2008年11月07日(金)
県内初 産科相談員を配置 都留市立病院
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妊婦の相談に応じる産科相談員=都留市立病院 |
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4月から分娩(ぶんべん)の取り扱いを休止している都留市立病院は、助産師が妊婦相談や保健指導をする産科相談員を院内に配置した。4人の助産師が交代で週5日、出産に関する不安や妊娠中の注意、緊急時の対応などに応じ、日常の妊婦健診を身近な病院で安心して受けられる体制を目指す。相談員の配置は県内の医療機関では初めて。
同病院によると、産科相談員は超音波検査や尿検査など妊婦健診を行う助産師外来と違い、妊婦相談と保健指導のみを担当する。医師の健診に比べ、栄養指導や母性指導で丁寧なアドバイスが受けられる利点があるという。
相談は平日午前9時から午後4時まで、産婦人科診察室内に設けた専用スペースで行い、電話での相談も可能となっている。たばこの害、体調管理、健診や検査の手順、逆子体操などを指導するほか、出産に関する個別の悩み、出産後の母親の乳房ケアなどにも応じる。相談は現在無料で、今後は利用状況を見ながら有料化を含めて検討するという。
同病院は10月から産婦人科医が非常勤となり、診療体制を縮小。山梨赤十字病院と山梨大医学部付属病院の医師が週3日、妊婦健診や子宮がん健診などを行っている。医師による診察後に産科相談を利用するほか相談のみで訪れるケースもあり、医師の負担軽減も図れるという。
混雑していなければ長時間の相談もでき、利用者からは「不安な時期に悩みを相談できる場所があって安心した」「緊張しないで気軽に話せて心強い」などと歓迎する声が寄せられている。同病院の担当者は「出産を控えたり出産直後は悩みや不安が多い。相談員による精神的ケアでサポートしていきたい」と話している。
県医務課によると、産科相談員を配置する医療機関に対して人件費を助成する制度があり、都留市立病院が初めて活用した。
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