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乱歩歌舞伎『江戸宵闇妖鉤爪(えどのやみあやしのかぎづめ)』、ついに開幕!

11月3日(月)、江戸川乱歩作品を初めて歌舞伎化した「江戸宵闇妖鉤爪」が幕を開けました。
公演を前に、主演の松本幸四郎、市川染五郎、市川春猿の3人が抱負を語りました。

乱歩歌舞伎『江戸宵闇妖鉤爪(えどのやみあやしのかぎづめ)』 主演の松本幸四郎、市川染五郎、市川春猿
左から市川春猿、松本幸四郎、市川染五郎

◆松本幸四郎(明智小五郎)
いよいよ乱歩歌舞伎が開幕します。今回は演出もしておりますが、毎日朝から晩まで大変なお稽古が続きました。
江戸川乱歩の歌舞伎化には数々の困難がありました。普通新作を作る時は、歌舞伎になる部分を探していくのですが、今回は逆に歌舞伎にならない部分を切り捨てていきました。そこで残ったものが“シュール”というものでした。鶴屋南北の作品と共通するようなところを見つけたので、そこをとっかかりにしましたね。
脚本の問題もありましたが、岩豪さんはすばらしい脚本を書いてくれました。
神谷と人間豹恩田の二役は染五郎が、よくやってると思います。両極端の役者の魅力を必要とされる難しい役です。
春猿さんとは初めてですが、役柄の違う三役を見事に演じ分けて、非常にいい役者さんですね。 この芝居をご覧にならないと、人生に一つ損をするというような、お客様に必ず満足していただける作品になりました。ぜひ劇場に足をお運びください。

◆市川染五郎(神谷芳之助、恩田乱学)
江戸川乱歩を歌舞伎にできればと思ったのは、乱歩作品のもつモダンさインテリさや美しさという魅力が歌舞伎と共通する部分が多く、これが歌舞伎として成立したら、また違った歌舞伎が誕生すると思ったからです。
いろいろな仕掛けがありますが、歌舞伎として初めての試みもたくさんあります。見どころとしては、花道上の宙乗りだけでなく、舞台上も飛びます。実は歩道橋でも震えるくらい高いところは嫌いですが、舞台上では効果的になるので積極的にやりたいですね。
新作歌舞伎として相応しい乱歩歌舞伎の第一歩を、たくさんのお客様に見届けてほしいです。

◆市川春猿(お甲・お蘭・お文)
高麗屋の旦那とご一緒させていただくのは初めてで、こんなすばらしい作品に参加させていただけるだけで幸せです。三役勤めさせていただきますが、顔が似ていても性格も姿も違う設定なので、非常に難しい役です。みなさんの足をひっぱらないようにがんばりたいと思います。
お客様が今までご覧になったことのない歌舞伎になりました。歌舞伎ファンの方もそうでない方も、絶対楽しんでいただけると思います。

公演情報詳細はこちらをご覧ください。