先進機器・ジムで支援

　【うるま】長寿県沖縄の復活に向けた切り札にしようと、財団法人おきなわ健康長寿研究開発センター付属「おきなわ未病ケアセンター」（齊藤泰院長）の開設式典が３日、うるま市江洲の同センターで行われた。「病気をつくらない医療」をコンセプトに、放置しておくと確実に発病する状態の人をＭＲＩなどの先進医療機器を駆使して早期発見に努めるとともに、フィットネスやスパなどを取り入れた健康増進ゾーンも併設。生活習慣病の予防を全方位でサポートする県内最大規模の総合医療施設として５日から業務を開始する。

　同センターは専門外来による診療、未病ドックなどの健診機能、運動や食事療法による健康増進を一体的に図るのが特徴。保険診療で受けられるサービスを主体に展開し、（１）薬に依存せず、自己治癒力を高める医療を志向する（２）生活習慣病の進行を抑え、軽度な状態に戻す医療を提供する―などを目標に掲げている。

　また、働き盛りの五十歳代の男性を中心に沖縄で急増が懸念されている前立腺がんの早期発見も重点目標としている。齊藤院長は財団法人前立腺研究財団の理事も務める前立腺がん治療の権威という。

　施設は三階建てで、一階に外来受付、二階に健診診察室、三階にスポーツジムやスパなどを配置。専門外来は内科（循環器、呼吸器、消化器）、脳外科、泌尿器科、婦人科、理学療法科、整形外科などを開設する。

　金武湾を取り囲む環金武湾振興ＱＯＬプロジェクトを推進するため、二〇〇四年三月に設立された財団法人おきなわ健康長寿研究開発センターが設置を進めてきた。開設式典で同研究開発センターの大濱民郎理事長は「沖縄の健康長寿に貢献できるのはうれしい」とあいさつ。齊藤院長は「いろんな病気を早く見つけ、未然に防ぐという施設の理念に沿うよう努力したい」と抱負を述べた。

　同開発センターの連絡先は電話０９８（９７５）２１８６。