広島市東区のヒューマンウェルフェア広島専門学校(木曽真理行校長)が介護福祉学科と夜間の第二介護福祉学科(定員各40人)の入試を実施しながら、募集停止を決めていたことが6日、分かった。同校は11人の受験者全員が不合格だったためとしているが、広島県は同校の対応は不適切として文書で指導した。
県や受験者の保護者によると、2学科の入試は10月11日に特別推薦、翌日に一般試験が実施された。受験者は介護福祉学科が計5人、第二介護福祉学科は計6人と定員を大きく下回った。
介護福祉士は専門性の高い労働にもかかわらず、収入の低さが指摘され、中国地方の専門学校などの養成コースも募集停止が相次ぐ。同校は入試後に理事会を開き、学校運営を維持できないとして募集停止を決めたという。受験者の大半には不合格を通知しただけで、入試後に募集停止を決めたことは伝えていなかった。
県の照会に同校は「本年度の入学者(計40人)と同じくらいの受験者が来ると見込んでいた。合否判定の結果、合格者はいなかった」と説明している。
県東部の受験者の保護者(47)は「詳しい説明はない」と不信感を抱く。同校は中国新聞の取材に対し「答えられない」としている。
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