11月5日の中医協
厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)は11月5日、総会(第136回)と診療報酬改定結果検証部会(第19回)を開催した。総会では、継続審議となっていた「産科医療補償制度創設に係る診療報酬上の対応」について、厚労省の提案を条件付きで了承。診療報酬改定結果検証部会では、「病院勤務医の負担軽減の実態調査」など、今年度に実施する調査項目を大筋で了承した。(新井裕充)
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産科の無過失補償、中医協で初めて議論 この日の総会は、通常通り厚労省17階の会議室で開催された。ほぼ同時刻に別の会場で開催された「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」と重なり、医薬品関係の傍聴者が少なかったこともあって、珍しく空席が目立った。
総会の議題は、「産科医療補償制度創設に係る診療報酬上の対応」「その他」の2点。「産科医療補償制度創設に係る診療報酬上の対応」では、「ハイリスク妊娠管理加算」と「ハイリスク分娩管理加算」の算定要件に同制度への加入を加える見直し案を条件付きで了承した。
※ 詳しくは、【ハイリスク妊娠加算 補償制度加入が要件に】【産科補償制度、「大野事件がきっかけ」】をご覧ください。
「その他」では、今年4月の診療報酬改定で、5分程度の診察時間が必要になった「外来管理加算」について、日本医師会が見直しに向けた審議を要望。日医の「2008年度緊急レセプト調査」の結果を中医協に提出することは了承されたが、「外来管理加算」の見直しを個別に審議することについては、支払側委員から反対意見が出たため、却下された。
※ 詳しくは、【日医の緊急調査、中医協に提出へ】をご覧ください。
診療報酬改定結果検証部会では、2008年度診療報酬改定の影響を調べる「特別調査」9項目のうち、08年度調査の4項目を大筋で了承した。
年度内に実施するのは、▽病院勤務医の負担軽減 ▽外来管理加算の意義付けの見直しの影響 ▽後発医薬品の使用状況 ▽後期高齢者にふさわしい医療の実施状況(2種類)―に関する調査。
「外来管理加算の意義付けの見直しの影響調査」では、同加算の見直しが医療機関の経営に与えた影響について、「自由記載」での回答を求める。
※ 詳しくは、【“5分要件”でどう変化? 中医協が調査】をご覧ください。
【前回までの中医協】
10月22日の中医協 (総会の資料はこちら)
9月24日の中医協 (総会の資料はこちら)
8月27日の中医協 (総会の資料はこちら)
7月16日の中医協 (総会の資料はこちら)
7月9日の中医協 (総会の資料はこちら)
更新:2008/11/06 20:45 キャリアブレイン
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