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墨東病院1人当直時は輪番で対応―東京都

 東京都内で妊婦が8病院に受け入れを断られた後に都立墨東病院で死亡した問題で、東京都は11月5日、周産期医療協議会を緊急に開催し、今後の周産期母子医療体制について意見交換した。「区東部医療圏」で唯一「総合周産期母子医療センター」の指定を受けている墨東病院の11月の当直が1人の場合の対応について協議し、岡井崇会長(昭和大医学部教授)は主として都内各地の総合周産期母子医療センターが輪番体制を組んで、救急搬送を受け入れることを提案した。

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 今後の周産期母子医療体制について東京女子医科大の楠田聡委員は、限られた資源を有効活用するためにすぐ実行できる対策として、医療機関同士の横のネットワーク強化を挙げた。愛育病院の中林正雄委員は「ネットワークがあっても、情報が統合されていないために搬送に時間がかかってしまう」と問題点を挙げた。

 また岡井会長は、東京消防庁の一般患者の救急搬送システムを活用して、母体の搬送先を探すことなどを次回以降の検討課題とした。

■必ず受け入れられる仕組み作りを
 8病院が受け入れられなかった理由について、厚生労働省と東京都などが合同で実施した聞き取り調査結果の報告もあった。それによると、4病院がNICUの満床を受け入れ不能の理由に挙げた。

 周産期医療の体制について8病院からは、「分娩を取りやめる病院が多い中、周産期母子医療センターに正常分娩からハイリスクまで分娩が集中している」「ハイリスク分娩の割合が上がっていて少しでもリスクがあると周産期母子医療センターに紹介されてくる」などの意見があった。
 また、体制整備に関して、救急センターや脳外科などを備えた施設で必ず受け入れられる仕組みの検討を求める意見もあった。


更新:2008/11/05 22:00   キャリアブレイン

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