米大統領選で演壇に立つ民主党オバマ、共和党マケイン両候補ともジャンパー姿やノーネクタイが目立った。スーツ姿はごく限られた会場だけだった 石原東京都知事をほうふつさせるファッションが多かった。政治家がラフなスタイルで登場するようになったのは、急激に進んだイメージ選挙の影響が強く、映像優先の選挙報道が背景にあるだろう メガネ姿が魅力的な共和党のペイリン副大統領候補の登場を米紙は「有権者はメガネしか見ていない」と皮肉ったものだった。男性候補もファッションセンスが問われる時代であり、大衆性をアピールするには「普段着ふう」が何よりの武器になるということか 候補者が妻子と演壇に立つのもイメージ選挙の特徴だ。米国の有権者は、候補者の政策や理念を頭にいれる前に「家族のストーリー」を求めるという。悪いことではないが、それは演出された素顔であり普段着であることを忘れてはなるまい 政策論が脇に置かれ、候補者の容姿が前面に出る傾向は米国だけでない。今大統領選には日本の有権者とマスコミへの教訓が山ほど詰まっている。
|