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米大統領選：オバマ氏当選、日・中の反応は

2008年11月07日07時59分 / 提供：朝鮮日報

　中国は米大統領選でオバマ上院議員が当選し、民主党が政権を奪還したことを内心喜びながら、巨額の対米累積黒字による通商摩擦が拡大することなどに神経をとがらせている。

　中国人民大学国際関係学部の時殷弘教授は「オバマ氏と民主党の態度は共和党に比べ中米関係には確実にプラスだ」と述べた。

　中国人は今後、ブッシュ政権の一方的な外交が清算され、米中関係がより協力的で対等な方向で発展すると期待している。中国のポータルサイトが実施した世論調査でもオバマ氏が共和党の大統領候補だったマケイン氏の2倍以上の支持を集めた。中国では民主党政権の発足による貿易摩擦悪化について、「中国が保有する巨額の米国債を売却すれば、米国も損害を受けるため、圧力は限定的なものにならざるを得ない」との意見も聞かれる。

　中国はまた、オバマ政権でも北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議が引き続き行われると期待している。中国外務省の秦剛報道局副局長は6日の定例会見で、「6カ国協議の進展と韓半島（朝鮮半島）の非核化を通じた北東アジアの平和は米国の長期的利益にもかなうもので、どの党が政権を取っても、誰がホワイトハウスの主人になっても共通認識に変化はないだろう」と指摘した。

　北京の外交関係者の間では、対米外交の人脈を強化するため、クリントン政権時代に駐米公使などを務めた何亜非外務次官（53）が新駐米大使の候補に挙がっている。

　日本ではオバマ氏の大統領当選で米国の一方的な外交路線が修正されるとの期待がある一方、日米同盟の将来を懸念する声も少なくない。

　日本の政界やメディアが最も懸念するのは、米国が中国重視路線に転換する可能性だ。毎日新聞は麻生太郎首相が5日の談話で日米同盟の重要性を改めて強調したことについて、「オバマ政権がアジア外交で中国重視の立場を取り、日本の対米影響力が相対的に低下する可能性がある」と報じた。朝日新聞は日米関係の将来はいばらの道だと表現した。

　日本ではオバマ政権の保護主義的な路線についても懸念している。自民党、民主党など主要政党は米民主党の政治的基盤が労組であるため、自由貿易が後退し、保護主義的な色彩が強まると見通している。

東京＝辛貞録（シン・ジョンロク）特派員

北京＝李明振（イ・ミョンジン）特派員