今回の「アニメージュ」に、両澤さんのインタが載っているって聞いたので、当然、何の進展も情報もない、SEED劇場版がどうなっているかの現状説明があるだろうと思って読んでみたら・・・
単なる言い訳のオンパレードでした。
※かなり辛口なので、両澤さん好きは読まないで下さい。でも、悪口では100%ありません。社会人としての常識話です。
なんでも、両澤さんはDESTINYが始まる前から女性特有の病気(それも開腹手術をしなきゃいけないくらいの病気)にかかっていたそうな。
なので、DESTINYでは他のライターさんに頼ろうとしたけどうまくいかず、結局、自分が殆ど担当する羽目になった。
でも、体調不良は治らず、入退院の繰り返しで脚本を書く時間がない、結果、総集編やバンクを多用した挙句、ダラダラでグチャグチャな話になってしまったと。
私だって女性だし、周りに同じ病気してる先輩も何人かいるし、辛さや大変さはよく分かる。
でもさ、作品のクオリティが保てなかったり、締切に間に合わないと分かった時点で、誰が何と言おうとも降板するべきでしょう。
それが、プロ意識ってもの。
それを、監督である旦那さまに「脚本書いてみれば?」って勧められたから何となく書き始めたとか、「今でも自分は脚本家と名乗っていいのか?」って発言しちゃうところが浅はかだよね。
プロ意識を持っていないって認めたようなものじゃない。
更に、「私でも書けるんだから、みんなも書けます」って何なの?
プロ意識どころか、社会人としての一般常識も持っていないのね。
だったら、プロ意識も一般常識も持っている、他のライターさんに脚本任せてよ。
プロットさえちゃんと出来ていれば、次の工程である脚本は、別に両澤さんじゃなきゃ書けないって訳じゃないんだし。
現に、SEEDでは他のライターさん達も、沢山脚本書いていたじゃない。
(むしろ、そのおかげでSEEDが成功したといっても過言じゃないくらい)
もし、本当に監督である旦那さまが「嫁以外には書かせない」って言っているなら、それこそ公私混同な訳だし。
それで、ダラダラグチャグチャになってしまったDESTINYの補足として、FPやらスペエディやら、あれだけ挽回のチャンスを与えられたのに、ことごとく失敗してその度に言い訳三昧。
プロ意識を持っていないのは分かったけど、一応、“脚本家”としてのプライドはないのか、そんなんでお金もらって恥ずかしくないのかと、両澤さんにぜひ聞いてみたい。
おまけに、総集編を多く入れたせいで、DESTINYでは描ききれなかったキャラが沢山出てしまった。
その描ききれなかったキャラは、ミーア、レイ、タリア、ルナマリア、メイリン達だそうな。
ミーア→確かに、単なるラクス信者で終わっちゃったもんね。
最大の見せ場であったはずの本編47話「ミーア」は、目を背けたくなるくらいの電波なミーハー日記だったし。
第1クールから、あれだけアスランに絡めたんだからさ。
やっぱり、アスランと一緒に脱走するのはミーアであって欲しかったな。
本編のように、アスランが差し伸べた救いの手を振り払って、一人、議長の下に残るなら、アスランは一人で脱走させるべきだった。
そうすれば、少なくとも、キラアスラクメイの馬鹿丸出しショッピングシーン(←このシーン、個人的に本当に許せないんですけど。ミネルバメンバーがオーブで休暇を取った時とは状況が全く違うでしょうに。SEEDの時のキラアスラクはこんなアホなことしなかったよ)は入らなかった訳だし、その分、一人残ったミーアの心の葛藤を描く時間ができた訳でしょう。
何も、馬鹿丸出しショッピングシーンを入れなければ、ミーアからの呼び出しに応じられないって訳じゃないしさ。
ジ・エッジが良い例だよ。
むしろ、馬鹿丸出しショッピングシーンを入れたせいで、それに続くミーアの死は、当然の結果っていう印象になっちゃって、ラクスの身代わりとしての“役割”を全っとうする為に残ったのに、あっさりギルに切り捨てられ、結果、死に至ってしまったっていう悲劇性が、全く感じ取れないし胸に迫ってこない。
せめて、最後のミーアの日記が意味あるものなら救いもあったけど、ラクスとアスランに対する、単なる“ミーハー日記”だったもんね。
報われないったらありゃしない。
レイ→この人も、単なるギル信者で終わっちゃったもんね。
内面の葛藤を全く描いてなかったから、最期の最期でギルを撃ったのがどんな思いからなのか全く分からない。
キラの説得とも思えないあの言葉の、どこに打たれて今まで絶対の存在だったギルを撃ったのか。
だって、“神”に等しい存在だった訳でしょ、レイにとってギルって。
それを、ものの5分もないキラの言葉で考えを変えるなんて、説得力ないにも程がある。
タリア→この人も描写不足のせいで、不実な女、母親失格ってレッテルを貼られてしまった気の毒なキャラ。
せめて、「ごめんね、お母さんを許して」とか、「ごめんなさい、あなた(←タリアの夫)。あの子をお願い」ってモノローグを入れるか、どうしてもセリフで説明するのが嫌だってほざくなら、死の直前に子供の顔を思い出すシーンを入れるべき。
そうすれば、タリアの苦悩が少しは伝わったのに。
メイリン→アスランの女難に後付で加えられたせいで、実の姉にコンプレックスを持っているっていうコーディネーターにもコンプレックスはあるんだよって意味のあるキャラから、無粋な横槍キャラに成り下がってしまった気の毒なキャラ。
メイリンに関しては、アスカガ至上主義の私だと色眼鏡で見ちゃう可能性もあるので、公平をきす為に、アスカガスキー以外の友達に聞いてみたけど、みなさん、ぶっちゃけ、戦場を彼氏探しの場にしてる、とんでもないミーハー女って印象しかないとのこと。
なぜ、そう見えるのかというと、脱走以前にアスランにミーハー以上の感情があるシーンが皆無っていうのと、アスランがオーブに残るよう、ザフトに戻るよう散々言ってるのに縋る所かな。
「責任とって」って強請してるみたいで怖いし不快だって。
KYって、まさしくメイリンの為にある言葉、KYはメイリンの代名詞ってくらいに空気の読めない気の毒なキャラに成り下がっちゃったよね。
ジ・エッジやスクコマ2での、意思をしっかり持った信頼できる仲間としてのメイリンと、本編のメイリンを差し替えて欲しいくらい。
・・・あれ?DESTINYで一番大事なキャラを忘れてない?
DESTINYでのヒロインであるルナマリアを描写不足だったって嘆く前に、もっと嘆かなきゃいけないキャラがいるよね?
(はっきりいって、ルナマリアは描写不足って嘆くのが疑問な程、十分描かれてたと思うよ)
シンは?DESTINYの主役であるシンは?
あなたが一番書ききれなかったのは主役としてのシンじゃないの?
それとも、あんな描写で完璧だと思ってるの?
まさか、シンが主役ってことはお得意の“無かったこと”にした訳じゃないでしょうね。
自分が「セリフで説明したくない、行間を読め!」って実力に見合わないことしたせいで、シンが嫌われキャラになってしまって収拾つかなくなったからって、あっさり“無かったこと”にする根性が腐ってる。
確かに、両澤さんなりに、キャラに愛情を持っているっていうのは伝わってきたし、「キャラらしい言動に拘りをもたせて書いている」って発言には、ミクロ単位ではあるけれど“脚本家としてのプライド”を感じ取ることができて嬉しく思ったけど・・・
ぶっちゃけ、DESTINYはキャラを増やしすぎたんだと思うよ。
しかも、DESTINYからの全てのレギュラーキャラに、それぞれトラウマだのコンプレックスだのを持たせちゃったもんだから、伏線が回収仕切れずに、どのキャラも中途半端な描写の、まとまりのない話になっちゃったんじゃないの?
「DISTINYは忘れて」と言った監督と、「DISTINYはぐちゃぐちゃになってしまった」と認めた脚本家。
なんかもう、呆れるのを通り越して情けないよ。
こんなプロ意識の欠けた人達に、DISTINYの一年間悩まされ続けたかと思うと、悔しいったらないわ。
頼むから、本当に頼むから、劇場版からは撤退して下さいって、もはや、願いじゃなくって懇願だよ・・・