音楽著作権の譲渡を巡る詐欺事件で、音楽プロデューサーの小室哲哉容疑者(49)=詐欺容疑で逮捕=が、兵庫県芦屋市の個人投資家(48)からだまし取ったとされる5億円を、すべて借金返済に充てていたことが4日、大阪地検特捜部の調べなどで分かった。特捜部は小室容疑者が借金返済に窮して詐欺に及んだ疑いが強いとみて詳しい経緯を調べている。
調べなどによると、個人投資家の男性は著作権譲渡の代金の一部として計5億円を2006年8月に2回に分けて小室容疑者側の口座に振り込んだ。小室容疑者はこのうち1億5000万円を木村隆容疑者(56)=詐欺容疑の共犯で逮捕=に渡し、3億5000万円は小室容疑者が05年と06年に個人や企業から借りた借金の返済に充てていたという。
木村容疑者に渡った1億5000万円も小室容疑者自身の借金の返済。期限までに金融会社などに返済できなかったため、木村容疑者に立て替え払いしてもらった分を埋め合わせた。(00:02)