来日中のチベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世(73)は3日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見し、「チベットの高度な自治」を求めて自ら進めてきた中国政府との対話路線に対し「前向きな変化をもたらしていないとの批判が、チベット人の間で強まっている」と語った。インド北部ダラムサラで17日から、亡命チベット人代表による会議が開かれる。会議では対話路線の是非を議論するが、ダライ・ラマは「感情に流されることなく、知性と冷静な心で注意深く議論すべきだ」と述べた。【鵜塚健】
毎日新聞 2008年11月4日 東京朝刊