判決を前に、最高裁前で支援者にあいさつする沖田光男さん(左)=7日午後 「痴漢裁判」審理やり直し 不起訴男性の賠償請求1999年、電車内で痴漢をしたとして逮捕された後、不起訴になった東京都国立市の元会社員沖田光男さん(66)が「携帯電話での通話を注意したら、腹いせにでっち上げられた」と、被害を訴えた女性に賠償を求めた訴訟の上告審判決で最高裁第2小法廷は7日、痴漢行為があったと認め請求を棄却した2審判決を破棄、審理のやり直しを東京高裁に命じた。 津野修裁判長は、被害に遭ったとされる時間帯に女性が携帯電話で話していた男性について、2審で証人尋問をしなかったことを挙げ「審理が尽くされていない」と指摘した。 逮捕から9年を経て、再び高裁で審理されることとなり、当事者の話以外に証拠が乏しい痴漢事件での事実認定の難しさがあらためて浮き彫りになった。 1、2審判決によると、沖田さんは99年9月2日夜、JR中央線の電車で当時20歳で大学生だった女性に下半身を押し付けたとして都迷惑防止条例違反の現行犯で逮捕され、21日間身柄を拘束されたが、嫌疑不十分で不起訴となった。 9月にあった最高裁の弁論で、沖田さんはでっち上げと主張。女性自身も出廷し「痴漢をしたのはこの人で間違いありません」などと反論した。
【共同通信】
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