09年度に県内で臨床研修を受ける医師が73人に上ることが、医師臨床研修マッチング協議会の調べでわかった。今年度より11人増え、04年度の制度開始以降は最多。県内で研修を受けた7~8割が例年秋田に定着しており、県は「医師確保に向けたよい兆し」と歓迎している。
臨床研修は大学を卒業した医師に2年間義務付けられ、学生と病院双方の希望を踏まえて決定される。待遇がよい都市部に偏在し、地方の医師不足を深刻化させた要因ともいわれるが、今回は全国的に対象が約170人減少した中で秋田県は増加した。
受け入れる内訳は、平鹿総合9人▽秋田赤十字、秋田組合総合各8人▽由利組合、市立秋田各7人--など14病院。このほかに秋田大医学部付属病院は、通常のプログラム14人に加え09年度新設の産婦人科重点プログラムに2人が参加する。半面、山本組合総合病院は内定が0だった。
県内の定員充足率は56・2%で、08年度に比べて約10ポイントも上昇した。全国平均は69・5%となっている。
県はこれまで医師確保を目指し、貸与を受けた1・5倍の期間は県内医療機関に従事することなどを条件に返済を免除する奨学金制度を06年度から実施。県と病院で作る協議会が魅力ある研修プログラム作りに向けて講習会を開いたり、東京や仙台の合同説明会で研修医自らPRするなどしてきた。
県の医師確保対策推進チームの保坂学リーダーは「魅力ある指導医や研修プログラムの整備など、取り組みが学生の評価を得ているのでは」とみている。
県内の臨床研修医数は04年度68人▽05年度62人▽06、07年度69人▽08年度62人。保坂リーダーは「単年度の結果に一喜一憂せず、地域医療を守る医師を安定的に確保できるよう研修を充実させたい」としている。【百武信幸】
毎日新聞 2008年11月5日 地方版