけど当てはまらない。なぜならZUN氏の描くキャラはどれも、キャラクターのキャラたる個性だけが存在し、それがしっかり作られてるけれど洗練度は低いし改変の余地がふんだんにある、しかも誰が改変しても東方キャラは東方キャラのままであるし、だからと言って二次創作した作家の個性は失われない。だからこそ魔理沙を描いてもチルノを描いても、自分自身でどれだけアレンジしても元になる部分がすごくしっかり出来ているので、キャラがずれる事は無いからファンにとっても解り易く応援する事が出来る、更に二次創作者も自身の個性が充分に発揮できる素材なのである。

しかもそれはキャラの外見(キャラデザ)だけに留まらず、キャラ同士の関係性*6すらもかなり自由で、物語も自由、音楽すらも改変は自由なのだ。

これはボカローと非常に良く似ていて、キャラと機能さえあればあとの関係性や個性、物語はこちら側でいくらでも作る事が出来る、二次創作にとってみればすごく自由かつ楽しい。


ニコニコ、pixivで東方やボカローから多くの作品が出来てそれが受け居られてるのはそういった「原作しばりの不在」から来ている物だと思う、それによって二次創作を創作活動の母体とする、日本のオタク達にとっては正に幻想郷であり、永遠に続けられそうな題材なのだ。


二次創作を容認することによって広がったボカローと東方、この二つが今のオタク界隈にとって広いマスを得ることは予想してた、しかしその分野に自分も取り入れられる事については全く意してなかったけどid:anigokaさんのブクマコメによってやっと自覚した。

自分はもうすでに東方厨の初期症状でありこれから重体*7になる可能性は十分にあるが、それを治療しようなんてことは全く思わないし、今僕はものすごく楽しんでいる。

だって今こうしてこの記事を書いてる間もBGMとして「チルノのパーフェクトさんすう教室」をリピートしまくってるからだ。*8

*1:その当時はパスカルズ、たあま等の中央線界隈で活躍す人たちの曲を聞いてました。今でも聞いてるよ!

*2:チルノのいじられキャラが大好きだ!

*3:かなり歪んだ形である事は自覚している。

*4綾波レイとか貞本さん以外の書いた物はなぜか好きになれない

*5:頼まれたら結構なんでも描くけど・・・

*6:アリマリパチェみたいな

*7同人誌制作などなどをし始める

*8:こいつおわってるなぁ・・・・(´・ω・`)

なまえなまえ 2008/11/06 13:06 で、ゲームはプレイしたのか否か

motamota 2008/11/06 14:44 緋想天や萃夢想のキャラの絵(alphes氏?)は最初から綺麗で
アレンジといえば簡略化と性格いじりぐらいですかね。

speedryspeedry 2008/11/06 17:41 >なまえさん
http://d.hatena.ne.jp/speedry/20081106/1225958492
こちらのエントリを書きましたご参考までに。

>motaさん
まだ僕は東方厨の初期症状でありますので、せいぜい出て来る症状は「チルノたんの息を女体的ビニール製品に詰め込みたい」と思ってるだけなので、まだまだ手を出してる作品数も少ないですしもちろん知識もものすごく薄いです。
ですがmotaさんのコメントを読みますと大変興味がわいたので緋想天や萃夢想も積極的に調べてみようと思います。

コメントありがとうございました。

nnnnnn 2008/11/07 09:46 ×日本のオタク達にとっては
○東方厨にとっては
ほんと勘弁してください

speedryspeedry 2008/11/07 11:04 >nnnさん
いえやはり日本のオタク達にとってはで正しいと思います。
僕も東方のジャンルを遠巻きに見ていましたが、一度その場所に入ってしまうと非常に居心地の良く楽しい物です。これは別に最初から東方厨であったということは関係なく、あくまで元来のオタクであったことからこの感情が湧いています。
もし同人ネタの東方のみを楽しむ方を東方厨と称するなら、私は東方厨ですらないでしょう。しかし僕個人の認識としては自身が東方厨であることを認めています、初期症状ですが。
そしてここで日本のオタクと記述したのは「オタク文化における二次創作の重要性」を書いた物であり東方だけでなくボカローも含めての意味ですのご理解お願いします。

ぶりぶり 2008/11/07 15:46 ほぼ全く同じ時期に同じようなパターン(それまで今一惹かれなかったが
ニコニコ等を契機に)で突入した自分としては、妙に親近感を
覚えてしまいました。
(自分の場合は「音楽と弾幕の美しさ」が切っ掛けでしたが)
某同人誌ショップの方が「普通ある程度ブームが続けば後は終息する
ものなのに、東方はここの所人気が持続どころか更に上がっている」と
述べていましたが、こうして今も私達のような「遅れてきた東方厨」が
日々生まれつつあるからなのですね(笑)

作者のZUN氏は、音楽製作や世界観・キャラ設定に優れた才能を
示しながら、それらの中心にSTGという「ある意味独立したフィールド」
を据える事で、それら個々の要素の「縛りのユルさ」みたいなモノを
上手く実装することに成功しているように思えます。
(しかもその単なる実装ベースである「弾幕STG」さえ、ちゃんと
個々の要素に関連付けた意味あるものにしてある所も凄いな、と。)

本来のゲーム会社社員業とは別に、「あくまで自分(とユーザ)が楽しむ為に」
「これも自分にとってはある種の“二次創作”」と言い切って作品製作を
続けるZUN氏は、ある意味あのGONZOの某氏とは対極の存在だと思います。
(まぁあの番組はあくまで「日米間の“ビジネス”」がテーマでしたからねぇ・・・
一方でNHKは「ねとすた」でZUN氏TV初登場!やってくれましたしw)

今まさに同じ道を歩んでいる“東方厨”の同志として
つい熱くなってしまい、いきなりの長文、失礼いたしました。

   2008/11/07 22:41 またニコ厨か、と言わざるを得ない

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