パナソニック、PDP工場でビスマスも回収 | |
パナソニックはプラズマディスプレーパネル(PDP)工場の排出物から回収する金属の対象を拡大する。現行の金、銀、アルミに加えてビスマスの回収に乗り出す。PDPでは電極や誘電体層に鉛を使用していたが、環境負荷に配慮して代替材料でビスマスを採用している。製錬会社の協力を募り、最適なリサイクルシステムを確立する方針。 パナソニックは兵庫県尼崎市にPDP2工場を構え、3番目の工場が09年に稼働する予定。尼崎地区では現在、廃棄物のリサイクル率100%を達成している。今はマテリアルリサイクルに重点を置き、焼却し熱回収するサーマルリサイクルからの転換を進めている。電極に使う銀のリサイクルでは、汚泥や溶剤から回収するなど再資源化に取り組んでおり、この活動をビスマスにも適用する。実際には、希少金属を回収する上での技術課題を、製錬会社と協力して克服し、新しいリサイクルシステムをつくりあげる。 PDP工場からの排出物では、溶剤を分離した後の汚泥や工程中に割れたガラスなどもある。これも工場内で金属含有の有無に応じて細かく分別した後、委託先の専門処理メーカーに運び、リサイクルしている。リサイクル率100%にとどまらず、リサイクルの質を高め、環境配慮のモノづくりを徹底していく方針。 資料:10/27 日刊工業新聞
(文責:編集部 立山、原田)(エコロジーシンフォニー2008年11/4) |