書類申請でまず、厳しい審査があります。 資格や施設、業務内容、飼養状況、土地・建物の登記等々。 審査に合格したら、 環境省の職員と嘱託獣医師による、事業所現場立ち入り検査。 約70項目のチェックが、子細に行われ、責任者の面接。 「申請手続き・申請書類記入」が難しいだけ、なんて、甘いものではありません。 登録認可されなかったら、営業できません。 登録受けずに未登録営業すれば、 民事・刑事・行政各法においても、 摘発され罰金刑まで受けます。 登録後も各法を違反したら、登録取り消し。 再登録は、ほぼ不可。 登録後も保健所ではなく環境省が、監督し 必要に応じ立ち入り調査。 動愛法「動物取扱業規定」適用外の、 民間保護施設・ボランティア・NPOは、 資格も施設も飼養状況も、 法適用外で全く「野放し」 「善意」の“動物取扱者”には 飼い主としての飼養・管理に関する法とその関連法以外、 全く適用されません。 劣悪な環境のシェルター、 反知性的有償ボランティア行為は、 時に獣医師法や医薬事法に抵触する場合もあります。 命は小さな体に宿れど、 動物に宿れど、 普遍なる魂。
飼い主が、危機感が低い、或いはカウンセラー・トレーナーに従わない場合、ひとつの問題行動は治まっても、別の問題行動となって発現、再発する。今回は、犬の信頼が本来の飼い主から、別の家族に移った臨床例。問題行動治療は、飼い主による「行動の予防・発現時の迅速な対応・対応の一貫性・治療継続」が大前提にある。治療成功は「飼い主の忍耐と努力、真の愛情」に負う。残念だが、治療失敗をカウンセラーのせいにする飼い主も多い。問題の根源、真の原因は、犬ではなく「家庭・家族の問題」だと特定できた今回のケースは、補習3回の予定だったが、2回で見切りをつけた。私は自分の受けた教育と仕事に、誇りを持っている。専門職としても、社会の信頼と信用を失う訳にもいかない。最善を尽し、経費を引くと赤字であるが、迅速に撤収せねばならないケースだった。
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